ブルーベリー

著者 :
  • 光文社
3.23
  • (30)
  • (96)
  • (225)
  • (47)
  • (8)
本棚登録 : 841
感想 : 171
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334926038

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 重松さんの自伝ですね。


    大学時代などの、ほろ苦くて甘酸っぱい思い出の話。

    もし私があと10年早く生まれていたら、
    ものすごく共感できるんだろうな。
    当時の流行や世相も。
    私の学生時代もそれなりに思い出があるけれど、
    この本のように、しみじみ思い出すようになるには、
    やっぱり後10年はかかるかも。
    重松さんと同じ歳になればね。

  • 短編集といっても、各話の視点はおなじ人物だから、1つの物語ととらえることもできるけど。80年代の文化を知っていて、かつ田舎から東京に出てきた暮らしをしたことがある人なら、せつない気持ちになるかも。私も東京暮らしをしたことがある田舎者のひとりだけれど、重松さんとちょっと年代違うんだよなあ。10歳くらい上で、これからどんどんバブルに向かう時期に学生してたひとだもんなあ。田舎から進学で早稲田の学生として東京で暮らし、いつか小説家になった男、これって重松さんの自叙伝?と思いたくなるようなひとを主人公にすることおおいよね。わりと、ほんとに自分が体験したことを織り交ぜて小説にしちゃうこともあるのかなあ。泣くような感動があるわけでもなく、いまこの時代に読んでも時代錯誤な音楽や文化が出てくるから、若い子はどうかなあ、なにこれって思うかもなあ。携帯もなくて、白黒テレビとかなにそれってかんじかもなあ。この時代とシンクロしてる人生のひとなら、ほろ苦さを味わえる、世代限定作品だな。2013年のいま、50歳前後の、田舎から都会に出た人むけ。

  • 田舎の少年が大学進学のために上京した東京での物語り。重松清自身の物語らしい。

    一貫した穏やかな世界観みたいなものがあって、そういう時代だったのだろうなあとは思ったけどいまいちピンとこなかった。

    印象に残ったのはボブマーリーのラスタの話。個人的にアフリカ社会論という授業を受けたことがあったから。ジャマイカの労働者階級の間で広がるラスタ信仰は今はバビロンに囚われているがいずれザイオンに戻れるというものだったと思う。それを「僕たちのザイオンはどこか」と居場所や居るべき場所という意味で使っている。

  • カワイイ表紙とタイトルとはイメージが違う。
    作者同様、50歳前後の東京で学生生活をしていた人が読むと懐かしくていいのでは。男性誌連載だったし。

    一番最初の、受験に失敗して東京を諦める彼女との話が
    ぐっときました。

    〈かわいそうな遊園地〉横浜ドリームランドが出てきます。
    よく行ったので、印象に残りました。

  • 清さんの大学時代?の記憶をつづった短編集です。年代的にはちょっとズレてるし、学生時代は田舎だったのであまり「そうそう」ってところはなかったけど、ゆっくり時間が流れていたこんな時も自分にあったんだなぁと実感した1冊です。

  • 自宅ソファーで読了。
    あまーいね。自分の大学時代と重ね合わせ。

  • いつもの通りの重松清。
    泣ける要素は少なかったな。
    さくさくと3時間くらいで読み終わってしまった。
    うーん。。。よくある「イイ話」って感じ。

  • 著者の大学生時代から今までを振り返るエッセイ短篇集。

    これは多分1960年代生まれで上京し大学生活を送った人にはたまらない作品じゃないでしょうか。
    残念ながら私は上京したことも、大学へ通ったことも無いのでどうにも共感出来る部分が無く、「へぇ~そんななんだ~上京生活って」以上の感想がどうにも出てきませんw

    でもひとつだけ、ホイチョイかぶれの友人のお話は感慨深かったです。
    ホイチョイブームの頃私はまだ高校生で、雑誌連載の存在は知らず所謂ホイチョイムービーに「都会の大人はこんなおしゃれな恋愛をするんだ!」と羨ましいような気になりつつも、背伸びしてまで同じ事したいとは思わないなと冷静に考えたりしてましたw

    どれも実話としか思えないお話だったけど、登場した重松さんのご友人は書かれることを了承してるんでしょうか。
    勿論仮名でしょうけど、決して良い話ばかりでは無かったので。
    でもこれらのちょっと情けないカッコ悪いお話も「でもあの時代楽しかったよな」と思わせる重松マジックはスゴイですw

    短篇集なのでさくさく読めますが、この作品は是非1960年代生まれの男性に読んでもらいたいです。
    「うんうん、わかるわかる」と過去へしばしのタイムスリップが楽しめるのではないでしょうか。
    取り敢えず1965年生まれの夫に読ませてみようと思いますw

  • 重松さんの青春時代を短編小説にした感じ。時代背景も古いのでいまいちピンと来ないけど。40代後半~の人なら共感できそうな内容なのかな。

    重松さんと言えば「泣き」だけど、今回はなかった。

  • 読みやすい短編集。
    男のセンチメンタルジャーニーといった感じ。大学時代や就職を上京して過ごしたって人は、時代背景が違くとも共感出来るのでは。

全171件中 41 - 50件を表示

著者プロフィール

重松清
1963年岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。91年『ビフォア・ラン』でデビュー。99年『ナイフ』で坪田譲治文学賞、『エイジ』で山本周五郎賞、2001年『ビタミンF』で直木三十五賞、10年『十字架』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『流星ワゴン』『疾走』『その日のまえに』『カシオペアの丘で』『とんび』『ステップ』『きみ去りしのち』『峠うどん物語』など多数。

「2023年 『カモナマイハウス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

重松清の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×