ミサイルマン―平山夢明短編集

著者 :
  • 光文社
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感想 : 51
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  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334925574

感想・レビュー・書評

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  • 読んでいると気分の悪くなる本です。
    とにかくグロい!
    食事しながら読んでいると吐き気をもよおすような描写の数々・・・。
    だけど、どこか現実離れしている感覚で書かれているので、どんな残酷な描写も心痛めて読むという事はない、という本。
    まともに読めたのは最初の「テロルの創世」と「或る彼岸の接近」。
    「テロルの創世」は人間よりもクローンの数が上回る近未来を描いた話。
    「或る彼岸の接近」は、夫が失業した事により、家の敷地に墓のある家に引っ越した一家の話。
    その家に引っ越してから妻の奇行が目立つようになり・・・という話。

    あとは、
    母親に顔に油をかけられ醜い顔になった男が血を吸う女に夢中になる話。
    人狼、顕現を目撃したいため殺人を繰り返す男、耳が聞こえないのに家中に黒電話を置く女と愛しあう男、女性を残酷に殺す2人の男組・・・と異常な人間ばかりが登場する話。
    彼らがひたすら殺戮や残虐な事ばかりを繰り返している。

    あまりに登場人物がおかしいので、読んでいて深刻になったり、気分が重くなるという感じはないけど、ひたすら気分は悪くなる。
    あまり体力がない時は読まない方がいいかな・・・という内容の本だった。

  • 『枷』が一番好き!

  • ミサイルマン―平山夢明短編集

  • ちょっとついていけなかった・・・

    「独白するユニバーサル横メルカトル」よりもさらにホラー色が強く、ちょっとひいてしまった。自分の人格が崩壊しそうで怖いです。それだけのものが書けるパワーは認めるのだが。。。

  • これまた味わいが違って良かった。まさかクトゥルーものも読めるとは。

  • ちょっと小難しい言い回しのホラー短編集って感じ。

    まあ、とにかく言葉選びにクセあり。
    セリフに酔っているようなクドさあり。

    で、面白くないのか?
    というとかなり疲れるが面白い。

    1、テロルの創世
    オンブルやリュミエールってなに?から始まる。
    結局、クローンの純愛。

    2、ネックサッカーブルース
    世捨人とドラキュラの話。

    3、けだもの
    哀しい狼男の話。

    4、枷
    顕現ってなに?
    あぁ、あれ、あれ、
    皮剥ぐ、映画マータ―ズみたいな。

    5、それでもおまえは俺のハニー
    アル中と黒電話女。
    電話1分の料金代が30年の寿命だとしたら・・・

    6、或る彼岸の接近
    心理的瑕疵物件に住んではいけないという話。

    7、ミサイルマン
    最近、話題のロケットマンじゃないよ。
    イカレた2人の男がイカレた行動の末のイカレた結末。
    終始、生臭いコント爆裂。
    怖いより臭い思いします。

    ちょっと休憩してから
    この作者の「他人事」を読みたい。

  • 知人におすすめされて。短編構成用の資料に。
    装丁よりは重くない。不気味でそわそわするし、展開にハラハラするがワクワクは少ない。きちんと構成しているのに後一歩展開が物足りない。不気味重視なのとまとめようとしているので驚きが少ない?こんなに不愉快にしなくてもいいんじゃないかと思う。
    1:和洋、過去未来、もろもろを折衷している不思議感が良い。臓器移植ねた不愉快。親はどっちだっけ?死にそうになったらどうすんだ?子を個人として扱うところに欧米感をみた。うまく行きすぎてる。馬の絵も伏線じゃなかったし。皇帝とのバトル書いたほうが面白かったのでは。
    2:ねたは不愉快。話としては悪くないけど不愉快。
    3:ファンタジーだ。一番好き。とうさんもテオも好き。死にたがり多いな。オチ未消化。
    4:舞台がかった演出、嫌いじゃない。マリコ唐突過ぎる。駆け足過ぎるがオチは良い。
    5:2番目に好き。軽さが好き。出だし、一読だとわからない人多そう。オチさわやかで良いけど、これなら中盤重すぎでは。誰かしら死ぬだろうと思った。
    6:王道ホラー。これはハピエンにする必要あったか?ヨーイチ読めたつまらん。一番良いオチではなかった気がする。起承転結の転が足りてない。
    7:出だし好きだったのに、中盤つまんなくて、ピカチューあたりで笑えるからいいかってなって、オチ微妙。人と人が仲良くなるシーンって良いよね。殺人のくだり長すぎ。主人公のキャラは好き。社長のキャラは惜しい。図書館良い。オカルトいまいち。生物学上のオヤジ、良い。オチ、片付けました、って感じ。

  • 短編集。「独白するユニバーサル〜」よりも、全体的に落ち着いた、淡々としたトーンで、話の内容も様々なアプローチが見られる。といっても、例のグロ猟奇ベースなのはそうなのだけど。気が滅入る頻度が減るというか、ランチ食べながらもサラサラ読めるというか。まぁ、「ダイナー」から3作品、平山夢明のこってりが続いたので、次は長嶋有でさらっといきます。

  • 20150528

  • ミサイルマンの話が一番記憶に残ってる。
    最後が本当に発射するのかと思ってハラハラしたけど、なんてことなくて、
    普通に亡くなりましたね。

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著者プロフィール

1961(昭和36)年、神奈川県川崎市生まれ。法政大学中退。デルモンテ平山名義でZ級ホラー映画のビデオ評論を手がけた後、1993年より本格的に執筆活動を開始。実話怪談のシリーズおよび、短編小説も多数発表。短編『独白するユニバーサル横メルカトル』(光文社文庫)により、2006年日本推理作家協会賞を受賞。2010年『ダイナー』(ポプラ文庫)で日本冒険小説協会大賞を受賞。最新刊は『俺が公園でペリカンにした話』(光文社)。

「2023年 『「狂い」の調教 違和感を捨てない勇気が正気を保つ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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