- Amazon.co.jp ・本 (35ページ)
- / ISBN・EAN: 9784338084017
感想・レビュー・書評
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装丁、紙質、イラストの愛らしさや色合いなど、お話以外は良くできている絵本。
肝心のストーリーは…少女漫画風日本版人魚姫?なんだろう、これ。 -
タイトルは知っているけれど、読んだことなかったと思ったけれど、安房直子の短編集で読んでいて、しかも、その中でも一番よかった、って書いてた。
記憶にない…。
貧しい百姓の家のすずな、茶屋の息子三太郎、山椒の木の精さんしょっ子。
さんしょっ子の声は聞こえるけれど、一緒に遊ぶことは出来なかった。
すずなと三太郎はよく遊んでいたけれど、大人になるとすずなは隣村のお金持ちの家にお嫁に行ってしまう。
一方、三太郎の家は商売が傾いてしまう。
最後、昔さんしょっ子がすずなから少しずつくすねていたお手玉が三太郎の家に前に置かれ、その中の小豆は使っても使ってもなくならず、商売がまた上手くいき出した。
三太郎がすずなの声で喋るのは誰だというと、さんしょっ子は声真似をしているわけではないのに、と残念に思って風に乗って消えてしまう。
一方すっかり枯れてしまった山椒の木は道に捨てられ、三太郎のお母さんが拾ってすりこ木にする。
すりこ木が奏でる歌はさんしょっ子の歌なのだ。
安房直子はこれがデビュー作なのかな。
昔話のようですごい。 -
小学生の頃、中学生の演劇を観たのですが、それがこの「さんしょっ子」でした。
とても懐かしい。
人魚姫のような、せつないお話だった記憶はありますが、すずながお嫁に行き、失意に沈む三太郎や、そんな彼の元に、お手玉を届けたさんしょっ子の場面はすっかり忘れていました。さんしょっ子の泣き笑いが胸に迫ります。
思うようにいかないのが人生なのかもしれないけれど、そんな中でみんな生きていくんだな。
安房直子さんは、やはり私の心の原風景を描く人でした。 -
畑のサンショウの木に宿っているさんしょっ子は中々どうして可愛い。
木の周囲で遊んでいた三太郎とすずなはやがて大人になっていく。
表紙の絵は淡い色合いでどことなく切ない感じがする。(しん)