はるかな空の東: クリスタライアの伝説 (新こみね創作児童文学)

著者 :
  • 小峰書店
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感想 : 27
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  • Amazon.co.jp ・本 (378ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784338107082

感想・レビュー・書評

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  • 古い読書履歴より。

    「千年の女王」と「千年の歌姫」である、双子のトーヤとナル。
    人間界で育てられたナルは、王国の危機を救うためにトーヤのもとへと導かれる。美しい音色を奏でるフルートを、歌姫の武器として携えて。

    というがっちがちのファンタジーです。中学生時代はこんなの読んでたんですね恥ずかしい。
    でも、こういうロマンチックすぎていまじゃ真剣に読めないお話を、食い入るように読んでいた時代はある意味でわたしなりの花園であったのかもしれませんねえ。

    村山さんのファンタジーは、「シェーラザードひめの冒険」とかも面白い。青い鳥でかなり長いシリーズで出ているのですが、後年になりお姫様の子供たちが活躍するお約束なパート2も出ているところが、王道を裏切らないねって思う。
    子供向けの勧善懲悪ではありますが、その理屈が綺麗事だけじゃなく生きることの不条理や理不尽もしっかり呑んだうえで、一本筋を通した結論に結び付いているので、大人が読んでもデウスマキナ感覚はあまり覚えず納得できる。

  • 「〈伝説〉の世界は、月の光の中で、その扉を静かに開ける…。千年に一度の夜、それが今日。善神ユラウンと悪神セリファエルの戦いの伝説。千年の王と千年の歌姫の伝説の世界に生きる、若き魔術師、少女ハヤミの物語。」

  • 偶然見つけて。
    最初読みにくいと思ったけれど、徐々に世界に引き込まれました。
    もっと伝承とか詳しく知りたい感じです。
    文庫の方に後日譚があるようだけれど、残念ながら図書館にはありませんでした。

  • 20年前に発行された作品です。作者自身による挿絵のタッチも相まって、懐かしい雰囲気に溢れています。この懐かしさは20年前のエンタメ作品を知っている者の感覚でしょう。(20年前でも懐かしい感じがしたのかも知れません。20年前の段階で既にお馴染みとなっている感覚なのかも)しかし20年を経た今になってこの作品が文庫化されたのです。現在の新たな読者の目にはこの物語はどのように写るのでしょうか。
    異世界ファンタジーの魅力的な要素がこれでもかと詰め込まれています。善神と邪神の争いの伝説、歌により人々を癒す歌姫、邪神を復活させようとする魔女、囚われの姫と人間世界に避難させられた姫、目覚める秘められた力などなど。それはきっと作者が描きたいことを全て詰め込んだ結果なのではないでしょうか。だからと言って全体が大味になることもなく、広大の世界観の中で行なわれた事件と物語という形がしっかりと見えます。きっとまだ語られていない物語がこの世界にあるのだろうという気にさせられ、物語の終わり以降の広がりを感じます。
    その世界観の確実さはは時代を超えるものだから、きっと今の読者の心にも響くものとなるのでしょう。そしてこの文庫化が成功したならば、20〜30年前の様々なファンタジー作品の復刊も期待したりもするのです。

  • 文庫を読む前にまずはこちらを。
    ハードカバーの重さがなんだか心地いい。
    ハヤミもナルも、サーヤも、魔術師のみんなも、なんて魅力的。
    邪神の恐ろしい企みに立ち向かうみんな。
    トーヤの心映えや覚悟も美しい。
    音楽の力も心をうつ。
    さぁ、次は文庫版で楽しもう。

  • 子どもの頃読んで未だに忘れられず最近購入して再読。
    ある国に双子の王女が産まれる。
    王女達は世界を導く者と予言されるが、、

    異世界だとか、伝説だとか、実はお姫様だったとか、世界を救う救世主だとか子どもの頃はいつか自分もそういう存在になるんじゃないかって夢見てたけど未だ何も起こらず。

    大人になって読んでもこの本の世界観は好き

  • 小さい頃に図書館で出会って、それ以来何度も読んでいます。
    不意にふっと読みたくなる。そして読むたびに好きだなぁって思う。
    わたしの原点。大好き。

  • 「ルリユール」のあとがきを読んで、図書館で借りてみた。作絵は村山早紀さんご本人。
    大怪我をした前の記憶がない少女が主人公のファンタジー。
    歌や音楽が風に乗って人を癒していく様にこちらも癒される。
    主人公を取り巻く人たちもそれぞれ色々な想いを抱えていて、悪役も単純な悪ではないからこそ物語に引き込まれたような気がする。
    ラスト、色々なことを乗り越え、これから続いていく旅を想うと胸にぐっと来るものがある。
    素敵な物語でした。

  • 村山早紀さんの本の中で、大好きな一冊。

  • 原点です。村山早紀さんの綺麗なファンタジー大好き。

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著者プロフィール

1963年長崎県生まれ。『ちいさいえりちゃん』で毎日童話新人賞最優秀賞、第4回椋鳩十児童文学賞を受賞。著書に『シェーラ姫の冒険』(童心社)、『コンビニたそがれ堂』『百貨の魔法』(以上、ポプラ社)、『アカネヒメ物語』『花咲家の人々』『竜宮ホテル』(以上、徳間書店)、『桜風堂ものがたり』『星をつなぐ手』『かなりや荘浪漫』(以上、PHP研究所)、げみ氏との共著に『春の旅人』『トロイメライ』(以上、立東舎)、エッセイ『心にいつも猫をかかえて』(エクスナレッジ)などがある。

「2022年 『魔女たちは眠りを守る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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