ロスト近代 資本主義の新たな駆動因

著者 :
  • 弘文堂
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  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784335551529

作品紹介・あらすじ

勤労精神の喪失(ロスト)、欲望の喪失(ロスト)。劣化していく日本社会。ポスト近代社会の煮詰まった停滞を破り、3・11後の危機を第二の文明開化へと転換する。気鋭の社会学者による、渾身の書下ろし現代社会論。

感想・レビュー・書評

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  • 社会
    経済

  • 近代 勤勉な労働による駆動
    生産の時代

    ポスト近代 人々の欲望消費の増大によって駆動

    ロスト近代 エコロジカルな生活様式、環境駆動型資本主義、高貴な野生人
    第二の自然の自生的な生成に寄与することに悦びを感じる。その悦びが駆動させる。

    バイオミミクリー
    自然の形態やプロセスを手本にして新たな技術を開発すること。地球に大きな負担をかけずに、新たな豊かさを享受できるかもしれない。
    人類は自然を破壊することによって豊かな文明を築いてきた。

    形態を機能にあわせて美しくせよ
    廃棄物を資源として利用せよ
    環境を多様化して協力せよ
    エネルギーを効率的に使え
    最大化よりも最適化を
    生物圏との均衡を保て
    情報消費を高めて物質消費を減らせ
    必要なものは地域で調達せよ
    制約条件を活かせ

    90年代の記号消費からゼロ年代の価値消費へ。

    第一の自然
    手つかずの自然

    第二の自然
    社会のなかで自生的に発展してきた第二の自然
    Wikipedia
    自己のアイデンティティや、社交的空間から解放されたところで、新たな対象性を構築する。

  • 本書で提唱されているロスト近代という仮説がデカすぎて説得力に欠けると感じた。また、著者の頭の中に先にストーリーがあって、それを支持するような根拠をこじつけで持ってきている感が否めず、それがまた説得力を欠く要因になっている気がする。さらには表現がまどろっこしすぎて主張そのものが分かりにくかった。

  • バブル崩壊後の20年をロスト近代として、それ以前の消費拡大による経済成長時代と区別している。
    未だに消費拡大により成長している国は多いが、早くからこの政策から切り替えてきている国々も多い。たとえば、北欧がそうである。数年前から、フィンランドの教育制度について紹介されるように鳴り、一部の教科書も翻訳されたりしている。フィンランドは正解を見つける方法を磨く教育である。明確な正当がないときにでも、それがなぜ回答になるかを考えさせる教育である。考え方を学ぶということは、応用が効くということなので、労働の流動性が高くなった現代に対応できる人が増えるということである。
    何があると平等なのか?就きたい職業に就く自由、住みたいところに住む自由、こうした自由があれば平等と感じるのかもしれないが、職業訓練を受ける自由(平等)というが新しい考え。職業訓練を受けることで就職機会を平等にする。これが北欧型社会の一つの考え方。就職できない若者が増えている日本や海外において、就職機会を平等にするという考えはない。そもそも平等だと考えられている。

    本の後半では北欧型社会のモデルである新自由主義について丁寧に解説している。前半の消費社会の分析については、専門知識がないと読みにくいかもしれない。正直ボクも十分理解できたとは言いがたい。後半の新自由主義についてだけでも読むと良いかもしれない。お勧めです。

  • 橋本努の著書はこれが初めてだったけど、この人の本っていつもこんななの?引き込まれるものが何もないんだけど。しかもあえてわかりづらい表現使ってる気がする。あとやたらに本の引用してくるし。なんなの?何がしたいの?本の紹介がしたいの?読むのがしんどくなって68ページでダウン。

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著者プロフィール

橋本 努(はしもと・つとむ):1967年、東京都に生まれる。横浜国立大学経済学部卒業。東京大学大学院総合文化研究科課程単位取得退学。博士(学術)。現在、北海道大学大学院経済学研究科教授。シノドス国際社会動向研究所所長。専攻は社会経済学、社会哲学。主な著書に、『自由原理――来るべき福祉国家の理念』(岩波書店)、『解読 ウェーバー『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』『経済倫理=あなたは、なに主義?』(ともに、講談社選書メチエ)、『自由の論法 ポパー・ミーゼス・ハイエク』(創文社)、『帝国の条件 自由を育む秩序の原理』(弘文堂)、『自由に生きるとはどういうことか 戦後日本社会論』『学問の技法』(ともに、ちくま新書)、『消費ミニマリズムの倫理と脱資本主義の精神』(筑摩選書)など多数。

「2024年 『「人生の地図」のつくり方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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