ネクロフィリア
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★4.52
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みんなの感想・レビュー・書評
死体とセックスすることに淡々と勤しむ主人公に激しく興奮する。
フランスのお耽美な世界を堪能できる一方で、
日記としての記述はまるでレポートを読むような気分。
嗅覚や触覚を刺激してくる生々しさと、無感情で距離を感じる思考回路のバランスがたまらない。
挿絵や装丁も含めて本当に綺麗な一冊。
何がなんでも手元に残したくなること間違い無し。
内容は
ネクロフィリアの男の日記調。
墓から屍体を掘り起こしては
自分の部屋に連れ帰り、愛でる。
腐敗がどうしようもなくなってきたら
川に流してお別れする。
文字も大きめ、行数少なめで読みやすい。
淡々と書かれているのに、死の匂いがぷんぷんする。タイトル通り、ネクロフィリアの話で、個人的には全然そんなの興味なかったんですが——うっかりと屍体愛好家を好きになってしまいそうになりました。かもされます。
私が読んだ本は装丁が画像とは違っていて、黒に銀の箔押しのシンプルだけどもゴシックな雰囲気の装丁で、私は読んだ本の方の装丁が好きです。作者の挿画も入っていました。
「私は自分の職業が嫌いではない。屍体の様な象牙、青白い陶器…。まさしく古物商の仕事は、ほとんど理想的なまでに屍体愛好的な職業である」。父親から譲り受けた骨董店を経営するリュシアン・N。8歳の時母の屍体を美しいと思い、射精し、それ以来、死と屍体を愛する。生身の肉体に、性欲は決してかき立てられない。老若男女問わず(赤ん坊まで)、屍体は恋人であり友人であり、決して見返りをリュシアンには求めない。「カイコ蛾」の香りの屍臭をこよなく愛し、必ず来る別離に悲しむ、1人のネクロフィリアの4年に渉る日記の形式を取った小説。
こちらにまで匂いが伝わってきそうな、愛好者の歓喜が伝わってくる…引きこまれる感じがありました。そしてフランスらしい。
すごくフランスの香りがします。
死への憧れとか、どうしようもないジレンマとかいろいろあります。
結局自由に生きる主人公が羨ましい。

僕にとっては、この上なく甘美な時間を貰えた本。
日記なのだけれど、死体を愛していることが伝わってきて、溜め息が出る。
淡々と書いているので、彼の感情の起伏などは感じられないのだが、沁みるような愛情...





