イヴの夜

著者 :
  • 光文社
3.20
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本棚登録 : 61
感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (309ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334925208

作品紹介・あらすじ

すべてのものを失って、初めて出会える人がいた。コミュニケーション不全をテーマに描く著者が、追いつめられた果てと、その向こう側を描く。

感想・レビュー・書評

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  • 好きなタイプの物語でした

    すごい偶然が度重なるものの、人付き合いが苦手な似たタイプの2人がその偶然にひきよせられるのもアリかなと

    よく、「ドラマよりドラマティック」なんて言ったり、ありえない展開に「漫画やん」とつっこんだり
    しますが、実生活において「ドラマよりドラマティック」なことって意外と多々あると思います。
    いい事も悪い事もね

  • このひとが、その先へ、か。感慨深いなあ。

  • 人間は誰かを愛することで簡単に人生が変わってしまい、それは良いこともあるけれどそれを失ってしまったときはとても大きなダメージを与えるものだと感じました。

  • 全然知らなかった作家さん。はじめて行った図書館は、帯がちゃんと内に切り取って貼ってあって、そこの問いが気になったので読んでみる。あと、「一貫してコミュニケーション不全をテーマにして書いている」というのが気になって。読んで数十ページくらいで出てきた「JR××駅」とか「西鉄××駅」っていうのにどきっとした。めちゃくちゃ知ってるとこで、「え、なんで!?」って。現代小説では東京が舞台なのって多いと思ってて。東京行ったことないわたしからすれば「新宿とどここどこ駅の間にある何々」と言われてもどれくらい距離があるのか、どんなとこなのかさっぱりで、イメージとしては海外小説と変わらなくて。というか、小説=未知の世界(地理的にも)だったので、福岡が出てきたあたりちょっと特別でした。住んでる場所によって、読み方もかわってくるかもしれないと初めて感じました。それはさておき、わたしは「コミュニケーション:をテーマと思って読んでたので「よかった」っていうのが感想。ストーリーやキャラは特に思い入れないけど、テーマについてよく書ききられてる感じでした。ひとみのように頭ではこんなこと言うといいんだ、とかこう言えば相手も気分害さないだろうとかわかるのに、言葉がでないっていうのわかるなーと。他人を傷つけること、他人に傷つけられることが当たり前のようにあって、それに対してどうすることができるのか?。そういったことにも話が及んでたと思う。この本はテーマに対してはじめてその先を描いたというので、この後の本とかこの前の本とかも読んでみたいなとおもう。

  • なんだか読んでるうちに面倒くさくなってくる本だったなぁ…。

  • 小川さんの作品にしては(というのは失礼か?)、非常に優しい読み心地。序盤はかなり痛い情景が続き、むき出しの悪意がおぞましく、小川さんの作品によく登場する「壊れた人」ってのもやっぱりいる。というよりもむしろ主人公たちが、すでに「壊れてる」感じ。
    とはいえ。その「壊れてる」というか「欠けている」部分が、なんだか自然に受け止められる。よく考えてみれば、これくらいの歪みは誰にでもあるんじゃないの? という気にさせられる。身近な感じになっちゃうんだよな。結果、とっても「いい話」になってました。
    ……イヴにひとりで読んでみるのもいいんじゃない?(笑)

  • 図:内容(「BOOK」データベースより)
    すべてのものを失って、初めて出会える人がいた。コミュニケーション不全をテーマに描く著者が、追いつめられた果てと、その向こう側を描く。

    暗かったなー。

  • <b>「人間って、なにも知らなかったら、なにも持ってなかったら、たとえば孤独とか絶望とか喪失感とか、そういったものと一生無縁でいられるんだろうなって」<br>
     ちょっと驚いた。自分も昔、そう思っていたからだ。</b><br>
    (P.196)

  • 読んでいるうちに人間の悪意にジワジワと浸される気分。

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