アイルランド・ストーリーズ

  • 国書刊行会
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  • Amazon.co.jp ・本 (372ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784336052889

作品紹介・あらすじ

稀代のストーリーテラーが優しく、そして残酷にえぐりとる島国を生きる人々の人生模様…O・ヘンリー賞受賞作を含む全十二篇。『聖母の贈り物』につづくベスト・コレクション第2弾。

感想・レビュー・書評

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  • 鴻巣さんのエッセイで、チラリと登場。
    心魅かれて読んでみた。

    アイルランド出身の作者の、
    12篇を収めた短編集

    焦点を当てている部分が暗く辛いエピソード、
    あまりにも重く…
    登場人物も怒りやあきらめを抑えて生きているように感じて、
    「こんなことばっかりじゃないよね」と独り言

    以前私には辛すぎて挫折したオコナーを彷彿とさせたが…

    読み進み、
    このレビューを書くにあたりパラパラと見直してみると
    ああ、そうそうこのお話し!などど
    なぜだか懐かしいような気分、
    すっかり私の中にしみ込んでいるようだ。

    国レベルの対立その他の事情で
    実際の人生に大きな影響が出る、
    と言う体験が無く、

    悩みと言えば身の回りの狭い空間でしか発生しない私は
    あまりにも呑気だ。

    「キャスリーンの牧草地」は身につまされて忘れられない。
    「聖人たち」は何度も読み返したくなる。

  • 2010年刊行のガイブン、という意味では読み遅れたかもしれないが、それは、私にはほとんど気にならない。アイルランドらしいものを手にした、という充実感に満たされている。以後、ちゃんとした感想は可能ならばここに付加しますので、先取り☆5つ、で御勘案くださいませ。ともあれ、とりいそぎ。〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜2011年3月12日まだ味読してなかったこの本が目に留まったので、部屋から持ち出した。以来、通読、拾い読み、ただぱらぱらする…、とにかくこの本を中心に1箇月以上を過ごした。淡々としているようで、しかしもちろんそれだけではなくて、残酷だなあと思う瞬間もあるけれど、でもつまりそういうことなんだよな、とか。たいした感想言ってなくてごめんなさい。何度も読める、違うようにも読める、いろんな読み方ができる。とにかくここ2箇月の私にとってありがたい1冊でした。たぶんこれは、いつもわかるところに置いといて、ときどき読み返すと思う、間違いなく。

  • 幸せだけの物語はひとつもないからそこ余韻があるのか。人は幸せなだけで生きてるだけじゃないんだなぁとしみじみ思う。





    【女洋裁師の子供】
    カハルは父の車の修理工場で働いている。
    ある日、スペイン人のカップルがプールダーグの聖母像を見たいので案内してほしいとくる。
    カハルは案内して帰る途中、バックミラーを見ると2人はキスをしていた。
    そしてちょうどその時、女の子が飛び出してきて轢いてしまう。
    しかし、止まらなかった。カップルは特別気付いておらず抱き合ったまま。
    夜中に気になって現場に行くが、女の子はいなかった。
    青い家に住んでいる女の子だ。洋裁師である未婚の母に育児放棄されているとの噂。
    半マイル離れた石切場で女の子が発見される。
    青い家の女は知ってるんだよという内容をほのめかし、でも警察には話してないからという。
    しかし、石切場に女の子を置いたのはこの女である。カハルはわかっている。
    カハルはそれからずっと罪の意識に苛まれ一人で苦しむ。たらればばかり考える。
    カハルは女の家を訪ねる。

    本当のことを警察に話すと伝えに行ったのか。
    女に謝罪しようとしたのか。


    【キャスリーンの牧草地】
    父親に借金と融資のため、娘のキャスリーンは近所のショーネシー家へお手伝いの仕事をすることになった。休みの日にしか実家へ帰れない。
    最初奥さんの指図でわからないことも多く苦痛だったが、しばらくして旦那さんのセクハラが始まる。こちらの方がもっと苦痛だった。
    実家にも相談できなかった。
    やめてほしいと言うがやめず、キャスリーンは諦めるようになる。

