「坂の上の雲」の秋山好古・真之とその時代: なぜ、この兄弟の生き方が、日本人の心をとらえるのか

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  • ごま書房新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784341131760

感想・レビュー・書評

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  • 元海軍の故・池田清さんが「坂の上の雲」を元に、現代に警笛を鳴らしています。日露戦争と太平洋戦争の比較もあり、その時に生きていた人々の思想や風潮などを感じ取る事ができます。同じ人間の思想と言うものが、時代によって全く異なる事を考えると、世の中の正しさも無常であり、移ろうものですね。

    一般に戦争と言えば「太平洋戦争」で、そして戦争は「絶対悪」と言う世論が根強いかと思いますが、きっとその現代思想は、逆に歴史から学ぶ部分を狭めているような気がします。「坂の上の雲」はドラマでしか観てませんが、幕末から明治の人に感情移入してみると、何か現代に息苦しささえ感じてしまいます。

    学生の頃は、やはり世論の影響を強く受けてしまって、しばらく戦争は「絶対悪」と信じて疑ってませんでしたが、もしかするとその考え方自体が、戦争を繰り返す元凶となっているのでは?と、いつ頃からか考え始めたような気がします。本書によって、その考えにちょっと確信を得たような気がします。

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著者プロフィール

神戸松蔭女子学院大学人間科学部教授。関西学院大学経済学部卒、経済学博士(京都大学)。専門は都市政策。

「2014年 『災害資本主義と「復興災害」』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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