世界でいちばん長い写真

著者 :
  • 光文社
3.44
  • (34)
  • (111)
  • (152)
  • (24)
  • (5)
本棚登録 : 681
感想 : 137
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334927233

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • たまたま図書館で手に取って、そのまま借りた。そう言えばストロベリーナイトの著者でした。

    読んでみると、意外に面白い青春小説。途中からぎゅっと心を掴まれて、最後まで一気に読んでしまいました。

    主人公の独り言(口には出していないが)の感性が、なんとなく自分に近い気もする。安藤エリカや三好との間で結局何もないのも良い。

  • 誉田哲也っぽくない(^^ゞが、正直な感想でした。誰も死なないし、ハラハラドキドキもしない。だけど、ゆる〜くてホッとする脱力系なお話でした。一周360°撮影できるパノラマカメラを軸に流れていきます。今はスマホでパノラマ写真が撮影できる時代ですが、フィルムの銀塩写真も味があっていいですよね(^^)

  • 正直主人公のウジウジ加減が鬱陶しいが、写真を通して成長していくのが青春、思春期って感じでした。

    脇を固める人達が魅力的で主人公を支えていてとても気持ちよく読めました。

  • 映画化にあたり読んでみました。だいぶ対象年齢層は下の方かな、読書入門には良い作品だと思いました。読みごたえはないけど軽い感じでこれはこれでいいのかもしれません。めちゃくちゃ長いパノラマ写真がイメージつきにくいので小説の映画化はあまり好きではないけど、この作品は映像で見る方が楽しめるような気がしました。
    宏伸のキャラクターがいわゆるクラスの地味系で最初から存在感がなく、そんなやつが何の事件もないまま卒業製作を仕切って大成功だよーみたいな流れがいまいちピンとこなかったです。個人的な盛り上がりはひまわりの写真を現像したあたりかなぁ。その写真を認めてみんなの前に引っ張り出したのが三好以外だったら後半も盛り上ったのかな。三好のキャラがどうも好きになれなかったです。ちょっと足癖悪すぎて不快でした。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    人気者だった親友の洋輔が転校してから、宏伸の毎日は冴えない感じだ。特にやりたいこともなく、クラブ活動の写真部でも、部長からしかられてばかり。そんなある日、祖父の古道具屋で、大砲みたいにごつい不思議なカメラに出合う。世界一長い写真が撮れるカメラって!?その日から、宏伸の日常がきらめき始める。ワクワクして胸にジンとくる、青春小説の新たな傑作。

    ストロベリーナイトを最初に読んで、そのえげつない感じにどんよりしてしまったので、それ以降は武士道シリーズしか読んでいません。武士道シリーズ大好きなので完結してしまって本当に残念。もっと早苗ちゃんを見守りたかった・・・。
    この本も青春ど真ん中な感じの本で、どんよりした少年が不思議なカメラと出会う事によって自分に自信が出て、自分の自我が確立していく成長物語です。悪くないのですが、どんよりしている割には人間関係恵まれているし、皆から地味に愛されているので、ぼっちの寂しさみたいなものは無いんですね。もうちょっとその辺を書き込んでもらって、成長の過程に深みが欲しかった。
    カメラの存在が強烈なので、ドキュメンタリーみたいなタッチになってしまっているような気がします。その裏面に有るものが見えてこなかったです。興味深く読みましたので十分いい本だと思います。

  • 実写映画化されるということで読んでみました。
    最初はちょっと物足りなさを感じたけど、ラストに近づくにつれ感動したー。
    まさに青春!!!✧*。٩(ˊωˋ*)و✧*。

  • タイトルを見てのジャケ買い的一冊。
     著者誉田哲也、かつて『ソウルケイジ』とやら刑事もののシリーズ第2弾とやらを読んでいる。TVドラマの脚本のような作風が合わなかったことと、登場人物の設定を実在の俳優に当てはめてイメージするという創作手順がなんとも安易すぎやしないかと、以降、手をつけていない作家さんだ。
     案の定、これもどうやら映画化されるようで、それなりにストーリーテラーとしての手腕はあるのだろう。話は確かに面白いが所詮ドラマのノベライズのノリという作風は変わっていなかった。 中学生の主人公は誰を思い浮かべて書いたのやら。まったく思い浮かばないので、そこは却ってよかったかもしれないけど・・・。

     内容は実話を元にしている。スリットカメラという特殊なカメラを使って、ギネスに載るような”長い”写真を撮った日本人写真家(技術者?)山本新一さんの話がベースとなっている。 カメラの仕組み、現像の手法など技術的なことで面白いと思って読めた箇所はあったが物語の主眼はカメラのことではない。
     実話の山本さんが、その長い写真を撮るために協力をお願いした学校があるが、学校側の写真部のいち部員を主人公にしたところが、この作品の妙味。 撮影は山本さん、小説では松本さんが行う。その為に、被写体となる学生たちが創意工夫を凝らし、その完成を卒業記念行事としてお手伝いする。主人公は、ひょんなことから、その特殊カメラの存在を知り、卒業記念企画に巻き込まれ、パッとしなかった中学生活の最後に、企画の中心人物として見事成功に導いてゆく。自分が何者であるか、何者になれるのか、多くの不安と期待を抱く中学生の、ちょっとした成長が清々しく描かれていた。

     その年代の子役など、作者が誰をイメージしたのか全く想像が及ばない。なので、中学生の頃の息子を思い浮かべて読んだ(確か、PC部と写真部を掛け持ちしていて、似たような学生生活を送っていたように思う)。受け答えが妙なところで敬語になるところも、息子っぽい。というか近頃の子って割とそうなのかな。その世代を過ごした息子の心境がちょっと分かった気にもなって、悪くない読後感だった。

     読んだあと、未読だというので息子に渡した。『武士道シックスティーン』とかは読んでいたから、本作もサクっと読めるだろう。

     映画化されたら観るか? 観ないだろうな~。

  • 読みやすかった。好きな作者の一人。少年が大切なものを掴んでいく様子が軽いタッチで表現されている。作者の青春物はなんだかじんわり後味が良い。

  • 若い子が一生懸命何かをする話は好きです。
    あと2つくらいエピソードがあれば薄い感じがなくなるのでは…。

  • 娘用

全137件中 21 - 30件を表示

著者プロフィール

誉田哲也
1969年東京都生まれ。2002年『妖の華』で第2回ムー伝奇ノベル大賞優秀賞受賞、03年『アクセス』で第4回ホラーサスペンス大賞特別賞受賞。主なシリーズとして、『ジウⅠ・Ⅱ・Ⅲ』に始まり『国境事変』『ハング』『歌舞伎町セブン』『歌舞伎町ダムド』『ノワール 硝子の太陽』と続く〈ジウ〉サーガ、『ストロベリーナイト』から『ルージュ 硝子の太陽』まで続く〈姫川玲子〉シリーズ、『武士道シックスティーン』などの〈武士道〉シリーズ、『ドルチェ』など〈魚住久江〉シリーズ等があり、映像化作品も多い。

「2023年 『ジウX』 で使われていた紹介文から引用しています。」

誉田哲也の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×