ペガサスと一角獣薬局

著者 :
  • 光文社
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感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334926281

感想・レビュー・書評

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  • 南美希風を探偵役とするシリーズの短編集。今作も一見不可解に感じる事件の数々を南美希風が鮮やかに解き明かしていく。今回は復活したドラゴンが起こしたとしか思えない事件や、閉ざされた小屋の中で発見された白骨死体の謎や、ユニコーンやペガサスが目撃された森で起こった事件などなどの難事件を解決していく。全体的にありかなしかのギリギリのラインを攻めている話が多かったかな。特に「光る棺の中の白骨」の動機はその時の当事者でないとわからない類のものだと思う。そうした凄惨な事件を柄刀一の幻想的な描写が和らげて神秘的なものに見せているところは良かった。

  • デビュー長編から奇想ミステリのイメージ。伝説上の生物を扱いながら、謎解き本格。ユニコーンの処女判定というと、『クリスタルドラゴン』を思い出す。ヨーロッパで、いくら信仰篤いとはいえ、まだ処女にこだわる人いるのか。処女膜再生とか手術でできそうだけどね。不機嫌な白雪姫って、美女を形容するにいいフレーズ。「龍の淵」の真相判明の後、もう一つの殺人も明らかになったんだろうか。

  • 南美希風シリーズの短編集。“世界の伝説と奇観”をテーマに取材に訪れた先々で、美希風が事件に巻き込まれる。

    ドラゴンにユニコーン、ペガサスと、一見ファンタジー色満載な感じだけど、そこは柄刀さん。しっかり論理的な解答が用意されてる。
    結構突飛な発想なので、机上の空論という気もするけれど、緻密なロジックで、細かい伏線も張られてて、やっぱりお見事。

  • 【収録作品】龍の淵/光る棺の中の白骨/ペガサスと一角獣薬局/チェスター街の日/読者だけに判るボーンレイク事件

  • 美希風君シリーズが好きなので、面白かったです。

  • 「伝説」を下敷きにした事件に遭遇した南美希風が謎を解く、という形態の短編集。
    謎というかその舞台の雰囲気はとてもいいんですが・・・どうも謎が肌に合わない。「え?そんな馬鹿な」と悪い意味で言いたくなるような。実際にそんなのアリなのか?と。うーん。ボトルシップとか完全に思いつきのネタじゃんか!と叫びたくなりましたよ!!!w

  • これもアンソロジーから。連作短編集。意外と読んでる人が少ないな。何かトリックが難しいというか、地の文も読みにくい感じなんだよね。最終話のずっと眠り続けてたってのは読みやすかったけど。南美希風って名前がすごいよね。
    2009年版本格ミステリ第8位、だった。

  • 意外な結末や真相ばかりの短編集で、文体に関しては相変わらず読みにくいが、まだまし。

    柄刀先生が気になったら、これを読むのがいい。飲み会、最初はとりあえずビール感覚で(笑)

    「密室キングダム」も気になるところだが。

  • ユニコーン。ペガサス。ドラゴン。永遠の命と再生する館。伝説に秘められているのは、祈りかそれとも禍か。"世界の伝説と奇観"を取材するフリーカメラマンの南美希風が挑む、奇跡としか呼びようのない難事件。

  • 可もなく不可もなく。
    こういうの本格推理小説、っていうんでしょうか。
    推理はスキッときれいなんだけど、
    話の流れや人物などはさらさらしすぎて
    なんか物足りないなーって思ってしまった。

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著者プロフィール

1959年、北海道生まれ。1994年に「密室の矢」が読者投稿アンソロジー『本格推理3』(光文社文庫、鮎川哲也・編)に採用され、以降も「逆密室の夕べ」と「ケンタウロスの殺人」の投稿作品が採用された。98年、長編「3000年の密室」で作家デビュー。代表作は「時を巡る肖像」「密室キングダム」。日本推理作家協会、本格ミステリ作家クラブの各会員。

「2022年 『【完全版】悪霊の館』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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