ないたカラス

著者 :
  • 光文社
3.15
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本棚登録 : 87
感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334929398

感想・レビュー・書評

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  • 再会した幼馴染の二人が、無住の荒れ寺に住み着き、和尚と寺男になりすまして、様々な相談事に巻き込まれていく人情噺・連作六話が収録されています。

    愚鈍でお人好しの三太と、皮肉屋だけど機転の利く弥吉。
    そんな二人が、いかさまの“千里眼”で相談者から謝礼をせしめようとする、まあいわば詐欺のようなものなのですが、何だかんだで結果相談に来た方々から感謝される事になるという、心温まる展開がよいですね。
    ただ、若干中途半端感が拭えない印象で、第五話で弥吉は三太を連れて逃亡してしまうのですが、何だか慌ただしいですし、その後の事が描かれていないので気になります。
    最終話は、相談者の方々の後日噺で、成長した与力の安藤様が頼もしい青年になっていて、他の方もレビューで書かれていましたが、安藤様メインでシリーズ化できそうですよね。弥吉と三太が戻ってきて安藤様の手下として活躍するのもいいかも(同心の川上さんと上手くやれるか問題はありますが)。と、思った次第です。

  • 千里眼をもつという評判の荒れ寺の坊主と寺男…実はただの詐欺師?

    ミステリというか、確かに解決はするんだけど別にそれは事実とは限らない、というのが面白かった。

  • うーん微妙…登場人物は物足りないし、思い入れも出来ない、話しも中途半端に二人して逃げ出すし…

  • 文章は読み易いので、キャラにハマれるかどうかで自分の
    中の評価が分かれる作家さん

    弥吉が仕方なく厄介事を引き受ける理由として、必要なキャラ
    設定だとは判ってはいても

    自分じゃ何も出来ないクセに、やたら他人に同情ばっかりする
    三太みたいなキャラが昔から大嫌いなのでイライラしてしまい
    今回はダメだった

  • なんだか物足りない気がした(--;)困った人を助ける和尚様と寺男の良い話なんだけれど、元が金儲けのための偽りの姿だからかな~(^^;)ヤバくなったら逃げてそのままだし(゜_゜;)その後の二人がどうしているのか気になる(>_<)おかねばあさんは憎めなくてお気に入り♪

  • ちょっとほっこりなかんじのお話。江戸時代の
    いい頃というか。



    荒れてカラスしかいない不気味な寺には、千里眼を持つという和尚と寺男が住んでいる。しかし、それはただの嘘。寺男を演じている弥吉が町で収集した情報を、和尚を演じているぼんやりして頭が足りない三太ともっともらしいことを言って、相手を納得させるだけ。
    今日も二人のところには、旦那の浮気だとか様々な困りごとがやってくる。



    三太はちょっと鈍臭いかんじで、弥吉はそんな三太を突き放したいがなかなかできないかんじ。
    その関係がなかなか良かった。ずっと2人の行く末を見守っていたくなるかんじ。


    2015.11.1 読了

  • 幼馴染みの現代でいう詐欺師なんだけど憎めない感じ。三太の素直さと弥吉のツンデレが後日噺の安藤と川上とかぶる。こういう時代物もいい。
    三太と弥吉は寺を出た後どうなったんだろう。

  • 江戸が舞台の
    幼馴染みの友情物語かな

  • 安藤さま主人公で続編出ないかなー

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著者プロフィール

早稲田大学教育学部(講談社文庫初期の傑作『古典落語』を編んだ興津要のゼミ)卒業。横浜在住。2007年、第2回小説NON短編時代小説賞で「寝姿指南」が最終候補になり、08年、「素見」で小説宝石新人賞を受賞。若き町医者を描いた初長編『刀圭』と、受賞作を含む短編集『ひやかし』が好評を集める。祥伝社文庫既刊に『江戸の茶碗』『酒が仇と思えども』。著書に「着物始末暦」「大江戸少女カゲキ団」シリーズ、『うき世櫛』『御徒の女』『神奈川宿 雷屋』などがある。

「2022年 『吉原と外』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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