ホイッスル

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著者 : 藤岡陽子
  • 光文社 (2012年9月15日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (332ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334928438

ホイッスルの感想・レビュー・書評

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  • 平凡に暮らしていたはずの夫婦。
    老齢の夫章が、家を売り払い、全財産を持って行方不明になった。
    突然のことに戸惑う妻聡子、母を支えなければと気持ちを添える娘香織、叔母を助けたいと頑張る姪優子、章をたぶらかしていた看護師和恵、裁判を請け負った弁護士芳川と事務員沢井、彼女たちの4年間。

    平凡な日々から、突然何も無い状態放り出された妻の立場、同じ年頃の両親を持つ娘の立場、どちらにもなり得る自分なので、何度も胸がかきむしられるような気持ちになりました。
    しかし、悪意に満ちた和恵自身も、ある意味被害者ではないかとも思え、同情してしまうところもあった気がしています。
    やっ ぱり、和恵の夫とレミだけは許せませんね。
    天罰が下らなきゃならないです、あの2人は。

    最後に章に再会した聡子の姿に、涙が止まりませんでした。
    強くなった聡子達の姿に安心したものの、生きているうちに、章が家族の元に戻れたら良かったのに、と思わずにはいられませんでした。

  • 法律事務所の依頼者に比重を置いたもので
    「テミスの休息」の前の話。

    依頼者の66歳の女性の身に起こったことは重い。

    バカな夫だと思うが狂った人の判断基準は
    予想がつかない。

    信じていた人に裏切られる
    精神的な打撃は周りが思っている以上にきつい。
    裏切られたほうも狂ってしまいそうだ。

    裁判ってお金もかかるけど、気力もいる。
    そう思うと聡子は本当に頑張ったと思う

    どんな老い方をするかはその人の意志で決められるものなのだ。
    事務員の沢井さんの要所要所に挟まれる

    「息子を育てる覚悟」みたいな真っ当さが結構好き。

    本当に素晴らしかった。深夜の一気読み。おかげ様で今日は目がシパシパでした。


    私はやっぱり、不貞行為は刑事罰でいいと思ってるけどね!

  • 「不幸せの量はみんな同じ。幸せの量は人それぞれ」

    どこからどうやって這い上がればいいのか
    盲目的に信じて、なんの疑問ももたずにこの先も連れ合うのだと そう思っていた人に
    裏切られた
    と表現するとなんだかとても薄っぺらくなってしまう。
    怒りと
    悲しみと
    悔しさと
    不安と
    色んな感情がないまぜになりながら
    進んでは戻りを繰り返しながら
    それでも現実を受け入れ
    そこから立ち上がろうとする
    その過程が
    生々しく、繊細に、時に清々しく
    描かれている。

    心持ちを大切に
    幸せの量は自分自身で決める事ができるんだ

    2012年 光文社 
    装画:水口理恵子 装幀:川上成夫・塚本裕子

  • 2017/8/29
    これはすごく良かったよ!
    題名から予想した内容とは全く違って、なんと家族や人間関係の話だった。
    この方の作品は何冊か読んで、大好きだなと思っていたけど、更に感動して好きになりました。
    主人公の心の動きがよく分かって、助けてくれる人もいれば、詐欺まがいのことを平気でして、大きな顔で生きてるヤツ
    その中で、自分を失わず、助けあいながら、希望を持って生きていく。
    なんて、強い生き方なんでしょう!

  • 2016.11.27読了

  • 2016.4.25予約 2016.5.12

  • 男と女、老人とアラファー、看護師といった舞台仕立てがいかにも藤岡陽子らしい。それにしても、藤岡陽子が1つの作品に、こんなにも多くの邪悪な人々を描いたのには驚かされた。しかも、理不尽なまでの邪悪な人々を。もちろん、主人公は、このような邪悪な人々に裏切られ、傷つけられ、絶望し、しかし、そこから自分や過去を見つめ直して、再び立ち上がって自分の道を歩んでいくという善良な人たちなのだが。
    主人公たちを支える芳川弁護士、その弁護士事務所の事務員の沢井涼子といった脇役たちも光っている。

  • 長年連れ添ってきた夫婦において、旦那が全財産を持ち出し失踪。
    金目当ての女性に嵌っていく旦那がとにかく醜く、虚しい。
    失意のどん底にいる奥さんが、前を向いて歩き出すのが救い。
    きちんと家族の有り方を考えねばと思わされる物語。

  • どうしょうもない夫と、人の家庭を土足で踏み込む女。それに立ち向かう妻と娘と、姪、裁判に勝利した時は、胸がすっとした。
    芳川弁護士と、事務員の性格と間柄も良かった。
    藤岡陽子さんの本を読み終わると、他の作品も読みたくなる。

  • イヤな人は、最後までイヤな人なんだなぁと思った。改心ってできないんだ。
    イヤな人には、周りにイヤな人ばかり集まって、いい人の周りには、いい人が集まる。それはそれでいいけど、クロスしてほしくないなとつくづく思わされた。

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藤岡陽子の作品

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ホイッスルの作品紹介

平穏に暮らしていたはずの両親。その父が突然いなくなった。思い出の詰まった実家も売却されていた。何一つ身に覚えのない母は、なぜと叫びながらも、答えを手繰り寄せていく。不倫・離婚・裁判、家族の再生の物語。

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