    実家はキャスリーンの犠牲で安泰。虚しく悲しい話だ。
    何を生きがいに生きるのか。感情を殺して生きていくしかなくなって。もう屍みたいだ。

    【第三者】
    ボーランドとその妻の不倫相手レアードマン。
    会うことに。
    学生時代の話になり、同じ学校であることがわかる。
    ボーランドはレアードマンが当時虐められていたのを知っている。
    レアードマンは、いい学校だった、教育は良かったと言う。
    ボーランドはイライラした。
    その後学校での話や妻は妊娠できないと言ったりする。
    レアードマンは呆れて怒り立ち去る。
    その後、ボーランドは妻との結婚式やその後の生活について回想し、その後は妻がレアードマンの映画のようなシーンを思い浮かべる。
    ボーランドは俺は第三者だなと思う。

    ボーランドはあっさりと妻をレアードマンに渡すつもりだったけど、出来なかった。
    やっぱり少しはまだ愛があり、手放したくなかったから?レアードマンみたいな男に負けたくなかったから?妻だけ幸せになるのがくやしい?嫉妬?
    全部が理由かもしれない。複雑な気持ちになるんだろうな。

    【ミス・スミス】
    ミス・スミスは教師で、ジェイムズが気に入らずいじめていた。
    ジェイムズは先生が好きだったのにいつも嫌味を言われていた。
    ジェイムズはおじさんに傷つけられたらどうしたらいいのか聞く。仕返し、痛い目に合わせるんだよと。
    その方法を知ったジェイムズ。大人のやり方でミス・スミスを痛い目に合わせる。
    痛い目どころじゃない、恐怖だ。

    人の嫌な面、裏の顔などの描写が多い作家だけど、この短編は恐ろしい。
    それにしても、嫌味なことを言われ続けても好きだったというのは、どういう心理だ?


    【トラモアへの新婚旅行】
    孤児院で育ったデイビーは15の時にキティのいる農場へ引き取られ、仕事を手伝っていた。
    大人になり、キティと結婚することに。キティはよその男との子供を妊娠していて堕胎するつもりで、新婚旅行で病院へ行くができなかった。
    デイビーはそんな妻でもよかった。憧れていた女と結婚できるから。

    自分の価値観。デイビーは素晴らしい女と結婚すると思っているけど、価値観が低くなった人は、よその男の子を妊娠してたとしても結婚できる。
    それでいいんだね。

    【アトラクタ】
    かつての教え子が、旦那が殺され、それに反発する運動していたら自分もレイプされて自殺した。そんな記事を見たアトラクタ。
    アトラクタの子供の頃の回想がずっと続き、このストーリーがどこへ繋がるのかと思った。
    子供の頃とてもお世話になった2人がずっと過去にアトラクタの両親を殺したりひどい行いをしていたことを耳にするのだ。
    アトラクタは、現在の教え子にその一連の話をするが、子供たちはそんな話をする先生に困惑する。
    どんなに悪いことをした人でも、いつか将来いい人になるかもしれないのだと。

    同列に考えるのは難しい。
    アトラクタはずっと事実を知らずに、すでに親切になっていた両親を殺した2人と知り合った。
    教え子は酷い目にあったのを酷い人間から受けたという事実だけだ。
    そのままもし生き続ければ、犯人は変わっていただろうか。
    変わっているかもしれないけど、許すことはできるのだろうか。

    【秋の日射し】
    モラン参事の娘が久しぶりに恋人を連れて帰ってくる。
    恋人はアイルランドの歴史文化にとても興味をもっており、モラン参事に話す。
    モラン参事は他の娘の夫にもやや不満なところもあって難癖をつけている感じ。
    誰を連れてきても文句言いそう。
    最後の娘も結婚するだろうし、牧師館からは誰もいなくなり、亡き妻の影もそれと同時に遠くへ行ってしまう。

    【哀悼】
    リアム・パッドは田舎から出て自分を試したかったが、親方に嫌がらせを受けたり、変なテロに巻き込まれそうになり、結局田舎へ戻る。
    自分と同じような感じで実際に自爆テロを行った青年がいて、自分はもうちょっとのところで同じ目にあいそうだったが、逃げたのだ。逃げ出した勇気はその自爆テロの青年のことを思い出したからだ。彼はずっと哀悼を続ける。


