- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784340100064
作品紹介・あらすじ
落語立川流が、家元談志のもと、志の輔、談春、志らく、談笑ら傑出した落語家を排出できたのはなぜなのか?「談志イズム」の継承者・志らくが、「鎖国」をキーワードに立川流を語り尽くす。師匠や兄弟弟子たち、「立川ボーイズ」の裏話など、志らく師匠にしか書けないエピソードも満載。
感想・レビュー・書評
-
雑文
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
赤めだかのドラマを観る前に。なかなか面白かったです。
-
面白い本だった。もちろん立川流贔屓・志らく師匠贔屓の方は買うのであろうが、藝の研鑽、師弟というものについての論考だと考えても面白い一冊だと考えた。
藝というからには価値判断があって、何が良くて何が悪いか、というヒエラルキーの中を「良し」とされる方向に這いのぼっていくところがあるわけで、そこに「優劣」が生じる。
立川流は、実は弟子にとっては分かりやすい基準のある環境なんだなぁと思うわけです。実は、「家元の気に入る藝」をすれば、「結果として世間にも通用する」ということなんです。これが、よくわからない教祖のいうことを聞いて修行に励んでも、教祖が世間とリンクしていないと、とたんにカルトになっちゃう。それをまた「談志の弟子だってだけで安心してやがる」って云われるかもしれないけど、でも、結果としてそういうことだと思うのだ。
で、「師」の責任は重い。トップが価値判断を明確にするかしないか? もしくはトップが自身の価値判断に絶対的な信頼を置けるか? という問いがあって、志らく師匠自身も、自身の弟子との関係、家元の弟子という立場から、その辺りで苦悩してるんだなぁ、と、そういうふうに読んだ。 -
落語の師弟とは価値観の共有。肯けます。今後どの様に狂人、廃人になってゆくのかを追いかけたい。
-
いわて文化大使、立川志らくによる落語への想いが詰まった本。アマゾンの読者評価は低いが、ひとつの道を追求し続けている姿勢は素直に評価すべきで本の出来うんぬんは2の次でよいと思う。談志論、立川流の解釈など話は尽きず、最後は廃業した弟子たちへの罵詈も面白い。IBCの志らくのラジオ番組を聴ける岩手県民は実は幸せなんだよ。
-
志らくさんには、もっと面白い、スゴイものを期待してたので、フツーに感じちゃうのは贅沢ってもんでしょうかね?
-
おもしろかった。おもしろかったけど、志らく師匠には面白いだけではなく、プラス何かを期待してしまう。この本はそれがなかったかな
-
こういう風に、人はなかなか明け透けに叫ぶことは難しい。
おそらくは、彼の言うことは正しい。
正しいのだろうな、といつでも思う。
でも、くどくて、泥臭くて、暑苦しくて、垢抜けないものに、
惹かれてしまう自分も本当なのだ。
私は私以外のものになれないのだ。 -
立川談志の下になぜ弟子が集まるのか、またなぜ弟子が去っていくのか、現代の師匠、弟子の関係が見えておもしろい。立川流の真打が兄弟子、弟弟子として登場するのも日頃鑑賞している人達なので微笑ましく読める。
-
客席で修行できなかろうが、昔の落語ファンから罵声を浴びようが、「談志の価値観がすべて」「この生き方が正しい」
そう信じて修行を重ねてきた友愛団体が落語立川流である。
その他、落語家の噺など聞く耳もたづ