群衆リドル Yの悲劇’93

著者 :
  • 光文社
3.26
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本棚登録 : 201
感想 : 47
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  • Amazon.co.jp ・本 (372ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334927400

感想・レビュー・書評

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  • 仕切り直しの1冊だけあってまほろ節はかなり抑え気味。導き出した公理から論理を組み合げてゆく独特のスタイルも鳴りを潜め、純粋な超正統派新本格といった風合い。これはこれでよく出来ているのだけど、求めていたものとは少し違うかな。
    とはいえ、いままで人に勧めにくかった古野まほろの入門本とするには打ってつけです。

  • なかなかおなかいっぱいなミステリ。
    ダイイングメッセージやら見取り図やら見立てやら。
    しかし一介の犯人がここまでの犯罪できるのかとか、どうやってみんなの罪を暴けたのかとか、いろいろ疑問は残るけど、久々にこういう本格的なミステリ読めて面白かった。

  • 雪山、山荘、密室、マザーグース、ダイイング・メッセージ、見立て人形、そして読者の挑戦状…本格のガジェットをふんだんに詰め込んだ魅力的な作品です。
    しかし、動機やメイントリック、ダイイング・メッセージに突っ込みどころが多く、納得出来ませんでした。
    九領明殺しの謎解きは非常に秀逸で読み応えがありましたが、全体的に良く出来ているとは思えず、玉石混淆な印象でした。

  • 孤立した雪の洋館〈夢路邸〉に集った9人の招待客を襲う、連続殺人の詭計。
    本格ミステリのあらゆるガジェットを駆使した、おそるべき傑作。
    純度、危険度、末端価格。
    すべて急上昇。まほろ、再起動。
    涼しい顔して超絶技巧。

    雪の山荘。謎めいた招待状。クローズドサークル。犯行予告。ダイイング・メッセイジ。
    密室。生首。鬼面。あやつり。見立て。マザー・グース。
    そしてもちろん、名探偵。

    浪人中の「元女子高生」渡辺夕佳のもとに届いた〈夢路邸〉内覧パーティの誘い。
    恋人の東京帝国大学生「イエ先輩」こと八重洲家康とともに訪れたさき、
    いわくありげな招待客との邂逅。
    そして過去の罪業と殺意の気配が、館を支配してゆく。

    動機や犯行に使われるモノなど不満が多いが、ロジックはけっこうしっかりしている作品。
    リアリティはまったく感じられなかった。

    ミステリ :☆☆☆☆
    ストーリー :☆☆
    人物 :☆☆
    読みやすさ:☆☆

  • 古野まほろ、初挑戦。
    世評からもっと読みづらい癖のある文体だと思っていたのだが、意外にもすんなり読めた。
    吹雪の山荘で招待客を襲う連続殺人。『そして誰もいなくなった』をなぞったような序盤から、密室やらマザーグースやら本格ガジェットをこれでもかと詰め込んで、どんどん事件が起こる。
    探偵役は元天才ピアニストの青年で、絶対音感を捜査に役立てているところは面白い。
    しかし、最後に明らかになる不可能犯罪のメイントリックはちょっと…無理がありそうな。
    全体的には普通に若い新本格という感じだったが、他のレビューを見るとこの作品はまほろ入門編として推奨されているので、今度は天帝シリーズなどもっとぶっ飛んだのを読んでみたい。

  • 5

  • まあ、普通に面白かったけど少し物足りない。

  • うーん…?
    実際やられたらたまったもんじゃないし憤るけど、動機に関しては推理小説の一ジャンルとしてはまあアリ。
    しかしバックの趣味と意向とはいえ、やり方が芝居がかりすぎ。
    総じてやりすぎの印象をうけてしまって、いくら推理「小説」でもしらけてしまう。
    普通やらないでしょうそんなこと。そんな方法提示されたら「本気かよ」ってなるでしょ。
    唯々諾々と実行する時点で、犯人の怒りが嘘くさくなる。
    あの歌にしても一番以外の歌詞を知ってる人いるんだろうか。

  • 新たな迎賓館に招かれた8人+1人が閉じ込められて連続殺人事件に遭う。トリックと犯人はずさん。

  • 初めて読む作家さん。

    クローズドサークルとか読者への挑戦状とか好きな要素はいっぱいだけど、伏線がわかりやすすぎたり、トリックが微妙だったりおもしろいんだかよくわからない。

著者プロフィール

東京大学卒。リヨン第三大学法学部第三段階専攻修士課程修了。元警察官僚。2007年『天帝のはしたなき果実』でデビュー。以後続く「天帝シリーズ」は、高校生、大学生を中心に熱狂的なファンを獲得。他著作に『絶海ジェイル』『背徳のぐるりよざ』『その孤島の名は、虚』など。

「2022年 『老警』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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