ブクログ大賞

夜鳴きめし屋

  • 202人登録
  • 3.73評価
    • (13)
    • (37)
    • (29)
    • (3)
    • (0)
  • 35レビュー
著者 : 宇江佐真理
  • 光文社 (2012年3月17日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334928100

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
三浦 しをん
有川 浩
宇江佐 真理
三浦 しをん
畠中 恵
宇江佐 真理
畠中 恵
宮部 みゆき
三浦 しをん
有効な右矢印 無効な右矢印

夜鳴きめし屋の感想・レビュー・書評

  • 夜の間の飯屋を舞台に、店の主人や常連達の人間模様が描かれた連作短編集。
    時代物はあまり慣れていないのだけど、するする読めた。
    時にビターな描き方もするが、作者の眼差しは温かい。
    親子の話には思わず涙した。
    それにしても、出て来るご飯がどれも見事に美味しそう!食べたい!

  • 続編の方がいいのは、珍しい。
    「鰯三昧」が好み。
    「ひょうたん」では、店先で七輪だったのが、息子の代には専業に。
    こっちの方が売れそうという編集者の助言にしたがったら、ほんとに売れたパターンかもしれない。
    省略が少なく、べったりとした記述だけど、人情話としてはまとまっている。

  • 父の遺した古道具屋を、夜通し食事を食べさせる
    夜鳴きめし屋として商売替えして営む長五郎。

    彼にはかつて愛した芸妓みさ吉との間に
    子がいたらしい…。

    大きな出来事が起こるではないですが、
    大人の人情心理劇。

    自分から口にされない愛は、言わせたものなら
    贋と同じ。

    ぎりぎりのところで長五郎を待って待てなかった
    みさ吉と、何を言えばいいかわかっていながら
    ついずるくなる長五郎のやり取りがリアル。

    みさ吉はなかなか姿を見せませんが存在感があります。
    息子の惣助が爽やかで良い青年なのでこのお話はいい
    味が出ていますが、実際なら長五郎とみさ吉は他人で
    終わるところ。

    この三人にとっては息子はまさに子はかすがい。
    実際には案外と難しい世間渡りになりそうですが
    本音をぶつけて幸せになろうとする終わりにほっと
    息を吐いて安堵するのも事実。

    いろんな受け取りようのある作品だと思います。

    それにしても、作者の宇江佐さんが急逝されたのは
    惜しかったですね。時代小説を好きにならせて頂いて
    本当に感謝しています。

    やすらかな眠りにおつきになって
    いらっしゃいますように。

  • 長五郎にちょっとイラつくも、そんな感じだろうなとも。特別派手な事も起こらないが、しみじみと読んでいられた。三人仲良く暮らして欲しいなあ。一応続編だったのね(前作読んだような気はする…)

  • 江戸の本所にある「鳳来堂」は、主の長五郎が一人で切り盛りしている小さな居酒屋だ。
    元々は父が開いた古道具屋だったが、父が亡くなった際、老いた母と食べていくために居酒屋に変えた。
    居酒屋とはいえ、お酒も飲めるし、ご飯も食べられる。
    母が亡くなると、営業時間はどんどん遅くなり、今では営業時間は午後8時から朝まで。
    夜は早く閉めるお店がほとんどの江戸時代、夜型の人、夜のお仕事をしている人にとってはご飯も食べられる鳳来堂はありがたい存在だ。
    誰が呼んだか、夜鳴き蕎麦屋ならぬ「夜鳴きめし屋」。
    友人たちや常連客にも支えられ、昼夜逆転生活をしている長五郎だが、いい年していまだ独身。
    そんな中、芸者になった初恋の女性の現状を聞き…。

    純粋なんだか、優柔不断なんだかわからない長五郎。
    でもいい人。
    たぶん初恋の女性もそんなところが好きで、でもイライラしてたんだろうなあ。

    連作短編集の体裁だから、少しずつ読めてよかった。
    でもラストが少し急ぎすぎな感じがして、もうちょっと余韻にひたっていたかったなあ。


    収録作品:夜鳴きめし屋 五間堀の雨 深川贔屓 鰯三昧 秋の花 鐘が鳴る

  • AMAZONより…「本所五間堀にある「鳳来堂」。父親の古道具屋を、息子の長五郎が夜鳴きめし屋として再開。朝方まで営業している店には、父親の友人たちや、近くに住む武士、芸者や夜鷹までさまざまな人々がやってくる。その中に、かつて長五郎と恋仲だった芸者のみさ吉がいた……。『ひょうたん』の世界から十数年後、待望の続編登場!」人情短編集でしょうか、結構肌に合った感じ。父親の代のお話しの『ひょうたん』も読んでみたいです♪

