女たちの武装解除 (VERY BOOKS)

著者 :
  • 光文社
3.66
  • (12)
  • (24)
  • (24)
  • (5)
  • (0)
本棚登録 : 192
感想 : 31
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (151ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334977054

作品紹介・あらすじ

超人気&問題連載「もしかしてVERY失格!?」でVERY批判!?の切り込み隊長・小島慶子が雑誌内で語ったこととは?性科学者・宋美玄さん、作家・高橋源一郎さんとの特別対談から、小島家家庭訪問ルポ、五月女ケイ子さんの書きおろしマンガまで、内容メガ盛り。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「受かったって落ちたっていいよ。あなたの価値は、そんなことで変わらないから。」

    受験する子供にかける言葉。さとなおさんの「そっちの方がいい人生。」もそうだけど、端的に表現できる力って素晴らしいと思う。

    「傍から見たら見栄えのしない暮らしでもその人にとってかけがえのないものがそこにはあるんだ、と想像することができない人は、どんなに優雅な言葉を使っても浅薄な物言いしかできない。」

    ついつい人のことには、無関心になって、無価値なものだと決めてかかる傾向はあるような気が。気をつけないと。

    「人生には採点係がいると信じていたころ、私はとても苦しかった。頭の中には太い筆を持った噂好きの番人が住みついていました。私は何年もかかってそいつを追いかけ回して、顔を見てやろうとようやく組み伏せました。そしたら15の私もおとなの私も、そいつと同じ顔をしていたのです。ママじゃなかった、友達じゃなかった。採点係は、私だったのです。」

    15歳の自分に語りかける形の「あとがき」。

    こんなにきれいな顔とスタイルで、商社マンの子で、帰国子女で、女子アナで…
    でも、同じように苦しんできたんだなあ、と思うし、その苦しみから、自分だけでなく、みんなで遠ざかろうとしている、その優しさに感動しました。

    15歳の僕はなんていうかな。

  • 妻になり母となった今,言葉の一つひとつが他人事でなく刺さる。
    慣れ親しんだ20代・独身の身軽さ・子どものいない自由さを失ったことを思い知り,地味で容赦のない毎日を手探りで駆け抜けたこの1年にふさわしい一冊。

  • 美容室や病院の待合室でVERYを開いて、小島慶子さんのエッセイがあり、面白いこと書いてるなぁ、共感もできるーと思っていたが、いつも帰りにそのことを忘れてしまい、やっと今回この本を手に取る。

    私はもうVERY世代ではなく、STORY世代だけど、小島慶子さんとはほぼ年齢が近く、この本は数年前に発売されたものだから当時を思い出しながら読んだ。

    小さい子供の子育て時期。
    母親というもの。
    世代間の子育て感覚の違い。
    ブランドだけに生きている人たちの馬鹿さ加減。幼稚園をいつまでも自分のブランドにしている大人がいることに笑った!
    自分が恵まれているならそこには感謝して、当たり前だと思わないこと。

    育ってきた環境も容姿も生活も全然違うけど、共感するところが多くて楽しめたし、なんだかぽろっと泣いてしまうところもあった。

    読んでよかった。

    次、女たちの和平交渉を読むぞ。


  • 雑誌Veryの連載コラムをまとめたものに、対談が加わったもの。
    ベースのテーマは、Very読者に代表されるであろう、記号化した消費者、特に出身校、出産などにブランド価値を見出す人たちへの批判だろう。自分自身が、帰国子女であり学習院大学を卒業して女子アナという、Very読者の崇拝の対象となるようなブランド人生を歩んできている。しかし、聡明な彼女は、そうした立場であることの窮屈さと、虚無感からか、中身の無いそうしたブランド信仰がいかに下らない、幼稚なものなのかということを痛烈に批判している。

  • VERYでこれ載せちゃう?!というくらい肩の力が抜ける良エッセイ

  • 新作の和平交渉から読んでしまったけど、感想はほぼ同じ。そちらで熱く書いてしまったので詳しくは割愛。
    この二冊は自分の育児論を見失いそうになった時、折にふれて読み返そう。

  • 子どもが生まれて、初めてVERYという雑誌を知った。
    本屋でパラパラパラ〜と見て、えっサングラスしてスーパーに買い物に行くの?!と驚きつつ、ページを戻って巻頭の小島慶子のコラムを読んだら「雑誌はファンタジーだ」と書いてあった。
    以来、その号の特集をバッサリ切り捨てる小島慶子のコラムを楽しみに雑誌を読むようになった。

    そのコラムをまとめたエッセイ。
    これまで小島慶子といえはバラエティ番組での歯に衣着せぬ喋りっぷりに、むしろ苦手意識があったが、こんなにも同じ母としての喜びや苦しみなどに共感でき、慰められ、励まされる存在になるとは思ってなかった。

    これから、辛いことがあった時には、手に取りたい。

  • いいお母さんだと思う。

  • VERY連載なのに、VERY批判からはじまるまえがき(笑)
    私は彼女の考えに共感し、時に彼女ほど真っ直ぐに向き合えない自分を後ろめたく感じる。
    小島慶子さんが好きだ。

  • 子育てしている方なら共感したり安心したり出来るのだと思うけれど未経験な自分にとっては子育てイコール恐怖という認識が強くなってしまった。
    実話というか、フィクションじゃないだけに当たり前だけど実感がこもってて怖かった。
    読むにはまだ早かったかも。

全31件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

エッセイスト、東京大学大学院情報学環客員研究員。学習院大学法学部政治学科卒業後、95〜10年TBS勤務。99年第36回ギャラクシーDJパーソナリティ賞受賞。独立後は各メディア出演、講演、執筆活動を幅広く行う。ジェンダーや発達障害に関する著述や講演をはじめ、DE&Iをテーマにした発信を積極的に行なっている。2014年より家族はオーストラリア、自身は日本で暮らす。連載、著書多数。近著に対談集『おっさん社会が生きづらい』(PHP新書)。

「2023年 『いいね! ボタンを押す前に』 で使われていた紹介文から引用しています。」

小島慶子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×