一匹羊

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著者 : 山本幸久
  • 光文社 (2011年10月18日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334927820

一匹羊の感想・レビュー・書評

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  • 明日が少し元気になれる短編集。
    先日、「ある日、アヒルバス」を読んで山本さんの本をもっと読んでみたいと思い、図書館で借りてきた。テーマ通り、元気を貰える内容だった。ありがちな日常の一コマで、各話読み終わった後少しずつ元気を貰える。明日も頑張ろうと思える。それが押し付けがましく書かれていないのがいい。一話目の書き下ろしから気に入って、どの話も「いい話だな~好きだな~」と思えた。
    山本さんの文章は男性っぽくも女性っぽくもなく、なんとなく中性的に感じる。

  • 表紙の羊の可愛さに一目惚れした本。
    とても可愛い短編集。
    どのお話もラストで前向きな気分になれる。
    偶然の出会いやちょっとしたハプニングによって背中を押された主人公が1歩踏み出す瞬間が描かれている。

    1番好きなのは「夜中に柴葉漬」。
    才能がない、人望もない、そんな登場人物を「拒絶しない」物語。
    よくよく考えるとこの本の中に収められているお話は全て「拒絶しない」物語と言えるかもしれない。
    積極的に受け入れるわけではないけど、そこに存在することを否定しない、そんな優しいお話達。
    その中で1歩進むことによって何かが変わるのかそれとも変わらないのか、それはまた別のお話。

  • 『大地』を読んでいたんですが、図書館の返却期限がギリギリになってきたので浮気しました。

    や~前作の『パパは今日、運動会』も含めて、山本さん、良い!
    最初の方の作品も面白くて「お、良い作家さんだなぁ」って思ってたんですが、ここ数年「何、言いたいか分からない……」って感じでした。
    だけど、この2作で帰ってきましたね。おかえりなさい!

    『一匹羊』は短編集で、どの章も最後がホッコリしたり、前向きになってたり読後感がよろしいです。
    特に「どきどき団」は長い間、夫に従ってきた老いた妻の反抗って話なんですが、勇気を出して意見を言います。
    その妻が何とも可愛い!
    こういうの良いなぁって思わせてくれます。

    で、今回は山本さんが何で良いのかなぁって考えながら、読んでたんですが、この方は表現が上手いなぁと思いました。
    あと、手法としては「何でもない話に違和感のある要素を付け加える」てな感じかと。
    さっきの「どきどき団」だと、老齢夫婦の確執という平凡な要素に、何か知らないけど息子を怒らせているらしいっていう情報が加えられてたり。
    これからどうなるんだろう……って飽きさせませんね。

    何の間の書きましたが、面白かったです!

  • 書き下ろし1篇と2004年発表から順を追っての7編、計8短篇。やはり最近のものになるにつれて、段々と輪郭がはっきりする感じで良くなってる様な気がします。短編なので続きが読みたかったり、物足りなさもありますが、山本さんのは色んな人が居るけれど、最終的には人間の良い所を信じている作風が好きです。

  • あいかわらず上手いのに
    知名度がいまひとつ・・・

    ダメそうな人間が
    ふとかっこよく見える
    「夜中に柴葉漬」
    「野和田さん家のツグヲさん」

    ふとしたことで
    人生の新しい一歩を踏み出す
    「どきどき団」
    「テディベアの恩返し」
    「踊り場で踊る」
    「一匹羊」

    最後の高揚感で
    「どきどき団」がベスト

  • 遠距離恋愛中の彼氏に会いに行く女子高生・・・「狼なんてこわくない」
    バイト先の憧れの女性と、付き合いで芝居を見に行くフリーター・・・「夜中に柴葉漬」
    中学一年生に憐れまれる三十路男・・・「野和田さん家のツグヲさん」
    島のキャバクラに流れ着いた女・・・「感じてサンバ」
    口うるさい夫にあきあきして、ボランティアの世界に飛び出した妻・・・「どきどき団」
    プロ野球選手であり、かつてのクラスメートでもある男と就職支援会社勤務の男・・・「テディベアの恩返し」
    元恋人の新居の家具を選ぶことになった家具メーカー勤務の女性・・・「踊り場を踊る」
    職場体験の中学生を受け入れた縫製工場の面々・・・「一匹羊」

    一人、をテーマにした短編集、とのこと。
    山本さんらしい、人間くさいキャラクターたち。
    普段から、色んな人をよーーーく見てるのかなぁ。
    テーマは一見重たそうな感じを受けますが、中身はひとつひとつさらっと読めるお話です。
    悪く言えばちょっと軽くて後に残らないお話。
    でも読めばちょっと元気がでる・・・、かな?

  • 短編集

  • 長期間にわたって別々に掲載されたものを集めた短編集。後半の作品に向かうにつれ山本幸久らしさが色濃くなっていく。お仕事物は安定の山本節。お気に入りは一番最初のお話。可愛くって甘酸っぱい。ちょっと山本幸久らしくないところがまたいい。2012/570

  • 短編集は良くも悪くも結末は読み手の想像に任せますという
    感じに仕上がっているものが多く、
    個人的にあまり手に取ることは無い。

    しかし、何故か山本さんの作品はそれでも許せてしまう。
    最後まで知りたいけどここで終わりでもありかなと。
    無理のない設定に魅力的なキャラクターがうまく調和しいて
    まるで自分の友人の面白い話を聞いている感じ。

    作品間リンク------------------------------------------
    凸凹デイズ:醐宮

  • 2015年は未年。年の初めに、羊にまつわる本を読んでみては?連作の短編8篇からなる本書。表題作「一匹羊」の主人公大神亮治は、縫製工場で技術部パタンナー班の班長。降格はあっても昇進はありえない今のポジションに、半ばあきらめ日々淡々と過ごしている。そんな時、職場体験で中学生がやってくる・・・。お仕事小説で定評のある著者が、普通の人々の日常を丹念に描き、明日からの元気をもらえる。

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一匹羊の作品紹介

縫製工場に勤める大神は、若いころと違って事なかれ主義で働いていた。そこに、職場体験に中学生がやって来る。年下の同僚とともに、中学生の面倒を見るはめになった大神。そこで、ある問題が生じて-(「一匹羊」)。OL、女子高生、フリーター、元野球選手、主婦…相手にされなくても。変人に思われても。一歩踏み出すと、素敵な自分が見つかるかもしれない、それぞれの「明日が少し元気になれる」物語。表題作ほか、7編を収録。

一匹羊の文庫

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