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- Amazon.co.jp ・本 (465ページ)
- / ISBN・EAN: 9784336060525
作品紹介・あらすじ
週刊誌でゴーストライターをする男は、ある朝、自宅のベランダから見た富士山に名状しがたい衝撃を受ける。衝撃の正体も分からぬまま団地からの脱出を決意した男の脱出行を描いた「誰?」。R団地に住む男のもとに県庁社会教育課からとつぜんかかってきた一本の電話。それは自身が暮らす団地についてのレポート執筆を依頼するものだった。住まいについて考察をめぐらし、住まいとの関係を模索する男の姿を描いた「書かれない報告」。あの外套はいったいどこに消え失せたのだろう? 二十年前に福岡から上京した際に着ていた旧陸軍の外套の行方を求めて、大学浪人時代を過ごした地を訪れた主人公の想念は、生まれ育った朝鮮北部・永興で迎えた敗戦、親の郷里である九州への引き揚げ、筑前での中学・高校時代、学生時代の下宿生活へと“アミダクジ式”に脱線を繰り返しながら次々に展開する。後藤明生の小説作法のひとつの頂点を示す最高傑作「挾み撃ち」ほか、全7作を収録。月報=高田衛・芳川泰久・青木淳悟