二歩前を歩く

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著者 : 石持浅海
  • 光文社 (2014年3月19日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (202ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334929343

二歩前を歩くの感想・レビュー・書評

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  • 一見スピリチュアルな現象を論理的に解き明かしてオチを付けるという手法はミステリでは珍しくありませんが、本作はスピリチュアルな現象を論理的にスピリチュアルであると証明していくという珍しい短編6編。非論理的推理過程が気になる著者ゆえ、逆にこちらの方が説得力を増すようです(笑。特に最終話は秀逸◎。

  • 証明されていないことが無いことだとは言えない。
    僕は可能性を捨てていないだけです。
    研究者小泉とその周辺に起きるちょっぴりホラーな短編集。

    超常現象をさらりと推理する小泉がかっこいい!
    ホラーでオカルトなのになぜか科学的な気さえしてくるあたりが石持マジック。
    救いようのない結末のお話もあったけど最終話「九尾の狐」でほっこり。
    このまとめ方も素晴らしい。

    いつも思うことだけど
    この作家は内容もさることながらタイトルが秀逸。
    今回も新刊案内を見た瞬間に読まずにいられないと思った。
    これも石持マジックか。

  •  前作『三階に止まる』を読んでいる石持ファンは、こう思っただろう。嗚呼、そっちに行っちゃったのね…。あの1編がターニングポイントになったのか?

     うーむ、大変内容を説明しにくい作品集である。あらすじすら書けない。探偵役はある会社の研究職の男、小泉。一応理系の僕が思うに、彼は柔軟性が高く、むしろ理系としては珍しいタイプだろう。研究者としても優秀に違いない。

     全6編とも、小泉は社内の知り合いからの相談に乗る。「一歩ずつ進む」。おい、そこまでわかっていてそれでいいのか…。「二歩前を歩く」。おい、さっぱり解決していないがそれでいいのか…。「四方八方」。最初からドン引きだが、結末もドン引き…。

     「五ヵ月前から」。最後まで言わないのは小泉の優しさなのか。「ナナカマド」。このご時世にこんなことが起きたら万々歳だが、意図を知ったばかりに…。それにしても、読み解く小泉も小泉だが、この会社はこんな社員ばかりでいいのかよ。

     最後の「九尾の狐」だけ毛色が違う。意外といえば意外だが、そもそも石持さんはこの手のネタは得意だったはず。このような作品集をこのようにまとめられるのは、石持浅海だけ。新機軸のようで、やることは同じ。ファンなら苦笑しつつも許せるだろう。

     石持マニアの満足度はそれなりに高いと思うが、一般読者には薦めにくい。石持作品の傾向を熟知していてこそ、こういうネタも感慨深いが、普通のミステリファンが受け入れられるかどうか。最初に読む石持作品にしてはいけない。

     『三階に止まる』に収録のあの1編は、本作に含めた方がよかったかもしれない。あの1編で心構えができていたとも言えるし、意外性を削いでしまったとも言える。今後このシリーズを継続するのか、注目したい。

  • 「理系だからこそ、現代科学ではわかっていないことは山ほどある」という小泉の言葉にはっとした。
    鵜呑みにして信じこむか、頭から否定してかかるか。それが文系のとりがちな行動である、とも言える。
    確かに、科学的な証拠を揃えて否定するまでは、あるともないとも言えないのが「超常現象」というものだろう。
    そうやって、小泉は論理的に解明していこうとするわけだ。仮説、実験、検証の手順を踏んで、なおかつ残るもの。それがこの作品に描かれている物語というわけだ。
    結びつけ方がとても面白かった。
    押さえつけていた蓋が外れて、隠していたものが溢れてくる様子が、時にホラーっぽく、時にしんみりと描かれている。
    「ナナカマド」という増えるガソリンの話がどうにもやりきれなかった。

  • 後味の悪い話が多かったが、最後の話はハッピーエンドだった。スリッパがひとりでに移動するなど、ちょっとした謎で悩むそれぞれの短編の主人公から相談された小泉が、真相を考えていくという流れ。

  • 10/10/2016 読了。

    図書館から。

  • さらりと読めた。
    ホラーに分類されかねない出来事を、あくまでも超常現象として片づけていく。「一歩ずつ進む」はヒヤリとする結末だったが、それ以外はなぜか後味が悪くない。

    …これはストーリーとは関係ないしこの作品に限った話ではないけれど、ソフトカバーに多い上下の余白が苦手だ…もうちょっと文字詰めてくれ、と思ってしまう…

  • 理系超常現象系ホラー。
    最後の話に全て持って行かれた感がある。
    というか、最後の話は書き下ろしだから、連載だけを読んでいた人はもやもやしたままかもしれないと思ったり。
    まあ別に謎を解くというより、こうしたら原因わかるのでは?と言われた体験者が、それをやってみて原因を探るということなので、ミステリではないか。
    こういう系で後味が悪いのも仕方がないと思いつつも、そればかりではつらいしなあ。

  • 後からゾワッとくる話ばかり。
    1番の謎は小泉だけど。
    何もかもお見通しなのに答えは自分で導き出すようにもっていくだけで裁かない。
    何者?
    『五ヶ月前から』と『九尾の狐』が好きです。

  • 誰も動かしていないのに玄関のスリッパが動くというような不思議な現象が起きて、それを検証して理由を暴く。
    おちに驚いた。驚かされた。

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