世界でいちばん長い写真

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著者 : 誉田哲也
  • 光文社 (2010年8月19日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334927233

世界でいちばん長い写真の感想・レビュー・書評

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  • 360度パノラマ写真の中で、いちめんに咲き誇るひまわり。
    思わず、見せて見せて!と駆け寄りたくなってしまいます。

    幼いころからずっと一緒だった親友が遠くに引っ越して以来
    何をするにも気分が乗らず、沈みがちな中学生の宏伸。
    リサイクルショップを営む祖父の店で見つけたヘンテコな物体が
    手作りの360度パノラマ写真撮影用カメラだと知ったとたん、
    眠っていた写真部員の血が騒ぎ始めるあたりが、いかにも中学生らしくて可愛い♪

    突然カメラを持って飛び込んできた宏伸に、カメラの仕組みを丁寧にレクチャーし
    初撮影のためのフィルムまでプレゼントし、現像にも工夫を凝らしてくれる写真屋の店長や
    ギャンブルが大好きで、美人なのに容姿を磨くことには全く無頓着なわりに
    宏伸に元気がないと見ると、たこ焼きを大量に焼いて食べさせたり
    夕陽の中のひまわりも撮影したいと言われれば、丸一日撮影につきあう
    従姉妹のあっちゃんなど
    宏伸を後押ししてくれるひとたちの心遣いも温かくて。

    これをきっかけに、卒業記念イベントとして、全校生徒参加の
    世界でいちばん長いパノラマ写真撮影会の実行委員長に抜擢され
    目を白黒させながらも大役を果たそうと頑張る宏伸を
    いつのまにか、あっちゃんや写真部のみんなと一緒になって応援している私。

    何周もぐるぐる回るカメラに合わせ、部活ごとに趣向を凝らして
    次にカメラが回ってくる瞬間までに大慌てでポーズを変える中学生たちの姿は
    写真自体もそうだけれど、そのドタバタも含めて、動く映像で見てみたいなぁ!
    特に、アニ研の、遠くからひとコマごとに近づいてくる、ハリボテのガンダム♪
    (しかも途中で力尽きて壊れるところが、また素敵☆)

    気の強い女子たちにお尻を叩かれながら奮闘する中学生男子の
    一生懸命さが可愛くて、爽やかな1冊です。

  • 周りからなめられ気味の冴えない中学生が、1台のカメラによって今までにない経験をする青春小説。
    文体も平易で読みやすいし、文章全体がひまわりみたいにキラキラしてる!みんな輝いてるなぁって感じ。
    主人公はじめ、みんな自分はこれは出来ないとか、あの人はすごいけど自分は釣り合わないとか決めつけ過ぎてる。
    作中で温子も言ってるけど、やらないだけでほんとはみんな何だって出来る。
    最初イラッとした人が多いみたいだけど、私はこの主人公の性格けっこう面白くて嫌いじゃない。頭の中のツッコミとか。皆がみんな自己主張強い訳じゃないし。後半、成長したってだけじゃなく、主人公が本来持ってたものが良い方向に開花したと思う。
    エネルギーが湧いてくるラストで良かったなぁ。

  • グロい警察ものを書く人の作品とは思えないほど爽やかで清々しい。カメラに詳しければもっと感動が強いと思うが素人でも十分楽しめる!

  • 青春。みんなで何かを成し遂げるって、いいなぁ!と素直に思えました。しかも全校生徒でギネスへの挑戦。実話ではないけれど、実際にこういう体験をした子供たちはどこかにいるわけで、一生の思い出になっただろうな、と思います。

    時々デスマス調になる主人公の一人ツッコミが、気弱で殊勝で面白い。

  • ほんわかとした空気が流れるストーリーです。最期の撮影シーンには、ちょっと感動しました。

  • 世界一長い写真を撮る話。
    青春だなー。
    宏伸がちょっとずつ成長していく様子とか、あっちゃんの強烈なキャラがいい。
    360℃ぐるっと笑顔って、想像しただけで笑顔になれるな。

  • ふーんって思いながらも、これが青春だったような甘酸っぱさを覚える作品。
    教室片隅系の主人公が少しずつ変化していく情景がリアルで、
    ストーリーよりも主人公の成長を温かく見守ってしまう。
    ちょっと最後、小鳥の巣立ちを見たような気がした。

    意外でした。

  •  タイトルそのままの「世界でいちばん長い写真」を作るだけの小説なんだが、この本のいいところは、ずばり、主人公が中学生の男の子であるというところだ。もちろん「世界でいちばん長い写真」のギネス認定を受けている人はいるんだそうだ。その事実をもとに、作者は、中学生を主人公にした青春小説を書こうと決めたみたいだ。そうして、『武士道シックスティーン』に始まる武士道三部作という女子小説とは一味違った男子の方の物語も書こうとトライしたのだと思う。

     そのトライはいい意味でとても成功していて、やっぱり想像力に長けている、小説家という職業は、女のことであれ男の子であれその世代その時代のヒューマンな心の機微というところにかけては、やっぱり優れた表現力を持っている、としか言いようがないのだ。

     本書では、気の弱い男の子が主人公だけど、彼を取り巻く友達たちも含め、とても強い女の人が印象的に出てくる。いわば『武士道』シリーズの磯山香織みたいに男っぽいおなごである。最後の最後まで格好いい大人の女でありながら、思いもかけぬ人物との間に知らぬ間に恋が芽生えていたらしく、そうして彼女にも女の人という一面が出てくるあたり、中学生のピュアハートから見る狭苦しい視野にはちょっとしたドキドキだったろうと思われる。

     そんなデリケートでマイクロでナノなシーンが連続するところが青春小説やヤングアダルトの読みどころ。大人だったら見過ごしてしまったり、適当に自信過剰でやり過ごしたりする部分をピュアに受けちゃうのが青春であり、新しい経験がいちいち心を荒々しく踏んづけて行ったりするのが少年時代なのである。だからぼくは青春小説を読むのがやめられないんだ。

  • ストロベリーナイトやジウシリーズなど、殺人描写がエグさに定評がある誉田哲也による青春小説。今まで、誉田作品はほとんど警察・推理物しか読んでこなかったから、人が死なないやつ読むの初めて(笑)
    【あらすじ】仲の良かった幼馴染が引っ越しをしてから、ほとんど笑うことがなかった主人公がある日、巨大で一風変わったカメラに出会う。

    ホント、誉田作品って読後感たまんないよね。もちろん、警察物と今回のような青春物では読後感の種類違うけど。久々の☆5つです!

  • 東京出張往復の道中でほぼ読了。ほぼ、になったのは、今日の出張にはこれ一冊しか持って行かなかったので、活字中毒のわたしは、読み終わるのを途中で意図的にやめたのでした。ほんとなら、帰りの名鉄線岩倉あたりで読了してました。まあ、いいたのは、それくらいこの作品は面白くてイッキに読めた、ということ。ここのところかなり寝不足気味で、電車で座って本を読んでると間違いなく居眠りしてるのだけど、今日はそれがなかったし。これ、おすすめです!んで、表紙は、おとうさんと犬がしんぢゃうマンガの表紙に似ている。 あっ、そうかひまわりね、そうね。読んだらわかる!すまんこってした。

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世界でいちばん長い写真の作品紹介

親友の洋輔が転校してしまい、宏伸は元気がない。クラスでも冴えないし、クラブ活動の写真部でも、部長の三好にきつくあたられる。そんなある日、宏伸は不思議なカメラと出合う。それは、長い、長〜い写真が撮れるカメラだった…。

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