  • 少しはまっている宇江佐真理さんの時代小説
    人情味あふれているけど、きれいごとじゃなく
    ちょっと悲しかったり辛かったりしても
    人を見る目のやさしさを感じる

    魔が差したのかもしれない、人は弱い生き物だ。
     いつ、道を踏み外すかわからない。
     長五郎はそれをおしのから教えられたと思っている。

     お前は拙者を思うて小言を言った。
     それを忘れておらぬ。
     人の話を聞く耳を持てば、
     そうそう道を踏み外さぬものだと、
     拙者は学んだ。
    文中の言葉で、逆のことを言っているようだけど
    違うんだよ・・・縁のあった人を大切に思っていて
    そして、謙虚な気持ちなんだなと思うのです

  • 久々の宇江佐先生の作品
    淡々と物語が進む中、小さなカタルシスがあったのですが、残念ながらなし崩しに時間が解決というオチです

  • いつ事件がおきるかと思っていたけど、これは事件はない。
    人情あふれる人間臭いお話。
    ほっこりも悲しさも幸せも詰め込んだ1冊。
    そううまくはいかないかもだけど、このぐらい良い展開があっても良いよね。

  • 『ひょうたん』から十数年後、息子の長五郎が主人公。
    前作の主人公夫婦を殺してしまう作者の潔さに驚く。

    父の死後、鳳来堂を継いだものの古道具屋の才覚が無く店が立ちゆかなくなったため、長五郎と母は居酒屋を始める。
    店が落ち着いてきた頃母親が死に、長五郎はひとりで夜から明け方まで店を開く”夜鳴きめし屋”となった。

    そこに訪れる客達のエピソードをおりまぜながら、めし屋の日々が綴られる。
    長五郎が一度だけ関係を持った芸姑と再会し、自分の息子らしい少年と真実を明かさぬまま交流するのが全体のストーリーの軸となっている。

    めし屋なので料理の場面が多く出てくるが、どれも美味しそうで、ほとんどの場面が店周辺なので、物語として動きは地味なのだが活き活きとした情景を感じる。

    時代劇にありそうな、ストレートな人情物語でひねりがないハッピーエンドなのだが、それもわかった上で安心して読めるのがよいと思う。
    重厚な物語を期待するとがっかりするかも。
    6話収録されているが1冊でひとつの物語になっているから長編の読み応え。

  • じれったいじれったい。もうもうもう。
    でも良い長さでした。

  • 夜半から見世を開き、朝までやっている居酒見世の鳳来堂。

    綺麗に収まって、読後感が良かった

  • 何やらお疲れぎみのときは宇江佐さんを読みたくなります。

  • 個人的に、今回は少しはずれたか。

  • 本所五間堀で夜通し営業している夜鳴きめし屋「鳳来堂」。
    店主は20代で独身者の長五郎。
    営業時間が時間だけに、客は夜の仕事をしている女性たちが多い。
    出される料理は凝ったものじゃなく、白いめし、味噌汁、干物、漬物といった素朴なもの。
    ・・・とここまで読んで、マンガ「深夜食堂」みたいだと思いました。

    最初の話「夜鳴きめし屋」では、長五郎が夜鳴きめし屋をする事になったいきさつ、そして以前つきあっていた芸者が産んだ子供がもしかしたら自分の子供ではないか?と思い悩む話となっている。
    そして、夜鳴き飯屋に出入りする業者、馴染み客の話・・・と、1話ずつ話が進んでいく。
    それに、長五郎の以前つき合っていた芸者の子供との出会い、そこから生じた芸者との再会話、ふれあいの様子が絡められている。

    最初の話では、季節は春。
    めし屋だから出される料理を見ていれば自然に分かる。
    今のように、スーパーにオールシーズンの食材が売られている訳でなし、冷蔵庫があるでなし。
    自然と出されるものはその季節に採れるものとなってくる。

