後藤明生コレクション2 前期II

著者 :
制作 : いとうせいこう  奥泉光  島田雅彦  渡部直己 
  • 国書刊行会
1.00
  • (0)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 61
感想 : 0
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (465ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784336060525

作品紹介・あらすじ

週刊誌でゴーストライターをする男は、ある朝、自宅のベランダから見た富士山に名状しがたい衝撃を受ける。衝撃の正体も分からぬまま団地からの脱出を決意した男の脱出行を描いた「誰?」。R団地に住む男のもとに県庁社会教育課からとつぜんかかってきた一本の電話。それは自身が暮らす団地についてのレポート執筆を依頼するものだった。住まいについて考察をめぐらし、住まいとの関係を模索する男の姿を描いた「書かれない報告」。あの外套はいったいどこに消え失せたのだろう? 二十年前に福岡から上京した際に着ていた旧陸軍の外套の行方を求めて、大学浪人時代を過ごした地を訪れた主人公の想念は、生まれ育った朝鮮北部・永興で迎えた敗戦、親の郷里である九州への引き揚げ、筑前での中学・高校時代、学生時代の下宿生活へと“アミダクジ式”に脱線を繰り返しながら次々に展開する。後藤明生の小説作法のひとつの頂点を示す最高傑作「挾み撃ち」ほか、全7作を収録。月報=高田衛・芳川泰久・青木淳悟

著者プロフィール

●後藤明生(ゴトウ・メイセイ)1932年4月4日、朝鮮咸鏡南道永興郡永興邑生まれ。敗戦後、旧制福岡県立朝倉中学校に転入。早稲田大学第二文学部露文学科卒。博報堂を経て平凡出版(現マガジンハウス)に勤務。67年、「人間の病気」で芥川賞候補。翌年、専業作家に。「内向の世代」と呼ばれる作家として注目を集め、代表作に73年発表の『挾み撃ち』が高く評価される。77年に『夢かたり』で平林たい子文学賞、81年に『吉野大夫』で谷崎潤一郎賞、90年に『首塚の上のアドバルーン』で芸術選奨文部大臣賞を受賞。89年、近畿大学文芸学部の設立にあたり教授に就任。93年より同学部長。99年8月2日、逝去。

「2020年 『四十歳のオブローモフ【イラストレイテッド版】』 で使われていた紹介文から引用しています。」

後藤明生の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×