    【パラダイスラウンジ】
    誰にも気付かれなかった不倫の話。

    【音楽】
    ジャスティンは子供の頃、神父とおばさんにピアノの才能があると言われ、他の子達と遊ぶことなくレッスンを続けていた。
    父親の下着売りのセールスを続けている。
    大きくなって神父が亡くなり、おばさんから、ピアノに縛り付けずに他の子達と遊ばせてあげればよかったと。
    結局才能はないのに、おばさんたちが息子代わりにして手放せなかった。
    ジャスティンは汚い言葉でおばさんを罵って出て行く。


    【見込み薄】
    お金に困った女が旅に出て男を騙していなくなる。
    男は本気だった。傷付いた。
    女もある程度は後悔していた。
    戦争後に女は男に手紙を書く。


    【聖人たち】
    わたしはむかし、屋敷が燃えて生き残ったのは、自分、母、お手伝いの9歳年上の美しい顔立ちのジョセフィンだった。
    母は悲しみで自殺。
    残ったのはわたしとジョセフィン。
    別れ離れになったが、ジョセフィンが危篤との電報が届き会いに行く。かつての美しい面影はなかった。
    周りの人の話を聞くと、聖人だったと。
    いつも祈っていた。あの火事が終わってからずっと。
    わたしは母が死んだ時以来、初めてジョセフィンが亡くなって涙を流す。

  • 文学

  • 追悼ウィリアム・トレヴァー。何度再読したかわからない、読書人生を変えてくれた本。この1冊の中に何度読み返しても褪せない深みを湛えた短編たちが詰められている。わずかな頁の中に詩情豊かな筆致で綴られた、私たち人間の醜さ、愚かさと美しさ…話を読み終えた時に確かに感じる、そんな私たちの愚かさを包み込むようなトレヴァーの慈悲に充ちた眼差し…これまでの文学史に名を残してきた短編の名手たちと同じく、愚直に'ひと'を描き続けてきたトレヴァー。そんな彼の作品はこれからも本好きの人々の中で滔々と永遠に読み継がれてゆくだろう。

  • アイルランドというタイトルに惹かれて読んだ。
    政治や宗教の問題。長い紛争の歴史。
    そんな環境に身を置きながら暮らす、普通の人々の日常が綴られており、自分にとってはショッキングでもあった。
    心が憂鬱になる作品が多いのは、人々の背景にある哀しみや葛藤を、作者は見過ごすことが出来ないからなんだろうなと思う。
    繰り返さないように、希望がついえてしまわないように、皆が救われるように‥。
    それを、柔らかい目線で語りかけているように感じた。

  • 他国を移動する人々について書かれた作品を集めたのが近刊の『異国の出来事』。同じ訳者による『アイルランド・ストーリーズ』は、アイルランドに根を生やした人々の姿を描いた作品を集めたものだ。路傍の聖母像の話に始まり奇跡の話で締める。昔のLPレコード・アルバムになぞらえ、A面6曲、B面6曲の全12篇からなる短篇集。訳者のこだわりがわかるのはLP世代だけだろうが、いつまで存在するか分からないデジタル機器に比べ、ほぼ半永久的に復元可能なアナログ音源にトレヴァーをなぞらえたくなる、その気持ちはよく分かる。

    実は数年前に一度読んでいるのだが、初めてトレヴァーの世界に触れたせいもあって、読後の印象がまとまらず、感想を書かずに済ませてしまった記憶がある。それでいて、その重苦しいようでいて何処か切なさを秘めた独特の味わいだけは深く心に残っていた。それ以後、新作が出るたびに読んできて、迂闊なことにようやくこの頃その作品世界が見えてきたというのが本当のところだ。かめばかむほど味が出てくるというとなんだかスルメみたいだが、読めば読むほど味わいが深くなる。言葉をかえて言えば、初読者にはとっつきにくい作家なのではないか。

    その原因のひとつがアイルランドという国についてあまり知らないということがある。『異国の出来事』に出てくるヴェネツィアやパリと比べると、『ユリシーズ』の舞台として知られるダブリンはまだしも、ベルファストやコークといった地名はいかにもなじみがうすい。しかし、アイルランドの人々にとってベルファストは北アイルランドの首都というだけではない重い意味を持つ土地なのだ。以下「訳者あとがきにかえて」を参考に簡略に記す。

