女たちのなかで

  • 国書刊行会
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  • Amazon.co.jp ・本 (307ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784336059475

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  • 男たちはモランを手本にしてはならない人間と考え、反発し、家を出て行く 女たちは耐え忍び、赦し、受容する。モランとグレートメドーはどんなに遠く離れても家族全員の中心にあるが、特に女たちの中には家族を結びつける絆として強く強く刻みつけられているのだな…としみじみ。命の灯火が消えかけているモランが家族を育て、働いてきた自らの土地を見渡し、「死ぬことがこんなにも難しいことだとは思わなかった…」とつぶやく場面がとても印象的だった。そして人の営みの尊さと生への希望を感じさせてくれるラストシーンには心が救われました。

著者プロフィール

1934年アイルランドのダブリンに、警察官の父と小学校教諭の母との間に生まれる。大学を卒業後、小学校教員となる。1963年The Barracksで作家としてデビュー。1965年の第二作『青い夕闇』が発禁処分を受け、教員の職を失い、ロンドンに出て、臨時教員や建築現場の労働者として働く。スペイン、アメリカなどを転々としたすえ、1970年にアイルランドに帰国、再び小説の執筆を始める。『女たちのなかで』(1990)でアイリッシュ・タイムズ賞などを受賞、またイギリスのブッカー賞の候補作にもなった。現代アイルランドを代表する作家の一人である。2006年死去。

「2015年 『女たちのなかで』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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