絶叫

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (522ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334929732

感想・レビュー・書評

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  • へその緒についてはわかったが、カフェは気づかなかった。いくら整形しても声でわからないかな。

  • 2015.11.19読了

  • 人間の闇はどこまでも深い。

    残忍な容赦ない殺人も、遠いどこかの物語なのではなく、リアルにいまのここ、そこにありえることなのだと。

    闇は、いきなりやってくるものではなく、
    長い時間をかけ、オリがつもるように
    形になって行く。

    生きることを選ぶ
    という正しいことのために
    なされる正しくない犯罪。

    生きるというのは生易しくない、
    を見せつけられた。
    汚く逞しくならざるをえない人間がいることを
    覚えておこう。

    社会勉強という意味で面白い作品でもあった。

  • 保険会社の上司のキャラクターは、はっきり言ってどうかと…こんな人、いるかなー…
    主人公のおかれた状況も珍しいくらい悲惨。でも、こんな人も世の中にはいるだろうな、と思わせる。最後はヒドイけれど逞しい。

  • 女性に対する差別や貧困の問題をこれでもかというくらい凝縮したミステリ作品だったが、こういった状況に陥る女性がいても何らおかしくないだろうなという実感もしみじみ感じながらの読了。

  • とても引き込まれて読み終えました。読み終えて思ったのですが、綾乃が、三美市を訪れた時に行った喫茶店
    [Cafe Miss .Violet]の店員の女性が、美容整形をした陽子では、ないでしょうか?

  •  あるマンションの一室で女性の死体が発見される。鈴木陽子という居住者の過去を調査していくうちに、警察は彼女と結婚した男たちが立て続けに死んでいたことに気付く。
     一方、フラッシュバックのように、親から疎外されていた陽子の目立たない少女時代が語られる。そして突然の父親の失踪を機に、陽子の人生はゆっくりと転落の道を進み始める。

     陽子が、社会のすき間に徐々に呑み込まれて底辺へ落ちていく様は、当時の時代背景とも連動していてリアルなのだが、バブル期の若い女性ということもあって転落の過程と行き着く先は簡単に予想できてしまう。途中で、貧しい人たちを食い物にする貧困ビジネスと陽子が出会った時に、ストーリーが急カーブする。
     その後の展開と真相も予想の範囲であったが、ラスト1ページに仕掛けられた作者の仕掛けには思わずページをめくり直してしまった。

  • 初めて読む作家さん。
    最初がグロ過ぎてなかなかページをめくれず…
    これ読み切るかなぁと思いつつ読み進めると
    どんどん引き込まれていき、途中から一気読み!

    ラストは少々混乱した(´・ω・`)

  • バブル崩壊、生活保護、DV、孤独死、ブラック企業などなど社会問題を盛り込みすぎた感はあるけれど、ミステリー作品としては秀逸で、面白く読めた。宮部みゆきの『火車』とか好きな人なら、読んで損はない感じ。「やっぱりね」っていうラストも溜飲を下げてくれる。

  • 怖かった。
    すごいのは、時代を追って行きながらストーリーを展開し、その時代を表すキーワードや分からない言葉をものすごく分かりやすく表現している点だ。
    そのせいか、リアリティがすごい。

    ストーリーも現代版火車なストーリーだが、火車のパクリ?と言わせないほど完成度が高い。
    登場人物の女のその後が気になる。

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著者プロフィール

葉真中顕

1976年東京都生まれ。2013年『ロスト・ケア』で第16回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞しデビュー。2019年『凍てつく太陽』で第21回大藪春彦賞、第72回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)を受賞。

「2022年 『ロング・アフタヌーン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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