ダイイング・アイ

著者 :
  • 光文社
3.17
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本棚登録 : 4429
感想 : 700
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  • Amazon.co.jp ・本 (372ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334925819

作品紹介・あらすじ

記憶を一部喪失した雨村槇介は、自分が死亡事故を起こした過去を知らされる。なぜ、そんな重要なことを忘れてしまったのだろう。事故の状況を調べる慎介だが、以前の自分が何を考えて行動していたのか、思い出せない。しかも、関係者が徐々に怪しい動きを見せ始める…。

感想・レビュー・書評

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  • さくっと読めた。
    話に吸い込まれる感じで、おもしろかった。

    現実に寄せた話なのに無理があるということで、
    全体的な評価が低いのかな…

  • WOWOWドラマ化に合わせて読み忘れていたのを読む。多重事故による運転手の成り代わりよって起こる物語で事故の遺族の夫と犠牲者である妻の怨霊?による復讐劇。事故の運転手の成り代わりであろうことは早い段階で予想できたが、その復讐劇が複雑である。死者の恨みに祟られていた本来の運転者であったミドリが死者美奈絵に操られていたとはいえ主人公慎介に性的に迫る理由がもう一つ説得力がなかったがただの読者サービスだったのだろうか。本作は死亡交通事故における刑罰の軽さを批判するのを目的とした物語のように思う。

  • 20年以上前の作品とは思えないクオリティだった。
    時代を感じたのは、電話番号を番号案内で調べたところぐらい!
    オカルト要素もあったが、交通事故という身近に起こりうることを発端にしたところが良かった。
    主人公が記憶喪失となったため謎が深まり、どんどん読みハマった。
    ラストはスピード感もあり、痛快だった。

  • ある夜に起きた交通死亡事故。
    その事故の加害者雨村は、暴漢に襲われ記憶を一部なくしていた。

    事件の全容が解明されると、なんともやりきれない話であったなという気分になりました。
    誰もが怪しく、そして誰もが悪いやつ。
    その中の極悪人が奴だった…。

    マネキンの目を想像するため、不気味で、余計夢中になってしまいました。
    ドラマになっているんですね。
    眼力でのキャスティングなのでしょう。

    昨今、たくさん報道されている交通事故を思い出しました。
    自分も運転する立場です。
    十分注意をして、運転には気をつけようと改めて思いました。

  • 久しぶりの東野さんの作品。ぐいぐい惹きつけられて、あっという間に一気読みでした。

  • まあ東野圭吾だし・・というので腹を決めて読み始めましたが
    「まず、幸せな結婚生活をしている女性が冒頭で車に撥ねられて死にます。轢いた人のことを深く強く恨みながらつぶされる描写」の時点で「ああやっぱり」な気持ちに。しょっぱなから嫌な気持ちに叩き落とされるのがもはやデフォですw

    で、まあなんやかやあるわけなんですが。
    その辺の惹き込み力というか文章力はさすが。ぐいぐいと読みこまされてあっという間に読了。おもしろかったです。

    結局のところ、冒頭での死にゆく女性の恨みの視線が大きな意味を持つわけなんですが・・・ミステリにこういうオカルト色とかSF的な要素を盛り込むのってどうも苦手なんですよね。悪いとかそういうのじゃなしに好みの問題ですが。「それだったらなんでもありじゃん」な気持ちになるというか・・・合理的な説明がないとなんとなく尻の座りが悪い「本格」な嗜好があるのだろうか?

  • ウチの大好きな作家の一人である東野圭吾さんの「ダイイング・アイ」を読んだ。

    記憶を一部無くした雨村慎介の話なのですが、無くした記憶が気になってしかたがない。
    恋人や会社の同僚などに話を聞くのですが誰もが少しずつ嘘をついて、誰かを陥れようとしている訳です。

    この記憶が戻ったときには・・・

    さすが、江戸川乱歩賞・直木賞などのを受賞した方ですね。
    引き込まれます。
    基本的に東野圭吾さんの作品が好きなのでしょうかね(笑)

    引き込めるような文章を書けるようにしたいです!

