火星に住むつもりかい?

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334929893

感想・レビュー・書評

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  • あ〜恐ろしい。なんて
    世界を描くんだ(汗

    他人とつきあうなんて
    怖いことできないです、
    こんな世界では。

    白いとこから黒いとこ
    まで、

    清いとこから狡いとこ
    まで、

    ぜ〜んぶ兼ね備えてる
    私たち。

    若かりし頃は勘ちがい
    してたけど、

    もはやいい歳して他人
    に清廉潔白を望むべく
    もありません。

    でもときどき信じたく
    なるんです。

    そう、この人にだけは
    全てをさらけ出しても
    大丈夫なんじゃないか
    って・・・。

    それでもダメなんです、
    おいそれと他人に隙を
    見せては。

    誰しも黒くて狡い部分
    を持ってるんです。

    いつどこから平和警察
    に密告されるものか。

    その人は公開処刑され
    ようとする貴方を助け
    出してくれますか?

  • 私が読んだ伊坂幸太郎氏作品の、アンソロジーを除く27冊目。

    題名から想像していた話とは全く違った。

    第一部が精神的に怖すぎて読むのをやめようかと思ったが、第二部の展開から、なんとかついて行く気にはなった。

    現代でも未来でも、どの国でも、それこそ火星ではないこの地球上ではあり得そうな話で、ひたすら怖い。

  • 平和警察なる警察内組織が、市民からの情報で危険人物を特定して魔女狩りさながらに拷問して自供させて公開斬首する恐ろしい設定のお話。
    そんな恐ろしい警察組織に楯突く正義の味方現る‼︎

    設定が設定なだけに中々入り込めなかったんですが、ちょっと変わった有能な真壁捜査官が正義の味方の捜査に加わったあたりからハマっていきました!
    楽しんで読んでたら真壁さんがなんと爆死⁉︎(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)
    一体誰を信じたらいいのやら...

    相変わらずの伏線回収がたくさんで、ここに繋がってたのかっΣ(・□・;)
    で、楽しかったです♪

  • 第一章は、言葉は悪いがはっきり言って胸糞悪かった。平和警察とは名ばかりの暴力組織、頭が悪いとしか思えない大学生達の性犯罪集団、気に入らないと言うだけで平気で無実な人を落とし込む人々。胃がむかむかして、途中で読むのを止めようかと思う程だった。なんとか読み進めて最後は救われる展開で胃の痛みも治まった。


    それにしても、伊坂さんは時に鋭い話を書かれて怖くなる。市民による危険人物の告発、警察の情報のコントロール、情報収集力、誘導尋問、公開処刑、内部情報の隠蔽…果たして「平和警察」が物語の中の事で済まされるだろうか。このような時代が静かに、音も立てず近付いて来ているのではないか。

    「人間は、安心できる情報よりも、危険を煽る情報に、より反応するんですよ」

    私はまんまと伊坂さんの術中にはまっているのでしょうか…。

  • 本を上にかざしてみると、
    「理不尽」という文字がすかし印刷で
    びっしり印刷されているのでは…。

    と思うほどの「理不尽」のオンパレード。

    世界は「理不尽」で覆われていて
    他者から受けるものだけではなく、
    自分の中にも「理不尽」がインプットされ
    生まれた時点からその「理不尽」は
    自分とともにぴったりとくっついている。

    どんなにあがいて抵抗しても、泣きわめいても
    「理不尽」から逃げ切れた者は一人もいない。

    「正義」と「偽善」は紙一重。
    では「理不尽」と背中合わせのものってなんだろう。

    そんなことを考えながら読んだ一冊です。

    伊坂さん、相変わらず視野が広いです。
    ところどころに出てくる虫の話もさることながら
    正義のヒーローもそんな風に見ていたなんて。

    理不尽と共に生きる私たち。
    その全部は救えなくとも、
    ほんのちょこっとだけ読者を救ってくれる伊坂さん。

    そのちょこっとを求めてまた、
    私は伊坂作品を読んでしまうんだと思います。

    シャレた題名に完全に騙されました。
    でも逃れられない「理不尽」を少し感じてた時期に
    読めてタイムリーだったと思います。

    • なにぬねのんさん
      vilureefさん、こんにちは。
      いつも花丸ありがとうございます。

      vilureefさんは、伊坂作品が苦手なんですね。
      折角コメ...
      vilureefさん、こんにちは。
      いつも花丸ありがとうございます。

      vilureefさんは、伊坂作品が苦手なんですね。
      折角コメントいただいたのですが、再チャレンジに選ぶにはこの作品はヘビーかなぁ…って私は思います。

      精神的に落ちている時に読んだからというのもありますが、
      数冊しか読んでない伊坂作品の中で、一番私に届いたユーモアが少なく、後味がスッキリしてません。

      私は煎餅屋の社長という全くの脇役の人に救われただけで、本編の流れには救われていないんです。

      『平和警察』という危険人物をあぶりだして処刑(それも公開処刑)する組織と、黒のツナギ来た平和警察に対抗するヒーローの話なのですが、平和警察のやり方がキタナイ!

