- Amazon.co.jp ・本 (538ページ)
- / ISBN・EAN: 9784336052803
作品紹介・あらすじ
アレクセイ・トルストイ原作。ジプシーの女占い師に、自分の出世とひき換えに世界の破滅を宣告された会計士シメオン・ネヴゾーロフ。不吉なさだめ"イビクス"の徴しのもと、ネヴゾーロフは得体の知れない登場人物たちと出会いながら、ペトログラード、モスクワ、ハリコフ、オデッサ、イスタンブールへと漂浪してゆく。混迷するロシア革命を背景に、しぶとく生き延びるネヴゾーロフの道行きを、悪夢のような幻想的筆致で描いたバンドデシネ作品。
感想・レビュー・書評
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<閲覧スタッフより>
ロシア革命のなかを貪欲にしぶとく生き延び漂浪する男・ネヴゾーロフの物語。トルストイの原作をもとにぼんやりと夢をみているような不思議なタッチで描かれた魅力的な作品です。
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所在記号:726.1||ラハ
資料番号:10202166
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所在記号:726.1||ラハ
資料番号:10202166
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ずっと欲しかったこの本、今年の神田古本市で半額でゲットしました!
しがない会計士だったシメオン・ネヴゾーロフは、ジプシー女の予言にみちびかれるように、激しい暴力が噴出するソビエト革命の時代を、運と才覚をたよりにしぶとく生き延びていく。浮沈をくりかえす彼の旅にともなって、舞台はサンクトペテルブルグからモスクワ、ハリコフ、オデッサ、イスタンブールへ。白黒だけの絵筆で描き出される主人公とその背景は、奥行きと動きを感じさせて、まるで映画を観ているかのよう。金と女に目がなくて小ずるい主人公なのに、いよいよダメかと思いきや、また起き上がって目ざとくチャンスをつかむその姿が、最後にはいっそすがすがしい笑いを呼び起こす。暴力に満ちた大きな世界と、卑小な人間との対比が激烈な印象を残す傑作です。 -
描きぶりがかなり刺激的。実験的な描写を多用していて、絵だけ観ていても楽しめる絵画的な作品。物語はすったもんだしていて、なかなか集中して入っていけない。絵にひきずられるということもあるのかも。