日本ミステリー文学大賞新人賞 受賞作 クリーピー

著者 :
  • 光文社
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感想 : 57
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334928087

感想・レビュー・書評

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  • 凶悪犯矢島のすさまじいまでの殺害描写。ただ、矢島が行方不明になったあたりから、なぜか別の予感が・・・・?

  • 気味が悪い。
    引き込まれるほどに、嫌な感じでゾワゾワします。心理サスペンスと言うジャンルになるんだと思います。
     
    日本ミステリー文学大賞新人賞 受賞作

    隣の家の家族が何か変だと気になって・・・
    実は成りすましで・・・
     
    小説として面白いんですが、現実にあるだろうと想像すると怖い。
     

  • じわじわくるイヤな怖さ。犯人の狡猾さ、残虐さにうわー、うわー、と思っているとラストでえ?(野上と矢島の最後が特に)となります。主人公の使えなさにもイライラしっぱなし。いきなり10年も経ってしまうのもすごい。読み終わった後のすっきりしない感じも含めて、タイトル通り。気になるところもあるけど、新人賞でこれはすごいと思います。

  • 意外と面白かった。

    成りすまし連続殺人鬼の話。

    映画化されるので読んでみました。

    まず、人がいっぱい死ぬし、テンポがいいので全く飽きずに最後まで読めました。

    都合が良すぎる点はありますが、なかなかの秀作ではないかと思いますよ。

    結構オススメです。

  • 映画版も機会があれば見たい

  • 初めて読む作家だが、映画化されると知って読んでみた。誉田哲也のようにエログロの展開になるのかなと思っていたら、それ程でもなく、一人の悪人の追跡劇となったが、その悪は例のよってサイコパスのようで、悪事をするのにためらいがない。事件解決には更に10年を要する展開になるが、折角いい素人探偵的キャラクターを作っておきながらもったいない、シリーズ展開も可能なのに。映画の案内を見てみたら、肝腎のピアニストがいない、少し映画は心配かも。

  • 犯罪学専門の大学教授高倉の家に隣の家の娘が逃げ込んでくる。一緒に住んでいる男性は父ではないと言い、怯え切った娘を保護するが、殺人鬼と化した隣人に娘は拉致されてしまう。

    同級生の刑事や、やはり同級生のピアニストでその刑事の元妻の登場。過去の事件との繋がりなど特に前半の底知れぬ気味の悪さがとても怖かった。

    一気に時間が10年飛ぶが、結末は若干あっさりしている感じだった。

  • 作者もタイトルも全く知らず、たまたま本棚で手にして読みだしたら一気読みしてしまった。タイトル(の説明)からサイコ的なサスペンスを想像して読みはじめ。確かにサイコサスペンスではあるのだけど、話の展開が早い。いつまでも主人公である教授と隣人の攻防戦?が続くと思いきや、犯人も早いうちに分かるし、警察も介入しどんどん物語が展開していく。終盤、逃走した犯人の行方が分からないまま10年後に話が動くのにも驚いたが、ここで意外な展開があって
    ラストの落としどころも上手いし、最後の一文も良い。
    読み終わった後に知ったのだか、ミステリー文学大賞新人賞受賞作。しかし作者は既に専門書を出している大学の教授だけあり、新人作家に多い不安定なキャラや無駄な装飾文もなく、キャラ設定に文章もしっかりしてて安心して読める。次の作品はどうだろうか?

  • 数日前に他の本のレビューに似たような感想を書いばかりだったんだけど・・・。どうして善雄みたいな狂人が世の中にのさばっているんだろう。「悪の天才」のために世界が回っているんじゃないかと思えることも。周りの人を犠牲にして、のうのうと生きていて、自分だけラク・トクできるように仕組んでいく頭の良さが腹立たしい。貧乏くじを引くのはいつも普通の人々。

    良い人を装って近づいて来て、他人の家族を分断させて支配下において、いつの間にか、その家族に「なりすまし」・・・。本当にありそうだから気持ちが悪い。でも実際、ご近所さんの家族全員をちゃんとわかるかと言われると自信がない。子供の頃の息子さんや娘さんの顔は知っているけど、大人になったら雰囲気変わって別人のようになってることもあるし。まさか「顔変わった?整形した?」なんて聞けないし。その人がその家に出入りしていれば「あぁそうなんだ」と思ってしまうだろうな。

  • 高倉は犯罪学を教える大学教授だが、近所の西野宅に不信を抱く.同級生の野上刑事からの依頼もあり調査するが、中学生の西野澪と父親の昭雄の関係に疑問を持つ.野上は日野市で発生した事件を再調査しているが、住宅の位置関係が高倉の付近と似ているとの感想を漏らす.西野昭雄が別人の可能性が出てきて、野上の元妻河合園子が登場.彼女は高倉の同級生.野上の焼死体が高倉の近所で発見され、混沌とした人間模様が展開する.最終章での園子の告白が事件の全貌を明らかにするが、一転二転の展開を楽しめた.

著者プロフィール

現在、関西学院大学理学部准教授・宗教主事。2010 年より日本聖公会京都教区ウイリアムス神学館非常勤講師。
著書『新約聖書解釈の手引き』(共著、日本キリスト教団出版局、2016 年)、『新約聖書の奇跡物語』(共著、リトン、2022 年)訳書E. ギューティング『新約聖書の「本文」とは何か』(新教出版社、2012 年)、R.カイザー『ヨハネ福音書入門―その象徴と孤高の思想』(教文館、2018 年)など。

「2023年 『今さら聞けない⁉︎キリスト教 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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