- Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344000452
感想・レビュー・書評
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・ぼくとしてはとても楽しめた。最近読んだ本の中でも上位に位置する。森博嗣のファンでありながらなぜこれまで読まなかったのか。それもまたひとつのミステリではある。
・水柿助教授が遭遇したビミョーにゆるい謎の数々を描くミステリ?
・著者自らのエッセイのようにも取れる。が、まあ、フィクションなんでしょう、ということにしておこう。
▼水柿助教授についての簡単なメモ
【アルコール】水柿くんは酒に弱い。酒を飲む目的は酔うことなので燃費がよく高性能ということ。それはぼくも同感。
【牛場先輩】アメリカで暮らしているらしい五歳上のジェントルな先輩。後に日本の住宅会社の社長に就任した。
【S女学院】ご近所の中高一貫教育校。最近ブルマを廃止して短パンになった。ぼくが小学生の頃の女子は提灯ブルマだったが中学校では短いブルマだった。当時それを見てエッチな気分になったことはなかった。今思い返しても特にそういう感覚は発生しない。まあ、たしかに時折バンツの端が露出したりしていたがそれだけのこと。
【大池】高山教授の友人。大会で研究の背景だけを延々と話した。
【大森川】教授か助教授。力学専門。煎餅を落とすと必ず破片が五角形になるという説を語っていたらしい。
【岡酒】水柿研究室の院生と思われる。岡山出身できび団子を土産として買ってくるようなヤツ。
【柏原くん/かしはら】水柿くんの五歳下の助手。髪の数が標準偏差を割っていて目が消えてしまうほど分厚いレンズのメガネをかけている。
【学会】懇親会のようなもので研究的には特に意味はない。
【可能性】《可能性は可能性のままがベストだ。それが須磨子さんの信条である。》p.205。同感。
【釜戸】マスタ二年。パンチパーマで関西弁。
【カンニング】教壇に立つと教室中がよく見えるという体験は教育実習でぼくにもあった。こんなとこでカンニングなんてできへんなあと思った。ぼくが試験を受ける側だった頃はやはり由緒正しくカンニングペーパーを作っていたのだが作っている間に覚えてしまうので結局不要になった。後で見ると要点をうまくまとめたなかなか優れた参考書になっていて自分で感心したり。
【結婚式】水柿くんが津市におるとき須磨子そんと結婚式をあげたが二人の間では生涯の汚点として封印されている話題だ。ぼくんちは連れ合いもそういうのが嫌いなタイプやったんで抵抗して式をあげなかった。とょっと自慢。
【数学的な間違い】p.154。候補のひとつはp.131の「全国に何十万人もいるはずである」。最初に読んだとき大学教員ってそんなにいるかなあと思った。違うかもしれないのでとりあえずまだ探し中。
【須磨子さん】水柿助教授の伴侶。水柿助教授が24歳のときに結婚した。気さくでさっぱりした性格で水柿助教授とは正反対だがインドア派なところは同じ。読書とイラスト描きが趣味。妙に肩の力を抜いてしゃべる。ミステリファンなので水柿くんは身の回りの出来事から、いい謎を披露することにしている。楽しんでもらえるかどうかはわからないが。
【高山教授】水柿くんの上司。無駄なことはしない合理主義者。酒豪で数々の伝説を持っている。どうやら無駄なことはしないというより好みじゃないことはしないというタイプのようだ。
【柘植】水柿研究室の院生。
【津市】三重県の県庁所在地。水柿くんが修士課程を修了後すぐ国立M大学の建築学科助手に採用されたので暮らした土地。家賃が異常に安かったがお隣がヤクザ屋さんだったらしい。
【名淵/なぶち】水柿研究室の院生と思われる。
【恥川】水柿研究室の院生と思われる。マレーシアに一年留学した。
【八鳥】水柿研究室の院生と思われる。
【尾西/びさい】水柿研究室の院生と思われる。
【平庭】ドクタ二年。低い声で貫禄ある。
【夫婦オフロードの教訓】理由がよくわからないときにいちいち追求していてはキリがないので多少のギャップは一気に飛び越えて素早く走り去るのが吉という法則。「夫婦ぜんざい一気飲みの教え」とも言う。
【不思議】《不思議だと思い続けていれば、いずれは解決する。》p.46。
【偏屈】《本当に偏屈な人間は、人が自分をどう思おうが気にしていないが、ちょっとだけ偏屈な人間は、自分が偏屈者であることを理解してもらいたい、と考えている。このため、どれくらい偏屈なのかをアピールする傾向にある。》p.142-143
【細萱助教授】水柿くんの同級生。防災工学で煙の専門家。
【水柿くん】主人公。国立大学建築学科の助教授。専門は建築材料。家には仕事を持ち込まないタイプなので自宅には専門書はない。模型工作が趣味。
【ミステリ】この作品はミステリか? 《いずれにしても、自分が楽しめるように読むのがコツである。腹を立てたら負けだ。》p.76。《それは、一部が隠されたものの筋道だ。》p.106。《一面を隠すことによって、どんな事象でも、ミステリィ仕立てになることは明らかだ。》p.107。
【三志摩/みしま】ドクタ。
【幸村葉子】研究室の秘書。ときどき探偵。
【リベンジ】p.127の「リベンジ」は京極夏彦さんの『どすこい』へのリベンジなのだろう。
【綿壁】マスタ二年。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
森博嗣でガッカリしたのは初めて。
自分を主人公にしたような作品なんだけど、
冗長に感じてしまった。
そんなわけで途中断念。 -
3+
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くどい
くどすぎる
途中まで3/4くらいにすれば・・・
と思いつつ
半分でいいかも
奥さんはいいわ~~ -
森博嗣の自伝小説といった感じの本。森博嗣がどういう日常を送っていたのかを軽い文章で書いている。
脱線はするし、謎は明かされないし、話は変わりまくるが不思議で楽しい。読み終わって繋がりを覚えていないが、エピソードはボンヤリと覚えている。そんな本。
高山教授や水柿夫婦のエピソードが面白かった。 -
大事なら、そんなとこにおいとくな。
日常にはミステリがいっぱい。 -
エッセイ。どうでもいいことがとりとめなくつらつら書かれている。バカバカしくて面白い。水柿教授とは森博嗣のことかな。
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ご本人はあくまで小説と拘っておられるが、どうしてもエッセーにしか思えない。森氏の自分を大事にする、揺るがない一線は見事というしかない。
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面白かったです。
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ひたすらグダグダ書いてあってでも面白く読めた。結局何が言いたいかわからないうちに章が進んでた