- Amazon.co.jp ・本 (298ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344000780
感想・レビュー・書評
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溢れる情報と電磁波の問題と若者の画一化した価値観を題材にしたお話。サイエンスミステリーともファンタジーともとれる。
描きたい世界は分かるがまとまりが悪かった。
大地でありアースであり阿修羅でもある佐藤ミミはとても魅力的だけど、ミミがその存在である理由が弱すぎた。そして狂った男による性暴力描写は不愉快だし必要なかったのでは?
説明役的な人物が出て来て色々解説していた。作者本人も描くの難しかったのかもと推測。感覚とかフィーリングは理解出来るけど…。
精神世界と宇宙観に阿修羅なんて萩尾望都さんの世界みたい…と思いつつ読んでたら270ページほどに、実際に名前が出てきてびっくりした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
SFっぽい内容もあったけど、なんだかすごくリアルだった。
精神病の人を病院まで移送する仕事をするミミ。その移送途中に14歳の正也が逃亡して。
彼の捜索中に出会う人たちや、電磁波とやらに侵された街とかを通して自分の中に新しい過去や気持ちと出会うというようなお話。 -
田口ランディさんが 好きです。
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フィルターがかった日常のやりきれなさを なんとなくこういうことかと理解できた一冊
複雑なことをテーマにしてるし 重苦しさもあるけど 嫌いじゃない むしろすきな話
田口ランディのことばは不思議だ -
田口ランディさん三部作の最後。
三部作通じる世界観がすきだけど、
モザイクは一番ぴたっと嵌まってしまった。
自分と世界との繋がりとか。
ぐちゃぐちゃどろどろで夢みたい。 -
三部作の最後だが、前二作よりはやや薄味。それでも凄いことに変わりはない。
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以前、講師をしていた学校の
非常に読書家であった先輩が読み漁っていたのが
「田口ランディ」。
あの時は気になりつつも何となく敬遠していました。
まさか今になって生徒から薦められるとは・・・
これもご縁というのでしょうか。
ただ、ひとつ恨むなら。
なぜ三部作の最後を貸したのだ、生徒よ。
どうせなら三冊貸してくれればいいのに。
さて、話の内容は・・・ちょっと不思議な感じ。
現実が舞台だけど非現実的な部分も入っている。
(と私は感じたのですが、どうでしょう。)
2001年刊行なのですが、
何がすごいって現在読んでも古びていないこと。
社会のあり方が10年前も現在も変わっていないのだ
ということに一番驚きました。 -
よいです
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高校生の時に年上の友人にお勧めされた作品。
三部作品。
アンテナ
コンセント
モザイク
このなかで一番救いがあるのが、モザイクかなって思います。
全部人の話ですね。
人の暗い部分や醜い部分、無意識の部分、霊的な力、精神的な話。
そんな感じかな。内容としたら。
結構怖い。
この手の話って結構に好きだけど苦手。
怖いから。
モザイクはなんだかシロップのリアルって曲とリンクします。
モザイクを夜通し読んで、次の日渋谷のワワーレコーズに行った時に
シロップの新譜が出てて、そこの視聴で聞いたのがリアルでした。
なんだか怖くてその場から動けなくて心臓がばくばくした。
ぞくぞくしたね。
そういうこともあったもんだ。
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メルトダウンが始まった、渋谷の底が抜ける、など意味深な表現がたくさん。世の中が異常者ばかりになると正常者の方が異常だと思われてしまうんですね。私もすでに電子レンジ化してるのかも…。表紙がかなり素敵。