グランドマンション

著者 :
  • 光文社
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本棚登録 : 283
感想 : 65
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  • Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334928827

感想・レビュー・書評

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  • 舞台は「グランドマンション一番館」…賃貸マンションで、そこに住まう人々はかなり個性的…独居老人、元公務員、IT関連で在宅ワークしている若者…管理人もまた何を考えているのかわからない初老の老人など…。ご近所トラブルからストーカー問題、ネグレクト、詐欺や孤独死、果ては認知症を含む介護や年金などの問題など…次から次へと様々なことが起きる…。

    折原一先生の作品、好きなんですよねぇ…。今回ラストも、えっ?ってそうなっちゃう??って、思わせてくれました!!ただ、どうかなぁ…これだけ盛りだくさんだとちょっと息つく間がないというか…でも面白かったです。

  • これぞ折原一の真骨頂といった作品でした。
    個性豊かなマンション住人たちが織りなす、8つのショートストーリーで構成されていて、どれも奇想天外な結末を迎える、叙述トリックミステリーです。
    「叙述トリックだから」と割り切れば、現実味の無さも、いわゆる本格ミステリーのそれよりは楽しめます。

    年齢や時系列、場面の繋がりの錯誤を狙ったトリックがあり、毎回、意外な結末で「やられた!」と思わされます。
    各ストーリーが個々に完結する形式のため、後半の方は、ある程度、オチを予想できるようになり、楽しめると思います。

    叙述トリックは、映像作品ではできない面白さがありますが、最後の方は若干、食傷気味になるかもしれません。

  • グランドマンション一番館の住人達が巻き起こす
    事件、事件、事件、事件・・・・を、詰め込み、詰め込み、詰め込み、詰め込み

    これは・・これは事件の博覧会や!!

    小中学生の頃に感じた
    推理小説を読むときだったり
    手品を見るときだったりの

    「ワクワク感」

    を思い出させてくれる作品

    アクの強い登場人物にビックリ仰天の人間関係
    立て続けに起きる事件は濃密異種格闘技
    しかも内容は、軽いスナック感覚のお気軽ブラックユーモアミステリー
    いろいろなタイプのトリックにも出会えます

    非常に狭い空間と絡み合う住人たちの結びつき
    コンパクトな舞台でパズルのように組み合わされるお話の数々は目の前で行われている演劇のよう
    臨場感たっぷり

    大好き!! この作品!!

    こんなマンションには住みたくなーい!!

  • ▼登場人物と部屋番号が一致しなくて頭が混乱して苦労しました。部屋の見取り図?人物相関図があったらいいのにと思いましたが、読んでいるうちに徐々に見えてきて、つながってくるんですねぇ。だから相関図なかったのかぁ。
    ▼騒音や異臭、年金不正受給や児童虐待、オレオレ詐欺など、人が暮らしている場面には様々な問題が持ち上がります。
    ▼ご近所トラブルって大変ですよね。ご近所づきあいは距離感が難しくて。深入りしすぎてもダメだし、知らん顔もできないし、一度トラブルになると、その後のお付き合いがしづらいし・・・。
    ▼何かの縁でご近所さんになったのだから、お互いできるだけ気分良く、穏やかに暮らしていきたいものです。願わくば、ご近所さんはいい人達に恵まれたいので、私も他人様からイヤがられないように気を付けたいと思います。

  • マンションの住人達で繋がっていく連作短編集。に住む人達で話がつながっていく。最初の方の展開から入り込んだけれど、結果的にはそんなに驚愕するって感じでもなかった。

  • この作者のお話は、全編に漂う不穏な空気、伏線、途中何度も、読み止まる、あれ?と思考が停止する。
    違和感を感じる方が多いけど、また手に取ってしまう。

  • 全編叙述トリックモノなので読んでいて頭が疲れた。
    話としては面白い。

  • 次々と起こる事件に翻弄されながら読んでいてとても楽しかったです。言葉選びでこんなに人を混乱させられるんだなぁってある種の感動がありました。が、登場人物がどうにも好きになれず、読むのに苦労しました。こういうことがあまりなかったので珍しいなぁと感じつつ他の本も読んでみたい欲があるので折原一さんの虜になってしまったのかもしれません。

  • グランドマンション一番館の住人達にまつわる連作短編集。
    どの話も、途中で何かおかしいなと思っていたら最後に種明かしがあって、あぁ そういうことか、という結末に。
    中には、結局これってどういうことなんだろう?というのもあり、後半は流し読みしてしまった。

  • 面白かったです。叙述ミステリーならではの騙され感が気持ちいい。「304号室の女」「善意の第三者」「心の旅路」が良かったです。

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著者プロフィール

埼玉県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。編集者を経て1988年に『五つの棺』でデビュー。1995年『沈黙の教室』で日本推理作家協会賞(長編部門)を受賞。叙述トリックを駆使した本格ミステリーには定評がある。『倒錯のロンド』『倒錯の死角』『倒錯の帰結』など「倒錯」シリーズのほか『叔母殺人事件』『叔父殺人事件』『模倣密室』『被告A』『黙の部屋』『冤罪者』『侵入者 自称小説家』『赤い森』『タイムカプセル』『クラスルーム』『グランドマンション』など著書多数。

「2021年 『倒錯のロンド 完成版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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