はめられた公務員 (ペーパーバックス)

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著者 : 中野雅至
  • 光文社 (2005年5月23日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (309ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334933593

はめられた公務員 (ペーパーバックス)の感想・レビュー・書評

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  •  公務員バッシングは世にはびこっているが、この本ではそれらの意見に対する反論を公務員の目線から書かれている。しかし、著者自身は大学教員へと転職しており、純粋に公務員としての立場で書かれたものではないということには注意したい。
     個人的には地方分権というテーマについて、ひとつの見方を学んだと思う。総務省管轄下の地方自治体による権力委譲が進んでしまうと、総務省、さらには地方の意見を反映するためにいる衆議院議員の存在価値が危ぶまれるというもの。さらには、官僚は政治家(衆議院)には逆らえない性分であるということから、地方は国家(官僚)に重い仕事を押し付けられると政治家に告げ口をして、断るということがあるという。それにより、地方が責任をとることなく、プレッシャーが少なくなっているという。
     そんな地方自治体に国の運営を任せてよいのだろうかと、考えさせられた。「道州制」という言葉はアメリカの制度に倣った合理的な手段として解釈してしまいそうになるが、人材があってのことだと意識させられた。また、構造上の問題で、地方分権の実現が困難であるということを理解した。
     

  • 結構売れている様だ。タイトルからすると暴露本の様だが、そうではなく日本の公務員にまつわる様々な問題等を詳細に分析している。
    ちなみに、著者には某大学院で「NPM(ニューパブリックマネジメント)論」の講義を受けているので、これを読むと授業の背景もよく分かる。
    著者が身近に居るのも面白いものだ。

  • 官僚がどういう風に働いているのかが分かり興味深い。
    地方分権と聞こえはいいが、権限を委譲された分責任を負わねばならない。
    しかし、中途半端に権限だけ委譲されても自治体のやりたいようには動けず、
    責任だけを負わされ、最後は地方公務員批判からくるリストラにまでつながる、と著者は説く。

    当時の公務員・地方自治改革の流れがある程度分かる。
    アウトソーシングの流れは、本書が書かれた当時よりも進んできていると感じる。
    民間も、もう少し興味を持って政治家及び公務員を見ていく必要がある。

  • 〜地方公務員に対しての警鐘〜
    これまで、役人天国、特権階級という言葉で言い表されることが多かった公務員。
    しかし、経済成長の鈍化、財政赤字の累積、大型増税案の浮上などマイナスの要因が重なってくる中、
    このような事態に陥った責任は「官」である公務員にあるという公務員バッシングが今後さらに高まりを見せることになる。
    特に、国家公務員の陰に隠れていた地方公務員はその待遇、
    勤務実態が明るみに出るごとに大きな批判の対象となり、最終的には給与削減等にとどまらず、
    職員のリストラを迎えることになるだろうと筆者は述べている。
    このような事態を避けるべく、これからの地方自治体は、国と地方の関係をハッキリさせ、
    地域間の競争環境を整備し、地方公務員に成果主義を導入させることが必要である。
    その上で、最終的には個々の公務員が「哲学を持って仕事に取り組み」、
    首になるのが嫌なら自分から戦う」姿勢を持つべきであると、筆者は主張している。

    内容的には、これまでにない新たな知識を深めるようなものではないかもしれませんが、
    今地方公務員の置かれている危機的な状況を知り、
    これからの地方公務員がどうあるべきかを改めて考えるためのきっかけにする本としてはお勧めだと思います。

  • 「がり勉で東大に入り、リスクをとれずに中央官庁に入る受験秀才は、一生中途半端なままで終わる。がり勉で犠牲にした青春時代のコストさえ回収できない。」マジで…?確かにリスクをとった一部のプロスポーツ選手の給与には羨望の眼差しをおくってしまうが、本当にそうなんですか?給与は少なく、職業威信も低下しっぱなし、入省してしばらくは殺人的労働環境…。こんなのじゃ誰も公務員になろうとしないじゃないですか。この国はどうなってしまうんですか。「そんな金持ちキャスターに、せいぜい年収500〜600万円くらいの中央官庁の官僚は批判されるのである。年収500〜600万円の官僚は、『特権階級』にまつりたてられる一方で、年収○億円のニュースキャスターやプロ野球選手は庶民の味方らしい。」「あんな金持ちがよくも貧乏人の気持ちがわかると感心してしまう。テレビに出る瞬間だけ、貧乏人的妄想に取り憑かれるのだろうか?」とはよく言ったものである笑

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