14歳、ぼくらの疾走: マイクとチック (Y.A.Books)

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制作 : Wolfgang Herrndorf  Michael Sowa  木本 栄 
  • 小峰書店 (2013年10月24日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (311ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784338144322

14歳、ぼくらの疾走: マイクとチック (Y.A.Books)の感想・レビュー・書評

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  • 「50年後のボクたちは」
    公開日:2017年9月16日
    世界中に翻訳された大ベストセラー『14歳、ぼくらの疾走』が実写映画化。クラスのはみだし者と、やってきた転校生の二人。彼らが、ふとしたことからロシア製のボロ車「ラーダ・ニーヴァ」を駆って旅に出る。何を見るのか? 何を思うのか? あの時14歳だったすべての大人、これから14歳になるすべての子どもたちに特別な余韻をもたらすロード・ムービー。
    キャスト:トリスタン・ゲーベル、アナンド・バトビレグ・チョローンバーダル
    監督:ファティ・アキン
    http://www.bitters.co.jp/50nengo/
    Twitter https://twitter.com/50nengo_movie
    Facebook https://www.facebook.com/FatihAkin.movie/
    Youtube https://www.youtube.com/watch?v=9RJDmUPbpOs

  •  映画から観て、原作を読んでみた。
     あまりやらない方法だったけど、原作者が同年生まれということで気になって、映画で観たいろいろな演出や発想が、映画監督による脚色なのか、原作にあるのか確かめてみたくて読んでみた。
     あぁ、やはり原作者の想いなんだなというのが確認できてよかった。昭和40年男の感慨は、国境を越えてドイツと日本で響きあった。

     作品としての感想は、映画の鑑賞メモに記したので、そちらに譲ろう。ともかく、
    「自分が14の時、何をしでかしたか!? 忘れた人、忘れたふりしてる人、必見!」
     の内容。
     原作は、文章で読むだけあって、映画よりもう少し思索に富んでいるし、14歳の「僕」の視点で描かれるが故の、世界に対する瑞々しい発見があって趣き深かった。

     つまり、原作者のヴォルフガング・ヘルンドルフが、よくも14歳の気持ちになれたな、ということの驚き!

    ”「弁護士を呼んでください」。
    (中略)このセリフがなにを意味するのか、僕自身がさっぱりわかってないってこと。”

    ”この車を流れている電気と、物理のときにやったワイヤーを流れている電気とじゃ、まったく違うものに思えた。ここはパラレルワールドなんじゃないかっていうような。でもどっちかというと、あの物理の授業のほうが、パラレルワールドなのかもしれない。”

     これらの気持ち、50を手前にしたオヤジにはなかなか書けないぞ、と思いながら読んだ。そうだ、そうだ、14のあの頃なら、こんな風に考えたろうな、という表現が随所にあった。原作者は、どうやって40年近く時を遡って、主人公マイクの気持ちを表現できたのだろうと不思議でならなかった。

     映画も、原作も、それぞれに良さがあって、どちらも良い作品だったなあ。
     タイトルの変遷が面白い;

    「TSCHICK」・・・原作
    「14歳、ぼくらの疾走(マイクとチック)」・・・邦訳
    「50年後のボクたちは/TSCHICK」・・・映画(邦題/原題)

     映画は、確かに50年後に会おうと約束する場面が印象的だった。原作はそこは意外とサラっとだった気がする。でも「TSCHICK」のひと言で済ますほど、原作のTSCHICKは、意外とインパクト薄い印象。むしろ、映画のチックのほうが大柄で迫力があり、映画の原題(原作と同じ)が、内容とのマッチングがベストだったかな。
     翻訳本の「14歳、ぼくらの疾走」もいいタイトルだと思う。

     自分の外の世界の全てが新鮮で、それでいて日常がたまらなく退屈だったあの頃の、何かをブレイクスルーしたい気持ちを、もう一度思い出させてくれた良作だった。
     下記の発想も大好きだ。

    「日曜日の明け方。チックにいわせると、四時がいちばんいい時間らしい。」

     同年代の原作者、映画『Mesquite Coast』でハリソン・フォードが演じた主人公のセリフに感動したクチかな? コトを決断するにあたり必要なのは、ただの勇気ではなく、
    「午前四時の勇気だ - 4 O'clock morning courage.」
    と、つぶやくのだった。

     午前四時の勇気を持って、何かコトを起こそうぞ!

