スコーレNo.4

著者 :
  • 光文社
3.74
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本棚登録 : 685
感想 : 170
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  • Amazon.co.jp ・本 (267ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334925321

感想・レビュー・書評

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  • 学校と家の日常からはじまり、後半の就職しての主人公の成長がいくつかのエピソードで丁寧に描かれた作品。派手さはないけど、一気読みした。自分に自信をもつことって、大人になった証なのかもしれない。いつも良書を教えてくれる人からのおすすめ本。

  • 人の手を巡ってくる物の価値や愛情、執着。
    そういった一貫したテーマの中での一人の少女の成長物語でした。
    展開に派手さはないものの、ゆるやかで優しい読後感が残ります。
    序盤は、姉妹の中でのコンプレックスに比重が向いてたので妙にリアルでキツかったですが、麻子が社会人になってからはページを捲る手が止まりませんでした。
    最後は穏やかなハッピーエンドで女性受けする作品だと思いました。

  • 主人公の繊細な心の機微が読めてどちらもおもしろかった。

  • 前半読むのに時間かかった。タイトルもしっくりこない。出張に行かされることに何か含みがあったように思えたけど関係なかったのか?もやもやが残る作品。

  • 美人の妹を持つ姉の話から始まる。
    なにか過去に秘密を持つ家族。
    古道具屋を営む「家」と姉妹の葛藤のはなしかと思い、最初はややひるむが(どろどろするのかと思って)、そこからある出来事をきっかけに彼女はするりと家の外の世界へと出て行き、大学に入り、就職し、そこで「靴を売る」という体験をする。
    どこかの場面でいつも、誰かを好きになるのだけれどその恋愛が成就したりしなかったりで、結局仕事のはなしかなー、いや好きだけど仕事の話、と思って読んでいくと、さらに思いがけないところに恋愛の罠があり、すっぽりとはまり込み、さらにそこからまた「家」へと帰っていく・・・・・・・・円を描いて終わりなのかと考えたけれどそうではなく、たぶん彼女はまた新しい円を描くのだ。次なる円を生み出すために。

    それにしても最後の彼はかっこよすぎではありません?あんなことやられちゃったらそりゃぁー・・・・・・・・・。うらやましい(笑)

  • 2012.6.2 市立図書館

    宮下作品、2冊目。

    ものすごく良かった!!!
    最後まで読み終わった時、かなり興奮してしまった。

    大好きな本を見つけてしまったことに。
    お気に入りの作家さんを新しく見つけたことに。

    ひさしぶりに本を読んで感動した。

  • 読みやすくてすらすら読めた。

  • 田舎すぎず都会すぎず、そんな町で骨董屋さんを営む両親、
    厳しい祖母、美しい妹、そして一番下でかわいがられる妹に
    囲まれた長女の成長をスローに描く物語。

    まず思ったのは、女性向けの本だな。
    主人公の心情、葛藤、不安などなどに共感できるんじゃないかな。

    物語は4つの章に分かれており、章と章の間でちょっと時間が
    流れています。その間どんな時を過ごしたかはあまり語られず。

    うーん、最初はちょっと戸惑いました。
    進んでるのか、ただ淡々と語られてるだけなのか分からずに。
    でも、読んでくうちに慣れてきたなぁ~
    ちゃんと物語もいつの間にか展開してるし。
    戸惑いつつ読み続けたわりには読後感はすっきりだったしね。

    内容はなんかとっても現実的。
    いいことがあったと思ったらすぐに落とされて…
    喜怒哀楽が編みこまれてる感じ。人生そのもの。

    後半は好きだな。男でも共感できる部分が出てくるからでしょうか。
    途中で挫折せずに読破してよかった。

  • ★4にしようか悩みました。
    丁寧で繊細で、読み終わって心がシーンと静かに
    澄むようなお話でした。
    一人の女性の一番、きらきらしているけれど
    生きるのが難しい頃の成長記。

  • 一人の女の子の小学生から大人になるまでを4つのお話で書いています。とても能力があるのに自分に自信がない主人公の子が歯がゆかったです。人ってこうやって成長していくんだなーと感じました。

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著者プロフィール

1967年、福井県生まれ。上智大学文学部哲学科卒業。2004年、第3子妊娠中に書いた初めての小説『静かな雨』が、文學界新人賞佳作に入選。07年、長編小説『スコーレNo.4』がロングセラーに。13年4月から1年間、北海道トムラウシに家族で移住し、その体験を『神さまたちの遊ぶ庭』に綴る。16年、『羊と鋼の森』が本屋大賞を受賞。ほかに『太陽のパスタ、豆のスープ』『誰かが足りない』『つぼみ』など。

「2018年 『とりあえずウミガメのスープを仕込もう。   』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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