- Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334975487
感想・レビュー・書評
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紫式部文学賞などを受賞した『とげ抜き』の延長線上にある、伊藤しろみさんのお話。
自分も老いてきて、両親も老いてきて、旦那も老いてきたしろみさんが、新聞で連載している人生相談に答えながら「更年期の女」の絶望を江戸訛りで景気よく喋る。長い間人生相談を受けてきたからこそ、だんなさんをとっかえひっかえして、外国に住みながら熊本の両親の介護をしながらの海千山千のしろみさんだからこそ得られた真理、惜しげもなくであります。この「惜しげもなく」というのがいい女なんだなぁと思うのでした。
本の宣伝には「更年期」だの「絶望」だのあるけれども、いやこれは二十代三十代の男子が読むとよろしい。読んで久々に、中高生依頼の「耳年増」になって彼女なり奥さんなりとつきあっていくと、きっと家庭円満なんじゃないかなぁと思う次第です。なんだろうね、この「これさえ肝に銘じておけば大丈夫な気がする」という安心感。
いいものです。
夫婦関係、困ったときの常備薬におひとつ。
「わたしはわたし、他人は他人」。
本文にあるとおり、「わたしはわたし」ができても「他人は他人」がなかなかできねぇんだよなぁー、というの、よくわかります。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
何でも書く詩人の伊藤比呂美さん「女の絶望」、2008.9発行。これは、小説か、エッセイか、経験談か?! 海千山千の著者の身の上相談、セックス相談。サラッと流し読みぐらいがいいと思います(^-^)
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今回はいつもに増してサバサバと、ざっくざくと自分の意見を勢いよくだーっと書き殴ったような印象。
人生相談、しろみさんにしたい人じゃなきゃひるむかも。
好き嫌いが分かれるところ。
ちなみに嫌いではない。
が、文章に負けず、だーっと流し読み。 -
終了してしまったNHKブックレビューで紹介された覚えがあり、読んでみました。
下品…。
自分が本を読む理由のひとつに、正しい綺麗な日本語を学びたいということがあるのです。
この著者は青学の文学部を出ているのに…。
途中でやめようかと思いました。
でも読んでいくうちに面白くなり、しかも結構深いです。
そして最後にうるっときました。
>それが「あたしはあたし」の神髄です。
私も同感です。全部読んで良かったです。
仏教の本も出されているようで、読んでみようと思います。 -
表現が直截すぎて、露悪的。あんまり男女のことに興味がないまま年を取ってしまったからかもしれない。
介護のところは親殺しをもう一度(場合によってはもう何度も)することだ、と書いてあり、ある意味で覚悟ができた。 -
あ~更年期、誰もが通る女の道。悩める相談内容に絶望を感じるばかりだけど、それを淡々とかるく語ってゆくしろみさん。やっぱり女は強い。「がさつ、ずぼら、ぐうたら」を合言葉に絶望を乗りきりたいな。
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語り口調の本は苦手で読めないのを忘れてた。頑張ってみたけどムリ。密かな面白さもあるんだけど読み続ける原動力にはならなかった。挫折。
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ミッドライフクライシス、更年期などなど。
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タイトルがまずいい。そして中身も。落語調で女(と男の関係が主だけど、親子関係などもあり)の絶望的な悩みに回答していく。
色恋沙汰とか性とかの話が多いので、電車の中で読むのは若干気後れするのと、江戸っ子調なので、「ひ」が全部「し」になるのが若干読みにくい(ときどきよみ間違える)けれど、いちいち言うことはもっともだとうなづいてしまう。
結論としては、「あたしはあたし ひとはひと」ですね、しろみねえさん。