知の孤島

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著者 : 小前亮
  • 光文社 (2014年6月18日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (337ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334929497

知の孤島の感想・レビュー・書評

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  • 孤島に構えられ、「知は金なり」をモットーにして経営されるエリート大学「YIT」。そこで起こった死体消失事件をきっかけにして暴かれる、その学校のとんでもない秘密を描くミステリ。
    事件自体は地味に思えるのだけれど。そこから遡って描かれるさまざまな事態から、かなり恐ろしい陰謀が感じ取られて緊迫感は抜群。そして事件の真相には安堵させられた部分も。
    しかしそれにしても。この学校……入りたくないなあ。入れないだろうけど(苦笑)。

  • 産学協同の是非を絡めたミステリー。屋h利悪事に使ってはいけませんね。

  • 忽然と消えた自殺者の遺体。
    何故彼は自殺したのか。
    誰が彼の遺体を隠したのか。
    そもそも本当に自殺だったのか。
    捜査のために大学を訪れた堅田と日比野は関係者に事情聴取をしようとするが、大学総務部の芳村によって監視されながらの聴取となってしまう。
    あらかじめ決められた台本を話すように、関係者たちの証言は画一的だ。
    残された自殺者の携帯電話。
    そして、関係者たちの証言。
    堅田はそこから真実を探りあてようとする。
    日比野のキャラクターが多少うざかったけれど、設定として狂言回しの役回りを与えられているようなので仕方がない。
    空気の読めなさや想像力の足りなさはともかく、それなりに優秀な面を持った刑事として描かれている。
    一方の堅田は、物語の中盤で思いがけない過去が判明したり、かなり優秀な頭脳を持つ刑事らしい。
    変わり者だけれど観察力、洞察力、推理力を物語の中でも発揮している。
    それにしても年間10名以上の人間が自殺している現実が問題になっていないことが不思議だ。
    遺族にとっては自殺した子供は希望の星だっただろうに…。
    それなりの金銭的な補償などはあったかもしれないが。
    事情聴取の中で徐々に明らかになっていく事実。
    その過程が面白かった。
    証言者によって微妙に変わっていく事実。
    そして、まるでヒントを与えるかのような挑発的な発言。
    日比野の無神経さや鈍さにちょっとイラつきながらも、想像していなかった結末に最後まで楽しむことができた物語だった。

  • 大学内での自殺者の遺体が消えた。世界最高レベルの研究水準を誇る、偏差値レベルの高い私立の超エリート大学『山城工科大学(YIT)』。YITの自殺率の高さは有名で平均年10人以上が自殺しているらしい。・・・そりゃ多すぎる。私立大学だからって、極端に偏りすぎるのもどうかと思う。

    安西「ドーナツをどうやって切ったらおもしろいかとか、雑貨屋でこれとこれが同相で・・・と考えちゃう」
    哲哉「わかるー、歩いている人を避けるためのプログラムとか、風呂に入ると水圧が気になったりする」(要約)
    ・・・エリートな人って普段からそういうこと考えて生活してるのか・・・と興味深かった。

  • 特殊なスローガンを持つエリート大学。入学が許されれば未来の成功は約束される。
    しかしそこでは自殺者が絶えない、らしい。
    そして起きた自殺者の遺体消失事件。
    はたしてそれは自殺だったのか?
    徐々に大学の隠された秘密が明らかになっていく。

  • キャラクター、ストーリーとも、なかなか。今年の収穫の一つ。

  • 各章すべてに「知」が含まれ、タイトルも「知の孤島」と、現在の大学をめぐる成果主義や学際性なども取り入れた時機にかなった作品。知は金に変えてこそ価値があると考える大学側と、知は知だけで価値があると信じる学生側との闘い。学園ミステリとしては思わぬ拾い物だと思うが、優秀な学生たちがそれぞれの得意分野を生かして戦う相手が少し役不足で、バランスが悪い。冒頭でもう少し犯人の狡猾さを描いて、挑みがいのある肉付けをしてほしかったし、もっと言えば堅田の先輩を死に追いやった張本人という設定でも良かったような気がしてならない。

  • お金がどんなにあっても、虚しさや空腹、寂しさは癒せない。

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