ラットマン

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334925932

感想・レビュー・書評

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  • 2020/11/01読了
    #このミス作品53冊目

    アマチュアバンドのメンバーが
    殺人事件に巻き込まれる。
    大切な人を思うがゆえの勘違いが
    事件を複雑にする。
    2転3転するストーリーは秀逸も
    全体的には悲しいおはなし。

  • なかなか読み進めるのが辛く、けれど、早く読み終えて、楽になりたい。
    また、不条理な結末なのかと。
    人が人を庇う気持ちは素晴らしいことのはずなのだが…

  • 姫川亮は高校時代から12年間、趣味でバンド活動を続けている。ある日、ライブ前の練習のために集まったスタジオで事件が起きた。バンドの元メンバーだったひかりが、倉庫でアンプの下敷きになって死んでいたのだ。姉が亡くなった23年前の事件の記憶が亮の頭をよぎる。-俺は、正しいことをした-

    ラットマンとは、見方によってネズミにもおっさんの顔にも見える騙し絵の事。「文脈効果」と「命名効果」を駆使した巧みなミスリードで、読者の知覚を2転3転させる終盤の展開は予測不可能。本格好きな人にオススメ。文章も読みやすい。あえて不満を言うなら、「動機」が弱いことくらいか。

    週刊文春ミステリーベスト10 4位
    このミステリーがすごい! 10位
    本格ミステリ・ベスト10 2位
    ミステリが読みたい! 5位

  • あーーっ!今回も騙された!
    高校時代から14年間共にバンド活動をしてきた男女4人。ある日、練習を行うスタジオで女性一人が死んでしまう。事故死か、他殺か…犯人は…?道尾さんの作品は容疑者が二転三転して、結局全然思ってもみなかった結論に至り、毎回「またやられた~!」的な気分になる。今回も驚きの結末だった。
    でも、未だ★5を付ける程の道尾作品に出会えていないのが少し寂しい。いつか出会えますように…

  • そういうことか、ラットマン。途中ラットマンの絵が出てきたところで、これは道尾秀介、何か企んでるな?とは思ったが…。
    どんでん返しというより、勘違いから生まれる悲しみの連鎖。読者は絶対騙されるはず。それにしてもこんなにも悲しい物語は、読み終えてからやりきれなさが残る。

  • 人の顔が並んだ横にあると顔に見え、
    動物が並んだ横にあるとネズミに見えるというあの有名な「ラットマン」の絵。
    その原理を物語にしたのが、この作品です。

    いろいろ考えながら読んだにもかかわらず、
    見事に二転三転する物語に気持ちいいほどに翻弄されました。
    まさか昔の事件にまであんな種明かしがあったとは。

    鮮やかに伏線を回収していくのが見事で、特に後半はページを読み進める手が速くあっという間に読み終わりました。

    私たちが普段見ている世界で、信じたい気持ち、認めたくない気持ちが時にフィルターになって物の見方を変える、というのはよくあることなんでしょうね。
    何が真実かというのは客観的事実である一方で、実際のところ主観的な一面も持っていて、だからこそ世界の見え方は人によって違う。

    軽やかなリズムで物語は進むけど、ちょっと気持ちを入れ込むと重い物語ですね。とはいえ、すっきり読めて満足です。

  • 道尾さんのミステリーはやっぱり面白い!
    タイトルを見て本を手にするとき、いつも、このタイトルの意味はなんだろう?とわくわくする。
    この「ラットマン」しかり。
    読んでいくと、なるほどね~と、納得して。
    あとは二転三転するストーリーに「えっ?」「なに?」と驚かされ、振り回され、最後に「そうくるか~」と。

  • 道尾秀介の作品の中ではいちばんつまらなかった
    なんか物足りない感じ…

  • 思い込みによつて歪められる真実と愛のかたち
    面白かったけどなんとなくスッキリ
    しなかったかな〜

  • たは!予想以上の羽生結弦にも負けない3回転半捻りが待ってました♪
    思い込みで人の顔に見えたりネズミに見えたりするラットマンを引き合いに用いて、何度も何度もひっくり返されました 笑。
    ただただ楽しめばいい推理小説です

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著者プロフィール

1975年生まれ。2004年『背の眼』で「ホラーサスペンス大賞特別賞」を受賞し、作家デビュー。同年刊行の『向日葵の咲かない夏』が100万部超えのベストセラーとなる。07年『シャドウ』で「本格ミステリー大賞」、09年『カラスの親指』で「日本推理作家協会賞」、10年『龍神の雨』で「大藪春彦賞」、同年『光媒の花』で「山本周五郎賞」を受賞する。11年『月と蟹』が、史上初の5連続候補を経ての「直木賞」を受賞した。その他著書に、『鬼の跫音』『球体の蛇』『スタフ』『サーモン・キャッチャー the Novel』『満月の泥枕』『風神の手』『N』『カエルの小指』『いけない』『きこえる』等がある。

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