魔王の足跡 世界探偵小説全集 (43)

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制作 : 武藤 崇恵 
  • 国書刊行会 (2006年1月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (370ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784336044433

魔王の足跡 世界探偵小説全集 (43)の感想・レビュー・書評

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  •  新雪の上に忽然と残された二足歩行する蹄鉄の跡。生垣を乗り越え建物をも通り抜けて行きついた先には殺害死体が。足跡の出現と付随して現れる青い女の亡霊。すわ人智を超えた魔物の仕業か。という怪奇色豊かなミステリ。もちろんミステリであるからには手品の種はあり、新雪上の足跡というのは使い古されたもののひとつなので、犯人がいかにして不可能に見える足跡を残しえたかというのはミステリを読みなれた人には見え見えではある。怪奇色を拭い去ってみれば、現実にはかなりアクロバティックなこともやらなきゃならないし、だいたい雪に閉ざされた集落で関係者も限られるので、犯人の予想も難しくない。天窓の周りの足跡とか大変だし、これだけの小細工を誰にも見とがめられずにできるのかというのも相当無理があるような。

  • 妻が自殺し叔父であるポプルウェルの家に滞在するグレゴリー・クレッシング。毎夜友人ジョージの酒場に飲みに行くポプルウェル。酔った時にポプルウェルが目撃する「青い女」。ある雪の夜が開けた日村に残された蹄の足跡。足跡をたどるグレゴリー。足跡の先に吊るされた男モンタギュー・メイスン。金に汚く女性関係も多かったメイスンの死。謎の足跡を悪魔の足跡と考える村人。ランスロット・カロラス・スミス警部の捜査。同じく足跡が現れた日に起きたクロクスリーの殺害事件。

  • 雪の足跡系は性に合わん。

    事件捜査までの不可解さの描写と伝説を照らし合わせるとこまではわくわく。

  • 怪奇趣味がベースになるので、「退屈するかな?」と危惧していたが、それはほんの序盤だけのことで、物語が動き出した後はさくさく読めた。足跡、死体、悪魔の仕業──とにかくどこまでもこのテーマで引っ張っていく。過剰な心理描写も、脇道に逸れるエピソードもないので、シンプルに謎と向き合うことができる。不可能犯罪を納得させるトリックとしては、この程度で充分おつりがくる。多少強引な部分もあるが、それはそれで斬新だし、地味な伏線もちゃあんと拾ってあるので、謎解きシーンが楽しかった。典型的な本格作家なので、機会があれば他作品にも挑戦したいと思う。

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