- Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
- / ISBN・EAN: 9784336059598
作品紹介・あらすじ
4半世紀にわたって書き続けられたダンセイニの人気シリーズ、待望の邦訳。
初老の紳士ジョーキンズがウィスキーを片手に、実話と称して語り出す若かりし日の思い出――幻獣に出会い、魔術に驚異し、一獲千金に胸躍らせる、奇想天外な冒険の数々。香り豊かで軽やかなテイスト、心地よい後味にほろ酔い気分。どこから読んでも楽しめる愉快な短篇23作。
装丁:小林剛(UNA) 装画:coco
感想・レビュー・書評
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短編集。ファンタジー。
ある紳士が、ウィスキーを飲みながら語る、冒険譚。あるいは法螺話。
派手な作品はないが、語りの上手さは素晴らしく、心地よく読めて癖になる。
個人的ベストは、この一冊の中ではインパクトが強めのホラー「リンガムへの道」。
ユーモアの効いた結末が魅力の「ジョーキンズ、馬を走らせる」「ジョーキンズ、予言者に訊く」も好み。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
短編集、で幻想法螺話、うん、良い題名。
イギリスのクラブでジョーキンズが語るお話。
本当にちょっとした語り口とかオチがついていたりいなかったりする小咄なんだけどクスリとできてこんなおじさんがいたら楽しいだろうなって思ってしまう。
時代背景も好きな人はすごく好きだと思う。 -
ピスタチオ味のアイス…じゅるり。
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初ダンセイニ。購入動機は読後さらに楽しめるcocoさん描く表紙!面白かったです。タダ酒飲みたさだけにホラ話を語りだす薄っぺらなキャラにあらず。ジョーキンズの不思議な話を楽しめました。
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薄い本で短編集なので、サクッと読めるつもりでいたのですが、集中力が衰えているらしく、またもや3日要してしまいました。
正確には2日と少し??
とにかく世界観に慣れるのにちょっと時間かかってしまった気がします。紳士クラブ的な雰囲気がありつつ、それよりは何というか下世話、じゃないけどイメージとしては、土日、JRA WINS近くの呑み屋に溜まってるおじさん達??
もしくはルノワールあたりかな。
シリーズとしてはジョーキンズ の幻想法螺話シリーズで良いのでしょうか。
無学なもので、ダンセイニが著名なファンタジー作家と言うことを本作のコラムとあとがきで知りました。表紙だけ見てジャケ借りしたので、読む前は現代小説かな、と思っていたんです。
呑み屋で(ビリヤードクラブで)会員の男性陣が他愛もない話をしている。その中でも何であれエピソードを持っている(と言うかその場ででっち上げてる?)ジョーキンズの法螺話を〝私〟が記録したと言う体です。
狩猟の話だったり、ギャンブルだったり、種族差別的な描写だったりあり、リアルにおじさんの話を聞いている感じです。
『リルズウッドの森の開発』
『流れよ涙』
『奇妙な島』
『夢の響き』
辺りが好みでした。 -
小説、いや「物語」物を語るというのは、語る人がいて、聞く人がいて、語られるべき内容と内容にあったシチュエーションがある、ということがあって。
英国のクラブで紳士が集まった中で、酒飲みながら語られる幻想話法螺話、というのがちゃんと作品の構造として決まっているのが非常にいいと思うのです。
物を語る、というフォームがしっかり存在している。こうでなくてはいけません。 -
こういう「外国の不思議話」は子供のころ好きだったな、と楽しく読んだのだが、そういえばダンセイニの本はジョーキンズシリーズでなくても子供の頃の読書体験を思い出すのだった。自分の世界と完全に切断されているはずなのに、本の世界の美や恐怖が直接触れてくる感じ。最後はロンドンのクラブの室内に戻ってくるからジョーキンズの話はよりリラックスして楽しめるし、入門編としておすすめ。
ダンセイニらしい ”追いかけられ話” の「リンガムへの道」と、オチがしょうがなくて楽しい「ライアンは如何にしてロシアから脱出したか」が気に入った。 -
++ 70億人が 彼の話を 待っている++
(原始の森)で 一人
有るのは 知性のみ
知性とは 分別であり 良識であると 。
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「春の初めの日々というのは
誰にもゆっくりと過ぎていくものだ」
(幻想の森)の中で..