嫌な女

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著者 : 桂望実
  • 光文社 (2010年12月16日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (397ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334927387

嫌な女の感想・レビュー・書評

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  • 嫌な女=小谷夏子の惹き起すトラブルを遠戚だからという理由で尻拭いしてまわる弁護士=石田徹子が、実は「嫌な女」なのではないかと感じながら読み始めたが、夏子のトラブルを解決していくことを通じて、弁護士として、人間としてどんどん魅力的になっていきました。お見事。

  • 弁護士徹子先生の半生。

    タイトルの嫌な女は、折々で徹子に仕事を依頼する遠縁の夏子のこと。
    かなりの悪女ですが、人に幸せを与える天才で、直接関わらない分には、興味をそそられる魅力のあるひと。

    徹子を取り巻く人々が素敵です。
    事務所の人達、元夫など。
    徹子の人生は、充実していたものだったと思います。

    腹が立ったこと、
    おやっと思ったこと、

    徹子が先輩弁護士荻原から教えられた質問。
    これが随所で効いていました。

    私の実生活でも使えそう、と密かに考えています。

    最初は読みにくい?と思いましたが、途中から面白くなり、その時点で改めて最初から読み直してしまいました。

    いいお話でした。
    大好きです。

  • 友達がいなくても、孤独な日々を送っていても、決してあなたの人生はつまらないものではない。
    女たちの対極の人生を描く感動作。

  • 老後の話が長く、あまり入り込めなかった。

    でも、
    「人は言わないだけで誰しも孤独を感じて生きている」ということ、
    「人間は色んな側面がある、詐欺師でお金をだましとっていても、反面、人の心を明るくしたりもしている。」
    という、作者のメッセージは、とても心に残った。

  • 体温低そうな女弁護士徹子と,その遠戚で対照的な女の夏子。

    最初は,徹子の仕事ぶりに違和感を感じる点があって,あまり入り込めない感じでしたが,途中からぐっと面白くなりました。

    心に留めておきたいフレーズがたくさんあって,読み終わってみれば,付箋だらけに。

    でも,ラストは私はちょっと物足りなかったです。

    詐欺師だけど,人に幸せな気持ちも与える夏子。
    夏子にぞっこんのお年寄りが,それでも人生のベスト10では一人息子に関わるエピソードばかりを挙げていたというくだりを外出先で読みましたが,ぐっときて思わず落涙しそうになりました。

    著者の他の作品も読んでみようと思います。

  • 『夏子』が何年かごとに起こす問題を中心に、夏子の人生や主人公の徹子の人生、徹子の周りの人々の人生を覗き見ているような物語だった。
    読みはじめた頃はタイトル通り、夏子をなんて嫌な女なんだろう!とイライラしていたのが、読み終わる頃には嫌な女には変わりないけど、しょうがない人と思えるようになっている自分に驚きだった。
    いろいろな人の人生は感慨深く、一気読み。

  • あなたの周りには嫌な女はいますか。

    徹子にとって遠戚の夏子は「嫌な女」

    人によって態度を使い分けするずるさ。
    常に自分が損しないように動く卑しさ。
    負の面を見た者だけが感じる「嫌」な感情。

    夏子の人として最低な点を並べ立てたとしても、一旦彼女の手に落ちた者には、私が悪口を言っているだけととられるのだろう。

    救いは「丸ごと受け止めておしまいなさい。気に入らないことも、哀しいことも。そうすればきっと生きやすくなるわよ」

    それが具体的にどういうことかはよくわからない。嫌な人とも行動しなければいけない時にどうすればいいのか。
    じっくり考えてみよう。
    自分が「嫌な女」になってしまってはいやだもの。

  • 最初は、ありきたりな新米弁護士奮闘記のようなものなのかと思って読んでいたら、あら、もう4年先の話?え、次はその7年先の話?と一つずつのエピソードの間に時間の経過がだいぶある。これがこの本をものすごく良くしていたと思う。

    嫌な女、夏子の年齢を重ねていくうちに小銭稼ぎの手法が変わっていくのも現実的で面白かった。徹子同様、いつの間にか夏子を嫌いではなくなっていた。徹子の夏子を醒めた目で観察している所で、数度笑えた。

    そして、徹子が年を取るうちに「丸く」なっていく描写が丁寧で、なんだか自分も一緒に年老いて行っている感じがして良かった。徹子が涙を流す所では自分も涙し、昔を懐かしく思う所では自分も懐かしかった。そう、ある時から「変わらない事」がとても重要になってくるものなのだ。

  • 新米弁護士徹子が初めて担当する案件は、遠戚のトラブルメーカー『これで終わる女じゃない』が口癖の夏子の結婚詐欺疑惑。夏子のトラブルに関わる人間を通して、様々な事情、人生を知っていきます。
    人は誰でも思うように生きられない。自身の職業人生や死にどのような幕引きをするか。徹子の弁護士人生を通して静かに考えさせられます。

  • 読み始めたときは、つまらない本を借りてしまった、と後悔した。
    が、たいてい最後まで読む派なので、読み進むうちに、ものすごくハマッた感あり。
    縁戚関係にある、詐欺師・夏子と、弁護士・徹子の50年にも及ぶ話で、それぞれの年代で夏子が起こすトラブルを弁護士として依頼されてしまう徹子。
    タイトルの「嫌な女」とはもちろん夏子なのだが、実は夏子は直接は出てこないし(出てこないが存在感はたっぷり!)、仕事を通して、年を重ねていく中で、弁護士として、人として成長していく徹子の描き方がとてもいい。
    小説の中で、年を重ねる登場人物が、なんだかしっくりこないこともあるし、年を取るって寂しいものだなと思うことも時にあるけれど、本書において、徹子の回り道ながらも、自分の道を着実に歩んでいく様子が感慨深い。

    読み始めの印象や、タイトルから受ける印象にはあえて目をつむり、特に働く女子にぜひおすすめしたい1冊。
    小説宝石に連載されていた当時のタイトルは「ずっとずっと向日葵」だとか。改題しない方がよかったのでは、と最後に思った。

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