    最初の話に出てくる印象的な料理は菜の花の醤油和え、夏になれば冷奴や茄子の煮物、鰯でつくる蒲鉾、冬は湯豆腐・・・と、自然に季節の移り変わりを感じる話となっています。
    そして、その1年の中で、夜鳴きめし屋を舞台にして目まぐるしく移り変わる人間模様がしみじみと描かれています。

    今のようにコンビニなどない時代。
    一晩中開いている、灯りのともっている店があるというのは夜働く人・・・特に女性にとってどんなに嬉しく、心強い存在だろう、と思いました。
    そして、気取らないものを安く食べられるのって、どんなにありがたいだろう。
    こういう設定だけで、何となくワクワクします。

    主人公の長五郎はとてもいい人ですが、優しすぎるせいかはっきりしない所がある男性です。
    以前つき合っていた芸者の女性が彼を頼りにしないで一人で子供を育てようとしたのも納得できました。
    だけど、一人で生きていくのは淋しいし厳しいし大変だ・・・と思う。
    男にとっても。女にとっても。
    力を合わせて寄り添うように生きる事ができたら素敵なことだ、とこの話を読んでしみじみと思いました。

  • 本所五間堀にある「鳳来堂」。父親の古道具屋を、息子の長五郎が夜鳴きめし屋として再開。朝方まで営業している店には、父親の友人たちや、近くに住む武士、芸者や夜鷹までさまざまな人々がやってくる。その中に、かつて長五郎と恋仲だった芸者のみさ吉がいた……。(「BOOK」データベースより)本所五間堀の「鳳来堂」。若主の長五郎が調えた美味い酒と肴、そして親譲りの心意気に惹かれてまた一人、今宵も暖簾をくぐる―。時代小説の第一人者が描く江戸の情けと心ばえ。

  • 読み終わってもレビュー読むまで「ひょうたん」の続編だなんて気づかなかった…。がっくし。
    たしかに古道具屋の仲のいい夫婦がいたわぁ。贔屓にしてる侍とか出てきたよねぇ。…しかし息子の記憶はなし。
    で、こちら夜鳴きめし屋。
    やっぱり宇江佐、ハズレなし。粋だねえ、切ないねぇ。
    夜通し居酒屋を開く鳳来堂の主、長五郎。長五郎には18の時、情を交わした芸者がいた。その女みさ吉はその後とある隠居の囲いものとなったが、生まれた男の子は自分の子ではないかと疑う長五郎。

    珍しくみんないい人。ほのぼの。
    くさくさしたことも多いけどそれが人間だぁ!みたいな(笑)

  • 請求記号:913.6/Uez
    資料ID:50067403
    配架場所:図書館1階西 学生選書コーナー

  • この人の小説は好きでよく読む。ハッピーエンドで良かった(笑)

  • 江戸・本所にある居酒見世『鳳来堂』の店主・長五郎。周囲の人とのあれやこれや。素朴な料理がおいしそう。

  • 「ひょうたん」の音松とお鈴の息子の話。
    人間はまんまとお菜と味噌汁でお腹いっぱいになれば、
    そこそこ幸せってものだ。贅沢なんていらないさ。
    蓄えなんざ無くたって、夜露を凌げる屋根があればいいのさ。
    そんな小さな幸せのひとつひとつがとても温かい、
    安心して読める素晴らしい1冊でした。

  • 久しぶりの作者だが、まだ剥けていなかったか。

  • 「ひょうたん」の続編だったのね。主人公は変わってるけどwwずっと同じ作家を読み続けると作品の中で繋がりが出て来ると楽しい。今度は息子が主役なんだね。でも長五郎の性格はもどかしくて、みさ吉がいらつく気持ちもよくわかる。でも最後は親子の名乗りが出来て家族となって大団円。ほっこりした。

全35件中 1 - 25件を表示

夜鳴きめし屋を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

夜鳴きめし屋の作品紹介

本所五間堀の「鳳来堂」。若主の長五郎が調えた美味い酒と肴、そして親譲りの心意気に惹かれてまた一人、今宵も暖簾をくぐる-。時代小説の第一人者が描く江戸の情けと心ばえ。

ツイートする