  • 中2世代、ドイツ版。
    ドイツのYA文学、ぶっ飛んじゃってる(*^v^)
    車を盗んで疾走する14歳男子2人。
    この作品抜きにして、現代ドイツのYA文学は語れないほどの高評価作品だとか。
    ミヒャエル・ゾーヴァ氏の装画、杉浦範茂さんの装丁、酒寄進一さんの解説、木本栄さんの訳…と、ドイツ児童文学関係者大御所揃い。
    さて、日本の思春期世代に受け容れられる…というより以前に、手に取ってもらえるかどうか。

  • 「穴」みたいな感じ。なんかピンとこないよなぁ。

  • ドイツエンターテインメントの夕べで「日記は囁く」とともに紹介された一冊。冒険ですね!どんな展開になるのか楽しみながら読めました(^^)

  • あだ名がついたこともないマイク・クリンゲンベルクは、まわりからむちゃくちゃつまらないやつと思われ、おまけに友達もいないハゲシウス・ギムラジウムの8年生で14歳。高跳びが得意だったり、絵を描くことが得意だったりするも、そんなことは14歳の世界ではなんてこともない。
    アル中の母と若い恋人のいる父を家族に持ち、秘かにタチャーナ・コージッチにあこがれている。
    アンドレイ・チシャロフというロシア系の転校生が来たことでつまらない学校生活の夏休みが一変する。
    ふたりはひょんなことからラダをかっぱらい、ワラキアへ行こうとしたのだ。
    ワラキア~そこはどこかわからないところ。

    ツーリング・ノビリティ
    フリードマンとその家族(エリザベート、フォロレンティーネ、ヨーナス)
    イザ・シュミット
    じいさん
    言語セラピスト
    電話のおじさん

    P142
    空に瞬く星がだんたんと増えていく。~~「すげえことだよな、そう思わね?」「うんすごい」~想像を超える果てしなさをもった星たちを見つめながら、僕はなぜかぞっとした。感動と驚愕がないまぜだった。瞬く星雲のなかで、もう少しで姿が見えてきそうな虫たちのことについて考え、それからチックのほうへ向くと、チックはじっと僕の目をみつめ、「なにもかもすげえよな」といった。まったくその通りだった。コオロギの声が夜通しあたりに響いていた。

    P157「短針を太陽に向ける!十二と短針との角度の半分の方向が南!」フリードマンの絶叫。

    P215「無計画!地図なし! 計画もなし!」

    P221「カルベ・ディエム!」carpe diem


    Norma
    http://www.norma-online.de/_d_/


    Wallachia
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AF%E3%83%A9%E3%82%AD%E3%82%A2

    Humana
    http://www.humana.de/de

    P304レールの敷かれた未来に冒険はない。
    冒険は「険しきを冒す」という意味だ。危険を伴うが、魅力に満ちている。
    P307「人生は危険に満ちた冒険か無の二者択一」

    http://www.kodomo.go.jp/event/event/pdf/2011-07_1.pdf

    ちょっと「ライ麦畑」を思い出すような感じ。
    でも、ホールデンほど冷めていないし、相棒のチックがいる。
    ところどころドイツという国に馴染みがないことを感じるけど、どこでも青年の気持ちは同じなんだなぁと思う。
    二人は出自もなにもかも違っているけど、共通のなにかを持ちあわせている。
    決して「悪」ではない。

    危険を冒すことを面倒くさがってはいけない。

  • 車は盗むし、ばれないようにナンバープレートも盗んでつけかえるし、はっきり犯罪の域に入っちゃってるんだけど、おどろくほど悪ぶってなくて、むしろきらきらするくらいすなおでかわいい14歳のふたり。なんだよ、これ、どうしてなんだよ、と思いながらぐいぐいひっぱられて読み切った。

    いわゆるプロブレムノベルみたいな深刻な書き方はちっともしてないんだけど、よく考えるとふたりともけっこうひどい状況にはまっていたのよね。それをぶちやぶるには、アウトバーンをつっぱしるしかなかったのかもしれない。
    そして最後には、父親と真っ向から正面衝突。かっこいい。

    ママの断捨離も含めて、壁を突破することの爽快感と、でもそこに含まれる破壊的なエネルギーのあやうさを味わわせてくれる。そう、14歳ってのは、爆発的で、危険で、純粋なのだ。

  • ミヒャエル・ゾーヴァの挿絵は、見ておきたいです。。。

    小峰書店のPR
    「主人公のマイクは、ベルリンのギムナジウムの8年生。家庭は不穏だし、学校では、ただ目立たずにいる。退屈な毎日だ。そこへ、へんな転校生がやってくる。チックという名だ。マイクは不良じみたチックと、行きがかり上、旅にでることになる。それも、オンボロ車を無断で借用して。破天荒なチックのやり方に、はじめは面食らっていたが、その自由気ままな心根に、マイクは魅力を感じる。二人の人生にとって忘れがたい旅がはじまる。ドイツ児童文学賞、クレメンス・ブレンターノ賞、ハンス・ファラデ賞を受賞。現在16カ国で翻訳されている。 」

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14歳、ぼくらの疾走: マイクとチック (Y.A.Books)の作品紹介

主人公のマイクは、ベルリンのギムナジウムの8年生。家庭は不穏だし、学校では、ただ目立たずにいる。退屈な毎日だ。そこへ、へんな転校生がやってくる。チックという名だ。マイクは不良じみたチックと、行きがかり上、旅にでることになる。それも、オンボロ車を無断で借用して。破天荒なチックのやり方に、はじめは面食らっていたが、その自由気ままな心根に、マイクは魅力を感じる。二人の人生にとって忘れがたい旅がはじまる。
ドイツ児童文学賞、クレメンス・ブレンターノ賞、ハンス・ファラデ賞を受賞。現在16カ国で翻訳されている。

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