野良女

著者 :
  • 光文社
3.35
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本棚登録 : 457
感想 : 109
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  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334926694

作品紹介・あらすじ

幸せになるまで死ねません!恋も仕事も夢見る少女じゃいられないアラサー女子の、心の叫びがこだまする!笑って泣いて仲間と飲んで、明日もがんばる痛快作。

感想・レビュー・書評

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  • 恋だ!仕事だ!婚活だ!彼氏いない歴二年の鑓水。
    年上社長と同棲中の朝日。
    遠距離恋愛に焦る壺井。
    DV男にハマル桶川。
    果てなき不倫に溺れる横山。
    彼女達は悩めるアラサー女子『野良女』……。


    一編ごとに主人公が変わる。モノローグ式の連作集。
    各主人公が、男性に求める事が、違ってて
    ふぅ~んそこにこだわるのか…なんて思いながら読んだ。

    アラサー女子たちの下ネタトークが凄い…ヾ(;´Д`●)ノぁゎゎ
    この本は1頁目から下ネタだらけ、
    え~こんな事あり得ないよ…。
    こんな事考えてないし、考えられない…。
    ってのがてんこ盛りで、余りの下品さにちょっと引き気味でした。
    友達でも、そんなにあけすけに喋らないよ…と、思ったし
    彼女達の誰にも共感は出来なかったけど…。

    彼女達の仲の良さ、雰囲気や明るさがとっても良くって
    やはり大笑いしてしまいました。

    こんな風に何もかもさらけ出せる友達って良いなぁ
    クリスマスに皆揃って焼肉を楽しそうに食べてるシーン
    仲間に入れて欲しいなぁって感じた。

    そして、彼女達の友達を思うちょっとした優しさや
    心遣い良かったです。
    下ネタ話ばかりしてる彼女達だけど、それぞれにやはり
    悩みはあって、すっごく頑張ってる姿も良かった♪

  • レビューを見ると、こんなに評価の別れる作品も少ないのだろう。
    赤裸々とも言われているけれど、キャラは相当にデフォルメされて描かれている。
    こういう「肉食系女子」たちを、キャラを立てつつそれぞれに書き分け、しかも組織とは無関係に、ひとつながりの友達サークルとしてリアルに創造する作者の力量にスタンディングオヴェイションしたい。
    世の中見回しても、こんな人たちはいないだろうし、宮木さんの理想の女性、もしくは理想の女友達関係なのだろうと思う。さっぱりとしてあっけらかんとしている割に、友達思いで、熱いものが通っている。
    「憧憬☆カトマンズ」のときもそうだったけれど、みな仕事はできる人ばかりで、それぞれに自立している。また外国や外国語とか、コンピューターなど理系的なものに抵抗がなく、世界が広い。
    カトマンズと違うのは、横山さんのように、自分にあまり自信がなく、このできるオンナたちにあこがれている、もう少しふつうの女子がおかれている点。でもその横山さんだって、派遣であまりにできるから正社員に嘱望されてるって人だから、やっぱり普通の女子ではないのだろうな。

    おかれている状況は、物語として十分に劇的で、かつどこかにありそうで、
    その劇的具合や、上記のようなあまりにできすぎのキャラクターが人によっては、非現実的でライトな読み心地となり、面白いけれど心に残らないという感想を起こさせ、それなりに厳しい状況を自分でも体験している人には、また仕事はわりとできるほうだと自分を分類している人には、リアルで意外に重いという感想になるのだろうと思う。

    「雨の塔」系の作品から入った人には、この世界が受け入れられないというのはわかる。
    あれもこれも両方好きというタイプは少ないかもしれないから、今さらだけどペンネームで書き分けると良かったのかもしれない(乙一のように)。

    できすぎているかもしれないけれど、夢と希望のあるエンディングはうれしかった。

  • どの章の登場人物も過去や現在や未来の自分のようで若干こわい。でも、すごくすごくいとおしい。リアルな下品さに大笑いしながらも、こりゃモテねーはずだわ、と己をふりかえった。

