スナッチ

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著者 : 西澤保彦
  • 光文社 (2008年10月22日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (356ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334926366

スナッチの感想・レビュー・書評

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  • ベツバオリがサシモドシ。
    地球外生物に羽織られた人間が、31年振りに差し戻ってきた。羽織った方が冷静に語るものだから「侵略者で体を乗っ取ったくせに何を偉そうに」と思った。読み進めるうちに少しずつその心情にも寄り添えるようになった。結末を覚悟していたのかも。
    「ぼく」と「"僕"」の語り分けも良かった。叙述トリックかと疑って、注意して読んだ。最後は「ぼく」だけになっていた。31年分の記憶を一気に背負い込むのは嫌だな。
    マザコンをこじらせた男が何人も殺す。ちょっと無理があるか。事件がなくとも坦々と日常を描くだけでも良かったと思う

  • 西澤保彦版『スキップ』だと思った。ハタチそこそこの若者からいきなり五十歳の自分、しかも結婚する前の彼女はもう離婚していたり、自分の両親は亡くなっていたりといきなり無慈悲な展開。
    ただその間身体をのっとっていた宇宙人との会話はよかった。同じ身体を共有している同志、何とか生きていく道を探そうとする、運命共同体。
    何が起こっても自分の最善を信じて進むしかないのだと勇気をもらえた。

  • SFのようなミステリーのような小説。著者が住む高知県を舞台にした小説。いまひとつ盛り上がりに欠けた。

  • 初、西澤保彦作品。
    過去に戻る設定の本は何冊か読みましたが、未来へいき、しかも自分の体の中に意識だけで蘇るという設定は新鮮でした。
    過去へ戻るなら、自分の人生の分岐点を見直せるし、この先どう進めばよいかも分かる。
    でも、31年後に突然放り出されたら、何をしたらよいか分からず、不安で仕方ないだろうな。
    しかも自分の意志で決めていない未来なんて考えただけでも怖くなる。。
    空白の31年間の中には出会いと別れがあっただろうが、
    自分の知らないうちに両親が亡くなってるのは辛すぎる。。
    そんなことを考えていると、ミステリーの部分は犯人も分かっていたことだし、どうでも良いことに思えてしまいました。

    【22歳だった。次の日、ぼくは53歳になっていた。空白の31年。ぼくは、きみは、ぼくたちは、少しは幸せだったのだろうか。彼を襲ったのは、不条理でやりきれない、人生の黄金期の収奪。あらかじめ失われた、愛しい妻との日々。おぼえのない過去を振り返る彼に、さらなる危険が迫る】

  • ジャンル的にはSFになるのかしれないけど、宇宙生命体に身体を乗っ取られたという出来事ではなく、その後の社会生活にスポットを当てているのが面白い

  • これSFだったのね。というのが最初の感想。
    でもミステリー。
    いらないくだりもあったのでもう少しシャープな内容にしたほうが読みやすいい気がする。
    なんというか、がんの話とかは微妙。
    実際どうなのかわからない。

    それよりもこの本の面白いところはやはり、人格が体を支配しているという考え。
    外見が同じでも全然違う。
    同じことをしていてもやはりそれはちがう者なんだと思う。
    なまじ、体が生きているのだから割り切れない。
    あの人はもういないのに生きている。
    それはとても切ない。

    最初の方がもたもたしていたのでそれが残念。

  • 初、西澤作品なんだけど、割と新しい作品だったみたい。宇宙人に体乗っ取られるっていう設定だけど、虚弱体質だったり何だか切ない。SFかと思ったらミステリーみたいでした。他の作品も気になる。

  • 1977年、恋人の両親に挨拶をするために高知を訪れた22歳のボク。
    突然の銀の雨に包まれる

    気が付いたら世界は32年後
    なんと自分の体は地球外生命体に乗っ取られていた
    「ベツバオリ」の体に、「サシモドシ」の本来の自我。

    連続殺人事件に巻き込まれ
    いったいどうなるのか・・・

    ラストで「あ、なるほど」
    読み始めは、しんどいかなと思ったけれど
    途中からサクサク読めました

  • 西澤保彦のこれまで色々読んできた感じで
    この本に入ったせいか
    ストーリー構成的に
    半分以上が、うだうだしてるなーって展開だったのが
    自分的にダメな点。それ以上に良かったと思った点が
    すっかり忘れてた存在が、そういえばなんか関連あんだろうなー
    とか思い始めたのが最後の方で、ちょうどよくその伏線?が回収されたのが良かった。あと結末が好みじゃないタイプだけど、
    ちと予想候補から外れていたので良かった。

  • 一つの身体に二つの自我。主自我と副自我があり、身体を動かせるのは主自我だけ。
    こんな設定から井上夢人「ダレカガナカニイル…」を思い出した。
    中身は全然違う。こっちの方が私の好み。

    外宇宙より飛来した異種生命体にハオラれ、身体をのっとられる現象=ベツバオリが1977年1月に起きた。以来、主人公の奈路充生はベツバオリの人格が動かしていた。ところが2008年2月、ふとしたきっかけでもとの人格が復活=サシモドシがあり、一つの身体に二つの人格が同居することとなる。サシモドシが起こったベツバオリは、癌となり高い確率で死に至る。

    面白いと思ったのは、ベツバオリやサシモドシが社会現象として認知されていること。区役所に行けば、サシモドシした者にカウンセリングをしてくれる。
    ベツバオリが元自我の存在を認めている点も面白い。こういう話は、訳の分からない副自我とそれにストレスを感じる主自我という組み合わせになることが多い気がする。この話の主自我は、副自我に対し食品添加物の危険性や抗癌剤の効果について長々と話すので、笑ってしまった。何この展開w

    ミステリー要素としては、元妻を含む連続殺人事件がある。おまけみたいなものだけど。

    ジャック・フィニイ「盗まれた街」にインスパイアされたらしいので、それも読まないと……!小室孝太郎さんの「ワースト」も気になる。

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