      人間の本質の怖さが頭にこびりつくので、ある程度の覚悟をして、取り掛かる方がいいかも知れません。

      気分が落ち込んでいる時は、きつくなるだけですのでご注意を。

      vilureefさんにおススメするほど、伊坂作品を読み込んでいないのが悲しいです。

      私の中で気分よく読み終えたのは、『残り全部バケーション』『アイネクライネナハトムジーク』でしたが、この2作品は伊坂作品の王道ではなく、変化球なんじゃないかという気がします。
      2015/07/11
    • vilureefさん
      またまたお邪魔します。

      これってSF?アクション?
      平和警察か・・・。
      もうこの時点で駄目かもー(>_<)

      すっきり終わらな...
      またまたお邪魔します。

      これってSF?アクション?
      平和警察か・・・。
      もうこの時点で駄目かもー(>_<)

      すっきり終わらなくてもいいし、イヤミスも結構好きなんですけど、どうも格好つけた感じの文章が苦手で(笑)

      ありがとうございました♪
      よっぽど読む本が切れた場合じゃないと手に取らないと思うのですが、いつかは克服したい作家の一人です・・・。
      2015/07/15
    • なにぬねのんさん
      vilureefさん、おはようございます。

      これってSFだったんでしょうね。
      読んだ私は物語に入り込みすぎて
      架空社会の話には思え...
      vilureefさん、おはようございます。

      これってSFだったんでしょうね。
      読んだ私は物語に入り込みすぎて
      架空社会の話には思えず、
      他の国のどこかでは今こういうことがある所もあるんじゃないかと…。

      『平和警察』という警察の一部の組織が
      『安全地区』と呼ばれる全国で選ばれた県をまわり、魔女狩りのように市民を締め上げ、
      危険人物をあぶり出し、見せしめのように公開処刑をする…という話で、
      そこに『平和警察』に対抗してちょこっと助け舟を出す謎の人物が出てくるんです。

      そうなんですね。vilureefさんは文章が苦手なんですか。
      私は伊坂さんのユーモアが好きで、文章も表現も大好きなので、
      読みたい本の合間合間に挟んでしまいます。

      格好をつけた感じの…ということからすると
      『アイネクライネ…』『残り全部バケーション』は反対におススメできず、
      『火星に住むつもりかい?』は読んでもらっても面白いかもしれません。

      謎のヒーローの戦い方はひねってあり、これも楽しめます。

      でも私はこの本の真壁捜査官の「昆虫の話」が一番おススメです。昆虫って奥が深いですよね。
      昆虫自体は私は苦手なんですけど、人間が学ぶべきものが沢山昆虫の世界にある気がします。
      2015/07/18
  • 中盤ごろまでは拷問に近い尋問の件を読むのが辛く、宮部みゆき氏の「模倣犯」を彷彿させました。
    最後は少し反撃しますが、正義の味方であるはずの警察が「魔女狩り」を行うという、何を信じて良いのか分からない、辛い話でした。

  • 少し掴みづらい作品でした


    伊坂さんらしい、いろんな人の視点から
    物語が進んでいく手法なんですが、
    なんせ登場人物が多すぎて…


    やっとこの人に慣れてきたなあと思ったら
    その人が死んでしまうっていう。
    それが何度か繰り返され
    誰を主軸として読めばいいのかなかなか掴めず
    少し読むのに疲れました


    後半は徐々に物語の全体がわかるようになり
    面白くなってきたなと思いましたが
    テーマが重いからか
    読了感もスッキリ!!とまではいかず。


    平和警察、怖いですね。
    ありそうで怖いです

  • 関係ないが勝手にPSYCHO-PASSを想像してしまった。全然内容とは関係ないし、違う。 

    伊坂幸太郎らしさ?というのか、思惑が順繰りになり過ぎており完全に理解しきれないが、それがために手は進み、読了後の余韻に浸れる作品だった。
    偶然か必然かその曖昧さの表現がとても面白く伊坂幸太郎の作品を多く読むのはそのためなのかな〜と考えた一冊であった。

  • なるほど伊坂幸太郎さんちょっと他にも読んでみたいかな
    奇抜な世界設定の中に落とし込まれたテーマとそれを体現する登場人物(彼が主人公?いや主人公という考えが古いか)
    考えさせられることはあるけど好きなタイプの物語ではなかったかな

  • ツボに嵌まったから満点にしました 笑。伊坂ワールドばっちりの作品、ノンストップで読んでしまいました。冗談みたいな怖い警察社会が計画され、仙台も目的地域となり恐怖地域と化していく過程は さもありなん と思えるような展開です。いったい如何なる結末になるのかハラハラしながらも最後はスッキリの終わり方です♪
    警察関係者が読んだら立腹するような筋ですが終わりまで読むと腑に落ちる仕掛け ですね。
    タイトルが英語的に変だなァと思っていたら後書きでちゃんと書かれておりました 笑。

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著者プロフィール

1971年千葉県生まれ。東北大学法学部卒業。2000年『オーデュボンの祈り』で、「新潮ミステリー倶楽部賞」を受賞し、デビューする。04年『アヒルと鴨のコインロッカー』で、「吉川英治文学新人賞」、短編『死神の精度』で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞。08年『ゴールデンスランバー』で、「本屋大賞」「山本周五郎賞」のW受賞を果たす。その他著書に、『グラスホッパー』『マリアビートル』『AX アックス』『重力ピエロ』『フーガはユーガ』『クジラアタマの王様』『逆ソクラテス』『ペッパーズ・ゴースト』『777 トリプルセブン』等がある。

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