死ぬ気まんまん

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著者 : 佐野洋子
  • 光文社 (2011年6月18日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (198ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334976484

死ぬ気まんまんの感想・レビュー・書評

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  • 癌の宣告を受けて入院した日々の記録「知らなかった」
    そして癌が再発してからのエッセイ「死ぬ気まんまん」
    神経科クリニックの理事長、平井達夫さんとの対談。
    の3部からなる本。

    入院した日々の話は治療の様子について書かれていたりしますが、どれもご自身のユーモアをまじえて、重くならないように書かれています。
    そして大体は入院中に出会った他の患者さんとのやりとりについて書かれていて、それが面白かった。
    「あなただから話すけど・・・」と身の上話をする婦人の話。
    神様を信じる女性の話。
    ヤクザらしき男性の話。
    面白いんだけど、やはりどこか悲しい。
    そしてエッセイ「死ぬ気まんまん」は余命を宣告されてからの心情や思いが書かれている。
    赤裸々に。
    所々とりとめもない書き方になっているのは元々そういう文章なのか。
    それとも病気の進行のせいなのか。
    とにかく、率直な言葉で書かれているので、読んでいて苦手だとか嫌悪感を感じる人もいるかもしれないと思う。
    だけどケチな友人に対する見方も、病院で知り合った人たちとのやりとりにも、すごく人間くさい温かさと繊細な感覚を感じる。
    ご自分の死をまっすぐに見つめ受け止めて、そして死について率直に、カラッと書かれた本。
    だけど、やはり読んでてどこか悲しいと思ってしまう。
    作者の事が好きだと思ったからかもしれない。

  • 請求記号:914.6/San 資料ID:50062266
    配架場所:書庫入り口横 学生選書コーナー・指定図書

  • 2010年に亡くなられた佐野洋子さんのエッセイ。
    これまでのエッセイと重なる内容もありますが、手術を担当した医師との対談なども載っています。
    しかし相変わらず口が悪い(苦笑)
    でも佐野洋子さんの本音は読んでいて気持ちがいいんですよね。
    よくぞ言ってくれましたって感じ。
    死と向き合い、死を見つめ、多くの死を体験してきた佐野さん。
    タイトルの「死ぬ気まんまん」は、佐野さんの息子さんが母親を見て思わずつぶやいた言葉なのだそうです。
    面白いエッセイでした。

  • 確かに面白い、ぐいぐい読めてしまう。しかし文章としては言葉が足りていないというか、説明不足でしょうか。もっと緻密に書いてあるほうが好みかしらん。佐野洋子さんの友達だという物を欲しがり、ねだり、叶わないとなるとヒステリックになるけったいな女性。私ならこんな人と一緒にいたら気が変になるか、側にあるもので軽く刺してしまいそうになるでしょうね。 後半に出てくる「あなたにだから言うんだけど」と自分の人生を語る老婦人の話もまたうっとおしく、辛抱強く聞く佐野さんという人の物凄さを思ってみます。

  • 914
    3/9の選書ツアーにて購入

  • 死について語っているのに、なぜか笑えてしまう面白さだった。自分もこんな感じであっけらかんと死にたいですね。

  • 死を前にして 妙に高揚してみたり すべてのものに感激してみたり 救いを求めて 仏を考えたり やっぱり 痛みを恐れたり さばさばしているようで ちょっと気弱な少女が見え隠れする やっぱり 佐野さんはとても可愛い人 だったなぁ 愛らしい人です

  • タイトルに惹かれて手に取りました。

    それは、今年亡くなった知人が口にしていた言葉でした。

    明るく、まっすぐ、軽やかに。

    このように死を迎えられたら。
    と、そんなふうに思いました。

  • 1998~2009年に発表されたエッセイが3編と対談と短編1つ。
    『「あたし、まだいーっぱい
    言いたいことがあるのよ」

    私は闘病記が大嫌いだ。
    それからガンと壮絶な闘いをする人も大嫌いだ。
    ガリガリにやせて、現場で死ぬのが本望
    という人も大嫌いである。』
    キップの良い文章で、タイトルどおり死ぬ気まんまん。延命治療は拒否し、ジャガーを買い、タバコをすってる。退廃的で歌のうまいジュリーが大好きなんですね。『今のジュリーも好きである。なりふりかまわず食いまくっているようにデブになった。デブになっても平然としているところが、人間が大きい。郷ひろみが、懸命に昔の体形を保とうとしているのはセコイ根性で、人間が小さいと思う。』
    なんてのがおかしい。

    この本は初版は、2011年6月25日。佐野さんは2010年11月5日 72歳で亡くなっているから死後に出たことになる。中を読むと2008年にはだいたいできていたけどまだ書くことがあるとそのままにしていたとか。
    平井達夫さんというお医者さんとの対談も面白い。平井さんの話には印象に残るものがある。

    『生物学的人生論から言うと、種族保存が生物の存在の第一目的だと思います。だから種族保存のためなら、遺伝子が難でもやってしまう。人間も、遺伝子がちゃんとやってくれるのは五十歳から五十五歳ぐらいまでですね。五十五歳以上では個人差がすごく大きくなってきます。生活習慣により状態がいい人は元気だけど、悪い人はどんどん悪くなる。五十歳までは遺伝子が生存・生殖モードでプログラムされていますから、ほとんどの人は平等に元気に仕事ができるわけです。五十五歳以上で種族保存が済んだら、社会的に世のため人のためには必要かもしれないけど、もう生物学的にはいらないんです。』

    『人間には巨大なコンビュータがある大脳(自我がやどる)があるわけです。ここでいろいろ考えます。ところが、自分自身では生命維持や体の調節は何もできないんですよ。心臓を早く動かせますか。体温をあげたり、血圧を調節したり、腸を動かし、髪の毛や爪を伸ばしてる-誰がやってるのでしょう?あなた自身(大脳皮質)の命令ではやってないんですよ。脳幹や間脳とかその周辺の脳がやっているわけで、まったく動物と同じなんです。脳のシステムを考えると、自分と身体は別物なんです。あなたは身体を借りているだけなのです。したがって酸素呼吸に伴い身体が徐々に参加して、ボロボロになり朽ちてゆき、時が来て死ぬときはそれを地球に返すわけです。それで、大脳のコンピューターのスイッチがパチンと切れて、終わりと・・・。
    その前に、自身の大脳に蓄えられた知識を言葉や文字で子孫に伝える努力が必要です。また、ちゃんと子供を残して、ご先祖様から受け継いだDNAを松明のように受け継がせておかないとだめだということです。このように考えると、自分が死んでもDNAがすでに子孫に受け継がれ、自身の大脳に蓄えられたものも子孫に受け継がれており、自分が消滅してしまうわけではなく、死ですべてが無になるわけではないのです。』

  • Eテレの日曜朝8時55分から5分間「ヨーコさんの言葉」を見ています。短い時間ですが、内容が深いです。佐野洋子さん、2010.11.5、72歳で早逝されました。「死ぬ気まんまん」2011.6発行、豪放かつ繊細な佐野洋子さんの、読み手に元気を与えるエッセイです!

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死ぬ気まんまんの作品紹介

「あたし、まだいーっぱい言いたいことがあるのよ」元気に逝った佐野洋子が残した鮮烈なメッセージ。

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