  • 官能的かつ猟奇的な描写が
    東野圭吾作品にしては多いかな…
    どんどん読んでしまったが、
    他のレビューの様にツッコミどころは
    確かにある。
    ホラー的要素も途中、若干漂うので
    その辺りも好き嫌いがあるのかな…
    個人的には楽しめました。

    • yhyby940さん
      はじめまして。ご指摘の通りだと思います。著者には官能的な描写は馴染まないような気がします、勝手な思いかもしれませんが。
      はじめまして。ご指摘の通りだと思います。著者には官能的な描写は馴染まないような気がします、勝手な思いかもしれませんが。
      2022/07/27
    • moana-nuiさん
      はじめまして。フォローといいね、そしてコメントいただきありがとうございます。
      読者側はある一定のイメージが著者それぞれにつきますよね。東野圭...
      はじめまして。フォローといいね、そしてコメントいただきありがとうございます。
      読者側はある一定のイメージが著者それぞれにつきますよね。東野圭吾作品は数多く映像化もされてるせいもあるかもしれません。
      フォローバックさせていただきました。
      今後とも宜しくお願いします。
      2022/07/27
    • yhyby940さん
      こちらこそ、宜しくお願いします。
      こちらこそ、宜しくお願いします。
      2022/07/27
  • 被害者と加害者の考え方・思い方な違いや、執念・怨念の恐ろしさは考えさせられたし、怖かったけど、ミステリーの部分がなー…。これ、ホントに東野圭吾と思ってしまった。あのオチはないでしょー。

  • 目は口ほどにものを言う、被害者 美菜絵の怨念のこもったその目が、
    瑠璃子を狂わせ、やがては、身代わりをさせた彼 江島にも
    及ぼす恐怖は、底知れないものでした。

    一瞬にして、心ならずも交通事故の被害者になってしまった
    美菜絵の死を迎えるそのわずかな時間の目の威力が、
    結局は、すべての人を支配し、翻弄させてしまっていたなんて。

    頻発している交通事故で、それまでの幸せな暮しが、瞬時に
    なくなってしまうことの無念さ、加害者への憎悪は、これほどにも
    狂わせるのですね。
    慎介の記憶が徐々につながっていくところは、絶妙!でした。

    ホラーとミステリーとサスペンスの要素が備わっていて、極上の
    エンターテイメント。
    これまで読了して来た東野さんとは違った、新たな一面を発見!

  • ちょっと凄過ぎ。

  • 人が死んでいく描写がひどく生々しい
    交通事故で亡くなる人はとても多いが、無念だし怒り恨みをもって当然
    でもその思いを正面から受け止める人がどれだけいるのか
    最後は因果応報だが、人の思いの強さがどれだけのものを生むのか考えさせられる作品だった

  • 再読。ところどころ、読みながら思い出した。
    どう復讐をしたいのか、よくわからんかったけど、最高におもしろかった。

  • 記憶を一部喪失した槇介は、自分が過去に死亡事故を起こしてたことを知らされる。事故の真相を調べ始めるが過去の自分の行動などが思い出せない。いろいろと伏線がきれいに回収されていく。

  • 少し読み進めて、ああWOWOWで春馬くんが演ったやつだ。。と思い出した。でもどんな結末かは記憶になく、もちろん東野作品、再読であるのだが。。
    恋に溺れていく主人公、同時に彼が起こした自動車事故の真相があきらかに。。。
    瑠璃子の正体が、マネキン?ロボット??からの結末に恐怖した。。。
    にしても、主人公がいい人なのか、そうでもないのか、最後になってもイロイロわからなかった。そういう歪んだ(?)人間らしさ(もう一人の加害者もそうだが)が、東野作品には多かったなあ。
    暗い作品。

  • すこし不気味で人間の裏の部分が、 覗きたいひとは
    読んでみるのよき。

  • 最後の方になって、それでこういうタイトルなんだなぁと思った。
    東野先生の作品には、いつもあっと驚くところがあって、今回もありました。

  • "913-H
    人気作家コーナー","

  • 何気ない日常で十分に起こり得る交通事故の先にある被害者の無念、遺族の思い。少し現実離れしている設定がありますが話に引き込まれて一気読みしてしまいました。

  • そろそろ寝なきゃと思いつつも、先が気になって気になって、一気に読んでしまいました。

    登場人物はわりかし多めですが、それぞれ印象が強く、誰がどこに繋がってくるのか、絡んでくるのか、想像しても、私の頭ではゴールが見えず、どんどん読み進んでしまいました。

    色々と現実的ではない感じはありますが、交通事故は全くもって他人事ではないと思います。
    自分が気をつけていても、避けられないことです。
    読み終えて、さまざまな気持ちになりましたが、一番残っているのは、最初の部分です。
    あらすじを知らなかったので、一見、ここからこの夫婦の何かストーリが始まるのかと思っていたのに。
    どこにでもある普通の家族、生活している人々、また同じように1日が終わると当たり前のように思うこと、
    それが一瞬で消えてしまう恐怖、、

    怖いです。

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著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

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