- Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
- / ISBN・EAN: 9784336040060
感想・レビュー・書評
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根岸鎮衛『耳嚢』より「石中蟄龍の事」
啓蟄以外で初めてこの字使ってるの見たわ。
地中などに潜む龍、とのこと。
あまりにもロマンがある。
田中貢太郎「室の中を歩く石」
なんだかヘンな話で、なんだかすきだな。
こういうのに長野まゆみの「鉱石倶楽部」が掲載されてるの、なんかびっくりだな。
まあ正に長野まゆみでございって感じで好きだが。
塚本邦雄「青晶楽」
な、なんだこの読書体験は……。
なんていうんだ、こういう散文は……。
これが、塚本邦雄……。 -
2015年9月22日読了。
読んだことのあるものの収録も多かったけれど、とにかく、とても魅力的な一冊であった。 -
石の夢(澁澤龍彦)
☑貝の火(宮沢賢治)
☑水晶物語(稲垣足穂著)
異石(杜光庭『録異記』 岡本綺堂訳)
石髄の話(葛洪『神仙伝』 飯塚朗訳)
狐の珠(戴孚『広異記』 前野直彬訳)
石を愛する男(蒲松齢『聊斎志異』 増田渉訳)
巡礼のひとりごと(ヴォルケル 栗栖継訳)
石の女(ピエール・ド・マンディアルグ 生田耕作訳)
食べる石(種村季弘)
産む石(種村季弘)
石中蟄龍の事(根岸鎮衛『耳嚢』 須永朝彦訳)
懐中へ入った石(『梅翁随筆』 須永朝彦訳)
動く石(柴田宵曲)
室の中を歩く石(田中貢太郎)
サファイア(寺山修司)
水晶の卵(ウェルズ 小野寺健訳)
博物誌より(プリニウス 佐藤弓生訳)
フォシオログスより(作者不詳 梶田昭訳)
雲根志より(木内石亭 須永朝彦訳)
☑鉱石倶楽部より(長野まゆみ)
白描・白描以後より(明石海人)
青色夢硝子(加藤幹也)
馬鹿石、泥石(サンド 篠田知和基訳)
妖気噴く石(石上堅)
クマルビの神話(矢島文夫)
岩(オマハ族の歌 金関寿夫訳)
石の花(日野啓三)
石の言語(ブルトン 巌谷國士訳)
鍾乳石(ガスカール 有田忠郎訳)
黄銅鉱と化した自分(池沢夏樹)
断片・続断片より(ノヴァーリス 飯田安訳)
石(西条八十)
ファルンの鉱山(ホフマン 種村季弘訳)
山の親方(バジョーフ 佐野朝子訳)
青晶楽(塚本邦雄)
解題(高原英理) -
青色夢結晶がすき
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「鉱物」をテーマにした文学を集める。石・宝石・結晶などの無機物たちの愛と憧憬を描いた随筆、博物誌、神話・伝話・民間伝承、怪談奇談、思想・随想、小説、詩歌等、古今東西36作品を紹介。
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第6巻 全20巻
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「鉱物」についての古今東西の小説・随筆・詩などを集めた本。
企画展とか、「印象派」だとか「ゴッホ」の作品ばかりを集めたものより、「人間」とかについて、テーマ別にごったに集めているものがすき。
ただあまりそういう展覧会はないのだが。
というのも、全部調べるキュレーターの苦労が大きいからだと思う。
一回授業で、仮想展覧会のキュレーターのレポートがあって、そいうテーマを選んだんだけど、世界中から集めるのはつらかった。国宝とかばんばんもって来ちゃったし。
このシリーズは、若干偏りがあるけど、1世紀のローマの博物誌から現代日本人の小説まで、とてもがんばって載せている。
今から10年前の本なのかぁ。
①全く違う時空に存在しながらも、
隣のページに載せられることで、
「鉱物」に対する人間の共通の考えや恐れが、面白いほどみえてくるのだ。
②これに載っていなければ知らないような、昔の人の作品や今の人の作品が読める。
③偏りがあるといったのは―
ちょっとロマン主義的かな?
文学と科学の融和なんだけど。
まゆつばな科学のことが美しく書かれている、というか。
きれいな公園か、コンクリートのオアシスかなんかで一気に読まないと大変な本です。
ながーいし、現実離れしていて。
でも読んだあとなんとも言えぬすてきな気分になるから、このシリーズはすきなのです。 -
鉱物をテーマとした全集。
澁澤龍彦の「石の夢」をはじめ、鉱物に関するあらゆる文章が集められてます。
幻想文学もあれば鉱山見学の随筆もあり、博物誌もあり伝説もあり神話もあり…。
いろんな文章をざざっとなめたい時におすすめ。 -
石や鉱物・鉱石にまつわる世界各国の短編をまとめたもの。
鉱石の滑らかな表面や、透明さ、輝きなどが好きで好きでたまらないあなたにおすすめです。