- Amazon.co.jp ・本 (299ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334928414
感想・レビュー・書評
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誰かがきょうもあなたを見ている、かもしれない。
住宅調査員という仕事がおもしろかった。たしかにそれは端からみたら不審者だよなあ…。
なんということはない「おばさんたちのうわさ話」がこんな結果に…!
怖い。
純弥がどう絡んでくるのか分からなかったけど、なかなか良かった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
劇団員の芹沢夏帆は住宅地図調査のアルバイトを
先輩から引き継ぎ、キャリアも3年になろうとしていた
小学生の頃、三年間だけ住んでいた埼玉県の四ツ坂町に
調査員となって二十数年ぶりに訪れた時、同級生と再会します
その夜、夏帆は同級生の家の近くで不審者に襲われ
その近くで「ヒラスマサコ」という女性が殺害される事件が起こり
ヒラスマサコと夏帆のつながりから警察は夏帆をシロともクロとも
いえない扱いをします。夏帆の同級生の主婦仲間の連絡網が
事件の重要人物達を登場させ夏帆をいやおうなしに事件に
巻き込んでいき、狙われる夏帆
夏帆が握った決定的な証拠は・・・。
同じ年でも家庭を持っている人と独り者では
世界がかなり違ってくる
この年になってくると彼女たちの姿は未来の自分ではなく
自分には決してなれない他人だと気付いた時
夏帆は彼女達にいいようのない憎悪を抱きます。
お芝居や恋愛を諦めて田舎に帰っていった先輩のように
なりたくないと思っていたのに早く諦めろとまわりからの
無言の圧力がかかる。わずらわしい田舎での生活
同級生もほとんど結婚して子供がいる
生活への不満、将来の不安に自分だけなんで
こうなっちゃったんだろうと思わずにはいられなくなる
自分ではどうしようもない事がいくつも重なった時
弱音を吐きたくなることもありますね
夏帆の気持ちも分からなくはないです
しかし、この嫉妬や不満、夏帆が嫌っている
親戚の伯母にとても似ている
夏帆は何か変わったのだろうか
気持ちが落ちていく内容だっただけに
最後ぐらいすっきりとさせて欲しかった。 -
2013.3
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劇団員であり、住宅地図の調査員のアルバイトをしている夏帆が、通り魔事件に巻き込まれていく。
重いなあ。
事件そのものより、夏帆の家族や親戚の介護、30歳過ぎて東京で不安定な生活をしている夏帆への風当たりの強さ等々の印象が強くて、事件が霞んでしまった。
(図書館) -
可愛げない主人公が自分と重なる(-"-)ムー
男性には不向きな小説かもしれません -
僕が育った町はドが付くような田舎だった。JRは電車じゃなくディーゼル車で、時刻表は1時間に1本あるかどうか。だから都会への憧れは少なからずあったように思う。
そのJRで1時間かけて通う高校に進学した時はすごく都会(町じゃなくて街)に出たような気がしたし、同級生の家が新興住宅地のニュータウンだと知ればそれだけで不思議な憧れを感じたものだ。
ニュータウンのイメージは、洋風で立派な二階建て、車は軽トラじゃなくファミリー向けセダン、自転車置き場にも綺麗な屋根が付いていて飼い犬のご飯は柔らかいペディグリーチャム。なんて結構な思い込みで憧れを膨らませてたものだ。
高校3年になった頃、家庭の事情で親類に迷惑をかけ、でもそれが悔しくて素直に付き合えず逆に反抗していた事ががあったけど、その家族が住んでいたのも都市部のニュータウンだった。勝手だけど憧れは嫌いに変わった。
今思えばそんな感情は知らないうちに薄れ、皆が憧れたニュータウンも高齢化や空き巣に狙われやすいセキュリティ問題など当時のイメージを残さない。
人の気持ちも物事の価値観も知らないうちに想像もしなかったように変わってしまうものだと、改めて思う。
この小説の舞台となる埼玉県のとあるニュータウンも例に漏れず。良く言えば平和な街、内実は「隣は何をする人ぞ」だ。
何をする人か、、知らない方が良い事もあると言うのが現代の事情かもしれない。