刑法総論 (法律学講座双書)

著者 :
  • 弘文堂
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (420ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784335302152

作品紹介・あらすじ

理論刑法学の新しい地平を切り拓く。西田刑法学の真髄を講義の臨場感そのままに伝える理論と実務を架橋するスタンダードテキスト、誕生。

感想・レビュー・書評

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  • 【概要・粗筋】
    結果無価値に基づいて書かれた刑法総論の教科書。初学者向け。

    某法科大学院が、入学する未修者に対して予習用として推薦する刑法総論の入門書。

    【感想】
    講義内容をテープ起こししたものをもとにしているため、文章は平易であり、かつ、判例や具体例が豊富なので大部分はスラスラ読み進めることができる。

    ただ、図表はないため、複雑な事例や学説間の異同などは、読んだだけではよくわからないところもある。レイアウトも素っ気ない。それから、学説の名前が何の説明もなく使用される(後述されるけれど)ので、刑法総論を全く学んだことがない人が最初から読んでも理解できない部分が残る。教科書として書かれているから、再読三読するのは当たり前にしても、不親切な部分が見られる。加え、評価だけして根拠が不明な箇所も散見するので、他に参考書が必要となる。

  • 各論は素晴らしい出来なのに,総論はあまりよくない。まず,理論体系が曖昧。因果関係のあたりなどは,あまり使えない。共犯論については専門だけあって詳細であり,この部分は比較的使いやすい。
    なお,罪数論が一切載っていないことも問題である。

  • 結果無価値論のコンパクトな総論。400ページなので全体を把握しやすい。各論点で山口説への批判が多いので、山口説を読んだ後だと比較して学習できた。

  • 西田典之先生の総論。
    非常に読みやすいです。判例も沢山引用されています。フラットに書かれています。条文からの議論が非常に好印象。定義、趣旨、他説、判例、自説の紹介という構成。
    ただ、自説には使いにくいかな。
    理由は、次のとおり。
    (1)条件関係における合法則的因果関係説の採用(Aあれば、Bありを問う)。議論としては最先端ですが。(2)因果関係論における経験則的因果関係の採用。この本で初出のものであり、他の本とか雑誌で見たことがありません。(3)一番大きいのは、錯誤論での、具体的符号説。妥当性はわかるのですが・・・。
    あと、罪数、場所的適用範囲などは薄いです。他の本で補充が必要です。

  • メモ。変わった説が多いという噂でしたが・・・。

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著者プロフィール

元東京大学教授

「2021年 『注釈刑法 第4巻 各論(3)235条~264条』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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