象の鼻としっぽ

著者 :
  • 梧桐書院
3.54
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本棚登録 : 190
感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784340110094

作品紹介・あらすじ

伝わらない、通じない、理解してもらえない! そのギャップのメカニズムを徹底サイエンス。 上司と部下、経営者と従業員、本社と現場、同僚、取引先、親と子、男と女。あらゆるコミュニケーションのギャップをわかりやすいピクトグラムで解き明かします。

感想・レビュー・書評

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  • 単純なことだが非常にわかりやすくよくまとめられていると思う。

    コミュニケーションギャップを生んでしまう原因は、
    ・人は悲しいくらい自己中心的であること
    ・伝わったと思い込んでしまうこと
    ・別々のものを見て話してしまうこと
    にあるという。

    本書は、特に1番目の自己中心的であることに警笛を鳴らしている。本書のコミニュケーションギャップのケースを読むと、「そうそうこういう人いる、困るんだよな」と”自分はそんなことないよ”という視点をつい持ってしまうが、実はその考え方が一番危険なのだと。そういう捉え方をしている限り、場面が異なれば知らず知らず自分もコミュニケーションギャップを発生させているまさに当事者となってしまうことになるのだと。

    重要なのは自分の方にも原因があるのではないかと意識すること、自分と他人はどうしたって違う見方をしてしまうのだと構えていること。確かにそうだ。

    でも、我々凡人は聖人ではないからつい自分を犠牲にして歩み寄ることばかりはできない。ときに相手もそういった姿勢を見せてくれないとつらい。そういう意味ではせめて一緒に仕事をするチームのメンバーくらいには一度この内容を共有して円滑なコミニュケーションを図っていきたいものだと思った。

  • コミュニケーションギャップが生まれる要因を書き連ねた本。新しい発見は少ないが、分かってるつもりでも意識できないのがコミュニケーションというもの。読んで頭の中を整理しておくことには価値がある。2時間くらいで読めるしオススメできる。

  • ◎人はみな自分中心にしか考えられない
    「伝わっている」という幻想
    「象の鼻としっぽ」の構図で同じ象が人によって違って見えるということ

    ◎話すこと→主観
    ◎聞くこと→客観

    ◎「自分の言っていることに相手が十分な関心を持っている」というのが第一の誤解

    ◎自分が伝えたことはそのまま相手にも伝わっているという誤解を抱きがち

    ◎伝えたいことは伝わるまでにやせていく

    ◎伝えたことに対する相手の反応レベル
    うなずいている→「わかりました」と返事する→こちらの言ったことを繰り返せる→こちらの言った意図を別の言葉で表現できる→こちらの言った意図が行動で表現されている→変わった行動が習慣化されている

    ◎Bさん(optimist)はまず、Aさん(pessimist)の見ている世界を十分共有し、「いかに大変か」ということを理解してその上で「こういう良い面もある」という話に持っていく。「お互いに象の一部しか見ていないこと」の認識を共有することが、会話を成立させるためのスタートになるといえる。

    ◎バランス感覚があって、つねに「象の全体」を見ている人は、「こういう場合にはプラスだが、こういう場合にはマイナスになる。今回のケースではこれこれの理由でこちらがよさそうだ」というようなものの言い方をするものです。

    ◎全体像を見ないままにほんの一部のすばらしい(弱点の部分)ところをもって、全体の評価としてしまうのは逆の意味で危険なことともいえる。

    ◎人はみな都合のいい「部分」だけを見る。

    ◎「不公平」という言葉も勝手な解釈を生み出します。人はみな、自分が恩恵を被れない部分だけをもって「不公平」と考えているからです。

    ◎その道を極めた人ほど基本を忠実に守っている。むしろ中途半端にできる「凡人」ほど、「そんなこと当たり前だし、とっくにわかってるよ。それよりも具体的なノウハウを教えてよ」などと基本を軽視してテクニックに走りがちです。

  • 最初は「タイトルだけで何となく分かる事を
    クドクド説明するなあ」と思って読んでました。
    しかし、最後のほうになって理解できました。
    「まず意識すること」が重要ですね。

  • 確かに日常の会話の中で噛み合っていないことって良くありますね。本書を読むと日常で生じているコミュニケーションギャップが起こっているメカニズムが良くわかります。ただなぜ噛み合っていないかが分かっても相手のいる話ですし、自分にも感情があるので、なかなか解消はできていないケースがほとんどですが。。。

  • ○「楽しいこと」と「楽しくないこと」があるのではなく、「楽しいと感じる人」と「楽しくないと感じる人」がいるだけ(217p)

    ○自分の見ている範囲、あるいは理解できる範囲について「本当に全体なのか」と疑ってみることです。(232p)

  • 原因は分かっても解決策がないとなー。

  • 英語ができなくとも(海外での)仕事はなんとかなる。と言っている人に是非この本を読んでいただきたい。日本語でもしっかりとコミュニケーションとれてますか?と。

  • コミュニケーションギャップなぜ生まれるのか?

    →1.人はみな自分中心にしか考えられない
    2.伝わっているという幻想
    3.フィルターの違いにより同じものが人によって違って見えている
    コミュニケーションの本質は、双方性のものであるということ
    全体像を描いてから、切り分ける
    成長の原動力は、枠つまり視野の大きさと自己認識力のギャップから生まれる

  • 話がいつも平行線で埒が明かないと思う人が読むと
    いかに自分のコミュニケーション力が稚拙だったかがよくわかる本
    分かりやすく読みやすい手元に置いときたい本だ

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著者プロフィール

細谷功(ほそや・いさお):1964年生まれ。ビジネスコンサルタント、著述家。問題発見・解決や思考力に関する講演や研修を国内外で実施。『仕事に生かす地頭力』(ちくま文庫)、『地頭力を鍛える』『アナロジー思考』(共に東洋経済新報社)、『具体と抽象』(dZERO)、『思考力の地図』(KADOKAWA)等著書多数。

「2023年 『やわらかい頭の作り方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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