殺意の構図 探偵の依頼人

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著者 : 深木章子
  • 光文社 (2013年12月14日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334929206

殺意の構図 探偵の依頼人の感想・レビュー・書評

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  • 『殺意の構図  探偵の依頼人』
          深木章子  光文社

    ある冤罪事件に端を発する連続不審死事件。その発端は、放火による殺人だった。容疑者は、焼死した人物の婿養子峯岸諒一。知人でもある容疑者の、たっての願いであると彼の妻から依頼され、弁護を引き受けた依田弁護士は、冤罪を主張する男の本心をつかみきれず苦悩する。

    容疑者の複雑な親族関係は、誰が誰の叔父で、養子で、従姉妹なのかわからなくなり、人間関係の構図を理解するのに最初もたついた。が、放火の真犯人や協力者は、最初案外簡単に予想がつくと思われたものの、依田弁護士、容疑者の義妹、従兄弟の妻それぞれから見た事件への独白を読みながら、誰もが怪しく思えて来る。それでも案外予想が当たると甘く見ていたが、後半一気にどんでん返しに次ぐどんでん返し。

    絡まった糸のような真相が探偵によって解きほぐされ、殺意の構図が最後に浮かび上がった時、え!とのけぞるこちらに追い打ちをかけるようなエピローグにもう一度打ちのめされた。

    刑事物でも無く、法廷物でも無く、サブタイトルが「探偵の依頼人」だったと読み終わって改めて思い出し、ああ、やられた、と思った。




     

  • (No.14-4) ミステリです。

    『衣田征夫(きぬたまさお)は弁護士だが、刑事事件は専門外。街の弁護士、いわゆる街弁で顧客は中小企業や個人経営の店などが主だ。
    それまでにも商売上のトラブルで何度か相談に乗っていた顧客である峰岸諒一の依頼を断りきれず、弁護を引き受けた衣田。
    容疑は殺人だが、峰岸は衣田に冤罪だと訴える。そして裁判で無罪判決が下った。
    衣田の手腕が優れていたわけではない。峰岸が土壇場になってアリバイを証明する情報を告げた結果だ。

    一生に一度経験するかどうかの見事な大逆転劇。しかし報道関係者による取材攻勢が一段落した矢先に、飛び込んできたニュース。
    こんな幕切れが待っていたとは・・・・。衣田は独り煩悶する。』

    視点になる人がどんどん変わっていく構成です。
    ある人が疑わしいと語った人が次には視点人物になると、あれ~じゃあ違ったのか?って、疑いが晴れちゃう。
    もちろん視点の人だからといって、ほんとのことを隠してないとはいえないけどね。
    じゃあ実際起こったことは何なのか、知りたくてたまらなくなります。

    一部分は、予想通りだわやっぱりそうだと思ったんだ!と満足感を与え、その上でえ~っそうだったのか!と驚かせる、なんてこの作者さんは見事なんでしょうか。

    どろどろしてとても哀しい物語なのに、何故か救いが感じられ読後感は悪くありません。
    読み終わってもう一度あちこち確かめたくなる、そういうミステリが私は大好き。
    満足です。

    これでこの作者の本を読むのは4冊目。(多分4冊しか出てないはず)
    どれも全部面白かったです。
    なかなかそういう人はいないので、今後も楽しみにしてます。

  • 5月-8。2.5点。
    資産家が放火殺人にあう。容疑者は義理の息子。
    逮捕、起訴されるが無罪に。親類には疑わしい人間ばかり。
    前半は弁護士、後半は探偵が謎解き。

    うーーん。複雑にし過ぎて、薄いストーリーになった感じ。
    イマイチ。

  • 関係図が最初分かりづらくてなかなか難しかったけど、最後の最後でビックリな感じの。探偵さん、そこで関わってくるのか、みたいな。

  • あまりにも綱渡り過ぎではあるけどすばらしい

     ダブルどんでん返しっていうのかな。この返し方は「そんなことあり得ないよなぁ」とは思うけれども、すばらしくかつ綺麗に決まる。人物が平坦に感じるから感情移入できないし、核心である梅酒ぎとてもわかりにくいし、偶然に頼ったトリックが多いと感じてしまうから現実感が薄くなるのだが、半分以降の真相解説からはなかなかの物語になるし、そもそもそんなことは些細だと思うほどのどんでん返しに感心。

     そして一番の驚きは作者さん自身にあった。1947年生まれ。東大法学部の弁護士さんが、60過ぎてから執筆開始だって。すばらしいなぁ。まだまだ現役で頑張ってほしいな。

  • 構成があまりに単純というか、それぞれの立場から見た事件をただ並べられた印象だったが、ラスト3頁だけ、本筋には関係ないが予想しなかった結末だった。
    http://blogs.yahoo.co.jp/rrqnn187/14293527.html

  • 予想もつかない事件の真相だった。
    面白かった。最後はどう決断したのだろうか。

  • 2016.4

  • 街の弁護士・衣田は、不慣れな殺人事件を担当することに。容疑者は知人の峰岸諒一。彼は妻の父で、養父でもある巌雄宅に放火、殺害した疑いで逮捕された。現場には諒一のライターが落ちていて、彼の顔と手には火傷の跡が…。
    養父の遺産をもらうはずの人間が次々と殺されていく。
    諒一の妻が父の別荘で事故死。すると諒一が不倫をしていたとアリバイを告白し無罪放免。諒一が別荘で死ぬ。別荘の梅酒にヒ素がまぜられていた。不倫相手がわからない。放火は誰がしたのか?
    弁護士に一事不再理を聞いてきた啓太(諒一の妻の実母の弟の息子)
    啓太の義理妹の美土里が行方不明。
    元刑事の探偵に真実を調べる。梅酒のヒ素を混ぜたのは弁護士
    友人の息子を守り、無罪となった諒一を殺すため。まさか美土里が飲むとは思わなかった。
    探偵の元妻は啓太の義母。美土里は探偵の娘だった。

  • 資産家一族を中心とした、放火の冤罪事件を巡って話が二転三転する。誰が真実を知っているのか。偽りの行動を取っているのは誰なのか。話も語り手が交代しながら進む形式だが、語り手が変わると当然ながら、見えなかったものが見えてきて、また新たな疑惑が持ち上がり展開から目が離せない。まるで、コーヒーを飲みつつプロローグを読み、そこから話にはまり込み、これで解決かと思いながら飲み忘れていたコーヒーの存在を思い出し飲みつつエピローグを読んでいたら「そのコーヒー、こっそりヒ素を入れました」と言われたような背中がヒヤッとする衝撃的ラストだった。

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