吉祥寺「ハモニカ横丁」物語

著者 :
  • 国書刊行会
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (202ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784336058997

作品紹介・あらすじ

近年、人気の街として知られる吉祥寺。この街の新たなランドマークとして「ハモニカ横丁」が注目されている。本書ではその成り立ちから現在のあり方までの変遷を探るとともに「横丁」の持つ魅力を明らかにする。

感想・レビュー・書評

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  • 自由研究くらいの浅さ

  • 学生のレポートかっ?!という内容(というより書き方?)だが、ハモニカ横丁を知る、という目標は果たせたので、ひとまずOK。 古地図も付いてて、かの地が月窓寺の敷地内にあるというのを視覚的に確認できたのがいちばんの収穫かな。西側から、蓮乗寺(公園通り~パルコ)、光専寺(~ハモニカ横丁)、月窓寺(ハモニカ横丁~サンロードの1本東)、旧農家S家(~バス通りまで)と短冊形の土地に地権者が並んでいる(メモメモ)。

     その他の内容については、先に読んだ『吉祥寺ハモニカ横丁のつくり方』(倉方俊輔著)のほうが示唆に富んでいたし、拾っている情報にしても亜細亜大学の学生がまとめて2冊ほど出てる『吉祥寺.mag』と大差ない。いや、しっかり取材してるところなどはそのムック本のほうが面白いかもしれない。
     とにかくちょっとした実地調査と図書館やネットで調べがつくような情報をあつめて、個人的な感想に終始した内容だった。

     ひとつだけ、おっ?!と思った箇所は、後半の、

    ”「利用者が意味を与える空間」、これが路地なのではないか”

     という考察だ。
     が、これも”言葉の定義としては到底満足しない表現”、”路地はこの程度の定義しかできない”と、そこからの踏み込みが足りない。”路地に意味を与えられたとき、自分はその街に関与できた気がする”で終わっていて、長年愛着を持って通ってきて、本を書くに至っても、自分なりになんらかの意味を見出し、定義が出来ていないのかと、尻切れトンボ。。。。

     あとは自分が利用者になって意味を与えて、定義を考えてみるかな。

  • タイトルだけで借りた一冊。
    もうかれこれ吉祥寺に通って15年弱。
    出会ってからは30年以上のお付き合い。
    最初は父親の会社の場所であり、中学に上がればアニメイトと古本目当て、高校に入ったらちょっとした用事、大人になったら勤務先。と、生きていく中で付き合い方は変わってきた。変わったところと変わらないところ。
    ハモニカ横丁は今でこそ、おしゃれスポットに挙げられるけど、昔の陰湿さとドヤ街感は半端なく、うかつに入ったら二度と出られないと思ったものだ。
    そんな横丁の歴史と生き証人のインタビューなどで構成された一冊。
    今のハモニカ横丁に対しての違和感は非常に同意するのである。

  •  
    ── 井上 健一郎《吉祥寺「ハモニカ横丁」物語 20150525 国書刊行会》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4336058997
     
    http://yamiichiyokocho.cho-chin.com/index.html
     ヤミ市横丁研究所
    http://d.hatena.ne.jp/adlib/19591224#c
     
     ぐうぜん出会った高校同期生に、ちょっと高級だった喫茶店「呉峰」
    を指定したのです。つぎのエッセイと、当時の記憶が重複しています。
    http://d.hatena.ne.jp/adlib/19701220
    ── 《看板教授 19701220 中日新聞》
     
     飲み屋として常連だった店には、下記の後日談(未公開)があります。
    ── 《古き良き吉祥寺の老舗バー『まてぇーる』195807‥-19960615》
    http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/list?id=87518&pg=000000
     
    (20170430)
     

  • 【選書者コメント】ハモニカ横丁はときどき行くので、どんな物語があるのかと。
    [請求記号]6720:125

  • 吉祥寺好きとしては見逃せないハモニカ横丁の本。
    吉祥寺駅前周辺の歴史と日本の横丁文化を解説してくれている。
    よく調べたなと思うが文章の繋がりが悪いと感じるところが多々ありすんなり頭に入ってこないことがあった。
    それ点は著者の今後に期待するとして、吉祥寺、得にハモニカ横丁が好きな方には是非手にとっていただきたい。吉祥寺という土地の事情とかハモニカ横丁で働く人の人生が垣間見えて興味深く読めた。
    終盤にはお店ガイドもあって行きたい店が増えた。
    吉祥寺に行くことは多いけど周辺の店もレベルが高くだいたいそちらで済ませてしまう。
    今度はハモニカ横丁で存分に飲んでみよう。

  • 【新着図書ピックアップ!】
    私が初めてハモニカ横丁に入ったのは、1970年代中頃のこと。横丁の路地は今より狭く暗かったような・・・。女子高生だった私は、焼き鳥屋さんに入れるはずもなく、魚屋さんの店先、桶に入った生きたナマコを見に行ったのだ。初めて見るナマコに「魚屋さんにあるってことは食べ物だよね?」「きもーい!」などと騒いで走って路地を出て行った記憶があります。この本は、ハモニカ横丁のお店案内ではなく、歴史をたどる横丁文化論です。

  • よく通い、よく調べたとは思うが、自己満足げな描写が残念。愛があるのと批判は両立するとおもうが、下手に褒めすぎてて、表現が陳腐。構成にしても、歴史で輪切りにするような工夫があった方が良かった。惜しい。

  • ヤミ市から横丁へ――。街の暗がりの路地裏に小さな店がひしめく横丁。その多くは戦後のヤミ市にルーツがあった。いま吉祥寺の新たなランドマークとして注目されるハモニカ横丁をはじめ、全国に残るヤミ市起源の横丁の歴史を辿り、その魅力を明らかにする画期的「横丁文化論」。

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著者プロフィール

いのうえ・けんいちろう
組織開発デザイナー。中小企業診断士。
アカラ・クリエイト㈱代表取締役社長。
究和エンタープライズコンコード㈱顧問。
慶應義塾大学、経済学部卒業後、
㈱ソニー・ミュージックエンタテインメントで
制作、営業、プロモーションを経験。
責任者としても数多くのプロダクツを手がけた。
「クリエイティブな世界における成功の裏で、
人の感情の動きが大きく作用する」という経験を活かし、
現在、「感情」に焦点をあわせた企業の組織開発を支援している。
「経営者が考えなければいけない組織の土台づくり!」をテーマに、
特に人材に関する幅広いサービスを開発、提供している。
「採用アセスメント」「人材育成型評価制度」「リーダー育成」
「組織運営手法」などについて、
コンサルティング、講演、研修に携わっている。
定期勉強会「経営組織アカデミー」主宰。www.acala-cr.co.jp
主著:『部下を育てる「ものの言い方」――
人を変える組織を変えるリーダー必須の条件』(集英社)、
『ゆとり世代を即戦力にする50の方法』(高橋書店)。
共著:
『デキる部下だと期待したのに、なぜいつも裏切られるのか?』
(ダイヤモンド社)。

「2015年 『「弱いリーダー」が会社を救う』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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