    16世紀、嫡子の欲しいヘンリー8世が離婚を許さないカトリックに業を煮やし宗教改革を断行した結果、英国最古の植民地であるアイルランドは多数のカトリック信者を残したまま支配者層だけがアイルランド聖公会(プロテスタント)に改宗する。これが問題の始まり。その後1916年にダブリンで反英武装蜂起が起き、アイルランド共和国軍(IRA)と英国政府が派遣した特別警備隊の間で激しい闘争がくり返される。1921年アイルランドは独立を勝ち取るも、ベルファストを首都とする北アイルランドとダブリンに首都を置くアイルランド自由国のふたつに分裂する。

    国民の大多数がカトリック信徒のアイルランド自由国(1949年英連邦脱退、現在のアイルランド共和国に至る)は教会の倫理規範に沿った政策をとり、それに違反する図書や映画の検閲、離婚や妊娠中絶を法律で禁止するなど厳しい施策を国民に強いた。一方北アイルランドでは、プロテスタントが多数派を占め、少数派のカトリック住民を差別し続けた。その結果カトリック系とプロテスタント系の武装組織の対立が三十年も続く北アイルランド紛争を引き起こし、多くの市民が犠牲となった。

    「見込み薄」のミセス・キンケイドは結婚詐欺師。カモを探してたどり着いた町で農園を営むブレイクリーを見つけ近づく。独り居に慣れた男は容易に心を開かないが次第にその距離は縮まる。男のプロポーズを拒みながら、小切手を書かせるテクニックが見せ場だ。再会を約束し、女は小切手を手に町を去る。男は銀行からの連絡で金が引き出されたことを知る。約束の場所に女は現れなかったが、ブレイクリーは心のどこかに希望が残っているのを感じる、という話。

    ブレイクリーは色とナンバーが酷似していたため誤って車に仕掛けられた爆弾で妻子を亡くした過去を持つ。女の方も親から受けついた下宿屋の収益をフィアンセに騙し取られた苦い過去がある。過去に苦しめられる二人が、少しずつ現在を受け容れようと思うようになる、その背景にあるのがミセス・キンケイドがバスの運転手と話す場面でさらりと触れる<ベルファスト和平合意>だ。長く続いた紛争が、ようやく終わろうとしている。簡単には戻りはしないが、人々は平和への希望を頑固に守ろうとしている。誰もが共通して感じる希望の光、それこそがブレイクリーの根拠のない希望の出所にちがいない。やがてそれはベルファストに暮らすミセス・キンケイドの胸にも届く。

    巧みに展開させるストーリーの背後に、当時の社会がもつ感情や色彩を裏打ちすることで、物語の強度を増す。さほど分量のないトレヴァーの短篇が尋常ではない重量感を保持するのは、表面に出ないこうした工夫があってのことだろう。海外でも読まれることを意識しているのか、トレヴァーの筆は、事情に疎い日本人にも理解できるよう意を尽くしている。初読時にはそれが読みとれていなかった。ナボコフではないが「読書とは再読のことだ」とつくづく思う。

    「哀悼」が扱うのも爆弾テロ。主人公リアム・パットはアイルランドの青年。工務店では使えない奴と思われ、セメントミキサーの番ばかりさせられ腐っている。ロンドンなら、ちゃんとした仕事があると思い、伝手を頼って渡英する。しかし、待っていたのは派遣仕事で、現場ではいじめにあう。そんな時、酒場で知り合ったアイルランド人から仕事を頼まれる。それが爆弾テロだった。今の境遇に不満を持つ若者をリクルートしてテロリストに仕立てる、という極めて現代的な主題がトレヴァーの手にかかると、まぎれもないトレヴァーの刻印が押された極上の短篇となる。

    マイケル・コリンズのような英雄になれると言われ、その気で爆弾を入れたバッグを抱えてバスに乗り込んだリアム・パットは思い出す。父親が新聞を読んで「こんなみじめな英雄ってあるもんか」と言ったことを。一回目の爆弾テロは暴発によって失敗していた。父親が読んでいたのは運び屋の若者の葬式の記事だったのだ。名前も知らない若者が自分と重なり、リアム・パットはバスを降りる。故国を棄ててまで移住した異郷でまた虐げられる若者の切なさが心に痛い。こうしてテロリストは作られていくのか、と腑に落ちた。