  • 2年もご無沙汰で内膜症になってしまった鑓水の「尻の穴に座薬」
    無口なとび職が気になるオヤジ好きのお嬢朝日の「くちびるから松坂牛」
    カナダに彼氏がいるのに母から男を紹介される壺井の「太陽にぽえむ」
    男に殴られるのが好きだが営業先でオタクに捕まる桶川の「模型だらけの俺んち」
    不倫相手の子どもを身ごもり自殺を図る横山の「曇りガラスの三十代」
    壺井はカナダの男に愛想を尽かしてパン屋のバイトを始め、
    桶川はコスプレ男への思いを確認し、
    鑓水はセックスレスの相手に結婚しようと言われ、
    横山やプリチンを訴えて正社員となり、
    朝日は彼と一緒にいるために仕事を辞める「愛して野良ルーム」
    装画:瀧波ユカリ 装丁:木庭貴信(オクターヴ)

    表紙からおわかりの通り江古田ちゃんが苦手な人にはおすすめできません。
    アラサーの恋愛事情が赤裸裸に綴られています。
    キャリア系女子が仕事と恋愛を両立、っていう話は多いけれど
    派遣だったりお嬢様だったりと
    仕事に重きを置いていないアラサー話って少し珍しいかも。
    キャラクタとしては桶川のさばさばしたところとか
    鑓水のものすごい喩えかたが面白くて好き。

  • 爆笑。なんという下品さ。でも爽快!さすが著者です。
    日常をたたかう女達の連作。桶川が強烈だったなあ。綾波プレイには涙が出そうだった。(笑いすぎて。)

    ツボにきたのが多すぎました。
    「今までにあなたにふられたエグゼクティブかっこ笑いかっことじたちが泣いてるよ」
    「しかしとにかく自作ポエムだけはだめだ。ふたりの愛を破壊する。」
    「あと鑓水の場合は(中略)テニスやゴルフなどシャツをズボンにインして行うスポーツも憎んでいる」
    「……その勢いでわたしのこともあなた色に染めて!」
    「良い殴り方をする人はすごかったんだなあって」

  • 新年やし景気のいい本を読もうと笑。著者の本で瀧波氏が表紙ってみんな好きやろ、と思った。

    面白かったねえ。イッキ読み。著者が書く女性はみんな頭がいい。アホな振りをするのも頭が良くないとできない。わたしら世代はアホの振りをすることも求められたスペックやったのよ、信じられへんやろうけど。

    作中の女性たちの関係性がいいなあと思ってから、わたしも今わりと(おたくさん関係で)こんなふうな友人関係を築いてるな、と気づいて、わたしも捨てたもんちゃうなーて自己肯定した。面白かった!

  • 野良女
    どんなんかなと思って読み始めた。不思議と面白い。
    エロい面と現実的な所が混ざり合って
    もしかして女子の私生活ってこういうのかなって
    勝手に思ってしまいそうになった。
    結婚が早かったので 男子会 女子会というものがピンとこないけど どっちにしても楽しそうと憧れて読み終えた。

  • 日茎平均

  • おもしろかった。
    こういうふうに話せる友だちがいたら楽しいだろうなぁ。

  • 読み終わった…とはいえないな。途中で断念しました。「セレモニー黒真珠」と同じ、脇役が次作の主役という連作なのだが、田野倉は「セレモニー」のがサクサク読めた。好き嫌い分かれそうだなあ

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著者プロフィール

1976年神奈川県生まれ。2006年『花宵道中』で女による女のためのR-18文学賞の大賞と読者賞をW受賞しデビュー。『白蝶花』『雨の塔』『セレモニー黒真珠』『野良女』『校閲ガール』シリーズ等著書多数。

「2023年 『百合小説コレクション wiz』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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