総下流時代 All the Lower People (光文社ペーパーバックス)

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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334933999

感想・レビュー・書評

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  • じわじわと首を絞められている様な非常に由々しき問題である。
    詳細な調査をしていることがよく分かる。
    しかし、この著者、前作でもそうだったが、「ほーら、私が言った通りでしょう」という感じが目につく。
    分かっているんだったら何とかすれば良さそうなものを。

  • ・12/8 読了.フラット化する世界での雇用と経済がどのようになるか、海外で働いてみるとはっきりと分かるような気がする.ボーダレスな世界は富が一極集中するよりも高いところから低いところに流出していきそうなものだがどうだろう.実際先進国が不況で経済が停滞しているにもかかわらず後進国が成長し続けていることがそれを物語ってはいないのか.今の先進国の不況も雇用の面から見て、安い賃金の後進国に仕事が流れていることが原因のひとつと考えると、富もそのうち仕事が流出したのと同じように流出していくような気がするのは俺だけか.でも2007年初時点でこれを書いていた著者の卓見には感服する.フラットでボーダレスな世界では先進諸国の住人が少数派となることには、自分でもっとはやく気付いているべきだった.つまり、現在の後進国の常識が世界ではMajorityになるということだから、それはかなりの衝撃だ.道徳の無い拝金主義の前では、礼節など何の役にもたたず、経済的に落ちぶれるだけだ.あるいは宗教規律に縛られて非現代的、非生産的な人たちに富の分配がされていくことになって、経済的に疲弊していくだけだ.どことなく少ない人数でたくさんの老人を支えなければいけなくなる年金制度が未来の世界の縮図のように見えてきた.若い世代は現在の生活レベルを下げなければいけず、老人も現役時代より切り詰めなければいけなくなる.

  • 普段、政治・文化・世情系は読んでも経済絡みはまず読みません。何故なら興味がないから。(苦笑)でもこれは内容が面白そうだな、とチラ見した上で買ってしまった1冊。結果からいうと成功です。国内からグローバルな視点で社会の流れと今後の予測が書いてあって、非常に興味深かった。うーん、これから日本社会は、そして世界はどうなっていくのだろうと考えさせられます。

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著者プロフィール

1952年、東京都生まれ。国際政治学者。早稲田大学政治経済学部卒。クレアモント大学院政治学部(修士)を経て、ハーバード大学政治学部大学院助手、同大学国際問題研究所研究員。1982年から近未来予測の会員制情報誌「ケンブリッジ・フォーキャスト・レポート」を発行。インターネット上でもYouTubeを中心に世界政治や経済情勢について発信している。現在、呉竹会アジア・フォーラム代表幹事、一般社団法人日本クルド友好協会理事も務める。主な著書に、『米中新冷戦、どうする日本』(PHP研究所)、『アングラマネー』(幻冬舎)、『国連の正体』(ダイレクト出版)、『世界恐慌2.0が中国とユーロから始まった』『希望の日米新同盟と絶望の中朝同盟』『国境ある経済の復活』(以上徳間書店)などがある。

「2020年 『米中最終決戦』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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