    不倫相手と最後の旅に出たベアトリスが旅先のバーで出会ったのは楽しそうに席を囲む一組の老夫婦と念入りに化粧した女の三人連れ。乾杯を交わした時ベアトリスには分かった。老女が男を愛していることを。そして男もまたそれを知っていることを。離婚の許されない時代、妻帯者を愛した女はその愛を心の奥に秘すしかなかった。男もそうした。そのまま歳をとって今があるのだ。それを見てベアトリスは自分のいやしさを恥じる。しかし、ドゥニーには、また別の思いがあった。

    ドゥニーは八十二、三歳。ベアトリスは三十二歳。ドゥニーがベアトリスの年頃、アイルランドの生活様式には「不倫や離婚や明るい茶色の自動車なんてものは含まれていなかった」。自立して間もない国はカトリックであることを精神的支柱に据えた。映画館の案内嬢だったドゥニーは化粧が濃いと神父様に目の敵にされていたのだ。半世紀の時間差をはさんで、ふたりの女が互いの境遇を羨む「パラダイスラウンジ」。南のアイルランド共和国に住む者にも嘆きはあったのだ。

    12篇のどれも、甲乙つけがたい選び抜かれた傑作ばかり。紹介しきれなかった作品にもアイルランドの歴史が色濃く影を落としたものが多い。なかには読むのが辛い話もある。逆に、暗澹とした展開に突然穏やかな光が差し込む「秋の日射し」のような話もあって、折れてしまいそうな心をなぐさめてくれる。シングル盤ではなく、アルバムとした所以であろう。一気読みは避けて、一話一話をじっくり味わうことをお勧めする。

  • アイルランドを舞台にした話。

  • アイルランドの歴史をざーっとおさらいしてから読むと、更に味わい深い作品集。

  • 「全身翻訳家」で紹介されていたので,借りてみた。
    しみじみした話が多い。

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著者プロフィール

Willam Trevor Cox 1928-2016.
1928年、アイルランド・コーク州生まれ。
本書はペンギン社版
トレヴァー短編集『After Rain』(1996)の全訳。
邦訳書に、
『同窓』
(オリオン社、鈴木英也訳、1981年)、
『リッツホテルの天使達』
(ほおずき書籍、後恵子訳、1983年)、
『20世紀イギリス短篇選 下 岩波文庫』
(「欠損家庭」(ウィリアム・トレヴァー)所収、
 小野寺健編訳、岩波書店、1987年)、
『フールズ・オブ・フォーチュン』
(論創社、岩見寿子訳、1992年)、
『むずかしい愛  現代英米愛の小説集』
(「ピアノ調律師の妻たち」(ウイリアム・トレヴァー)所収、
 朝日新聞社、柴田元幸・畔柳和代 訳、1999年)
『フェリシアの旅  角川文庫』
(アトム・エゴヤン監督映画化原作、角川書店、皆川孝子訳、2000年)、
『聖母の贈り物  短篇小説の快楽』
(国書刊行会、栩木伸明訳、2007年)、
『密会 新潮クレスト・ブックス』
(中野恵津子訳、新潮社、2008年)、
『アイルランド・ストーリーズ』
(栩木伸明 訳、国書刊行会、2010年)、
『恋と夏  ウィリアム・トレヴァー・コレクション』
(谷垣暁美 訳、国書刊行会、2015年)、
『異国の出来事  ウィリアム・トレヴァー・コレクション』
(栩木伸明 訳、国書刊行会、2016年)、
『ベスト・ストーリーズIII カボチャ頭』
(「昔の恋人 ウィリアム・トレヴァー」所収、
 宮脇孝雄 訳、早川書房、2016年)、
『ふたつの人生  ウィリアム・トレヴァー・コレクション』
(栩木伸明 訳、国書刊行会、2017年)、
『ラスト・ストーリーズ』
(栩木伸明 訳、国書刊行会、2020年)ほか。



「2009年 『アフター・レイン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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