異次元の館の殺人

著者 :
  • 光文社
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本棚登録 : 182
感想 : 40
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334929619

感想・レビュー・書評

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  • ミステリだけど、どこかSF作品のような感覚で読んだ。
    そういう視点ではそれなりに楽しめた。
    推理のほうはどうも…。
    現場の様子がビジュアルにイメージできないと推理しにくく、若干放棄してしまった。
    最後の最後の名前誤認のところは面白く、ワクワクする展開だった。
    絶対そういうのありそうと気を付けていたのだが、油断してまんまと…(でも十太って名前はズルい気がする)

  • もろSFだった。神のみぞ知るというか、神の采配とかそんな感じ。死に戻り、みたいなもんかな。

    ただし、ものごとを理詰めで解きほぐしていくというミステリーの本質から逸脱したわけではないというのが悩ましい。

    死に戻りがどういう理屈で起こるかということはどうでもいいといえばどうでもいい。結果として主人公格の人が、その時点での推理が間違っている謎解きのヒントを得ることになるわけで、それを理詰めと呼ぶかどうか。実は何が間違ってたかはという点は詳細には明らかにされない。最後の最後でそれまでの推理が部分として意味を持つものだったという繋がりが明らかにされるけど、まさに結果論的な。

    神の代弁をさせられた的な探偵役はなんだかなぁという感じ。

  • 何とも不思議なお話です。恩師である名城政人検事が殺人者として逮捕された。無実を信じる菊園綾子検事は鑑定の為、日本光子科学研究所に弁護士の森江春策と向かった。そこで新たな殺人事件が発生し、菊園が事件の真相を暴くと少しだが名前が違うメンバーの世界行ってしまった。そう真相を間違えると違う世界に行ってしまうのだ。彼女は真実に辿り着き元の世界に戻れるのかと言った本当に不思議なお話でした。

  • 疲れた…
    頭ん中ぐるんぐるんするし。
    意味わかんないこと多いし…
    表紙のネコちゃんがかわいくて手にしたけど、大失敗。

  • SFがあまり好きじゃないから個人的にはそこまで楽しめなかった。ミステリとSFを融合させるのは無理がある気がする。

  • パラレルワールド、多重解決もの。
    着想は面白いのだが、多重解決の対象となる事件がどうしてもシンプルであまりに魅力が乏しくなるのが残念。
    名前の仕掛けは予測できたが、もっと上手く料理できればよかったのに

  •  放射光だの電子シンクロトロンだの、そういうことから話が始まって、そういうのさっぱり分からないから、最初は結構読み飛ばした。
     あまりにも専門的すぎる内容だったから、さすがに、それをすべて理解しなきゃ解けない謎解きはないだろうな、て思って。

     話は途中からパラレルワールドとか次元トラベルとかそんなふうに進んでいって、完全にSFです。
     まぁそれはそれでいいけど。

     建物の構造が推理に係わってくる場合、イラストがあっても、やっぱ文章だと分かりづらいなぁ。
     私の頭が悪いだけだけど。

     それにしても、菊園さんのキャラが嫌だー。
     彼女が語り部だけれど、主人公ではないんだから、と自分に言い聞かせて、何とか最後まで読んだ。

  • お勧め度:☆4個(満点10個)。なんか最初か訳がわからない論理が展開されて「量子力学」の知識など皆無な私はとまどってしまった。さらに「シュレーディンガーの猫」などというやっかいな論理がプロローグで出てくるし・・・。
    タイトルに惹かれて読んでみたのだが、凡才の私にはちょっと理解できなかった。一応SFミステリーの構えはできているが、主人公の検事が推理して犯人を言い当てると、一転パラレルワールドに落ち込みまったく違った容疑者達になってしまう、名前が少しずつ変わってしまう。さすがにそれが4回も繰り返されるとさすがにあきれ果ててしまった。密室トリックをそのたびに検事が解き明かすのだが次の世界ではそれが消え失せてしまうという展開。もう、支離滅裂な状態で、振り出しに戻ることになるが、読み終えてもいまひとつ納得いかない。

  • 途中で、日本語でお願いしますと思わず言ってしまいそうになる箇所もあったが、異色ミステリーとして最後までおもしろく読み切れた。
    特に、登場人物たちの名前のつけ方がおもしろい。あーそういう意図かあーwwwと思わず笑った。

  • 冤罪と思われる事件の捜査のため、関係者が集まった洋館ホテルに赴いた菊園検事と森江春策。しかし時を同じくして証拠の鑑定を依頼した研究機関で暴走事故が起こり…
    菊園検事がホテルで起こった事件の真相を推理するたびにパラレルワールドに飛ばされてしまう、というぶっ飛んだSFミステリ。飛ばされた先の世界はその推理を否定するよう改変されていて、やり直す羽目になる。
    アイデアは面白いが、パラレルワールドがちょっと雑な気もするし、もっと全体的にバカミステイストにした方がよかったかも。

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著者プロフィール

一九五八年大阪市生まれ。同志社大学法学部卒業。
一九八六年、「異類五種」が第2回幻想文学新人賞に佳作入選。
一九九〇年、『殺人喜劇の13人』で第1回鮎川哲也賞受賞。
代表的探偵「森江春策」シリーズを中心に、その作風はSF、歴史、法廷もの、冒険、幻想、パスティーシュなど非常に多岐にわたる。主な作品に『十三番目の陪審員』、『グラン・ギニョール城』、『紅楼夢の殺人』、『綺想宮殺人事件』など多数。近著に『大鞠家殺人事件』(第75回日本推理作家協会賞・長編および連作短編集部門、ならびに第22回本格ミステリ大賞・小説部門受賞)。

「2022年 『森江春策の災難』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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